時代を勝ち抜く新しい営業スタイルとは – ソリューション営業からインサイト営業へ(前編)

2015.12.3

新しいビジネス

価値が下がり始めた課題解決型営業

ソリューション営業は終わった

これはDiamond Harvard Business Review(2012年12月号)に掲載されていた論文のタイトルです。2014年にも「ソリューション営業(ソリューション・セールス)からインサイト営業(インサイト・セールス)へ」というタイトルで同じ著者の論文が寄稿されました。

いずれもインパクトがある見出しで少し誇張している様にも感じますが昨今の日本の法人営業の実情を的確に捉えています。

ソリューション営業とはバブル崩壊後に急速に広まった営業手法で、課題解決型営業とも呼ばれています。当時は景気が急激に冷えたことで顧客の購買に対する意思決定基準は情緒的(感覚的)なものから合理的なものに一気に変化しました。

例えば、バブル期までは営業担当者が人間的に受け入れられれば受注に直結したというケースが多々ありました。しかし景気の悪化に伴い、顧客はサービスを購入する合理性を理解しない限り財布のヒモを緩めなくなりました。この顧客の意思決定基準の変化に対応するために生まれた手法がソリューション営業(課題解決型営業)です。

 

生き残るためにしのぎを削る各企業の法人営業はそれまでの営業担当者の個人力に頼っていた営業スタイルからサービスの価値を合理的に訴求する営業スタイルに変わっていきました。

何らかの問題を抱えている顧客がその問題を理解しているにもかかわらず解決方法が分かっていない

特にこの様な顧客に対してソリューション営業は効果を発揮してきました。

このソリューション営業には必勝パターンと呼ばれる方法があります。顧客がその問題を漠然と認識している状況でアプローチし、顧客と一緒に問題と解決策を具体化していくステップを踏むことです。そのプロセスの中で顧客からの信頼を獲得し、自社で独占的に受注をするというのがこれまでのソリューション営業の勝ちパターンでした。

 

しかしながら昨今は顧客が自分自身の抱えている問題点どころか、解決策までも知っているという現象が起き始めています。原因としてはIT技術の進化により顧客が短時間で独自に情報を集められるようになった事が考えられます。
ソリューション営業
その結果として自社の問題を明確に認識している顧客は、その解決策を特定した上で購買条件の比較検討を実施するようになりました。「顧客の問題解決」を行うソリューション営業(課題解決型営業)が通用しなくなってきているのです。

 

「競争から抜け出すために提案営業を行っているのに結局最後は条件競争に巻き込まれる」

弊社のお客様が打ち合わせの中で発した言葉ですが、昨今の日本のマーケットの状況を実に端的に表しています。

 

経営理念の実現支援をする インサイト営業(理念実現型営業)

Harvard Business Reviewによると、現代の顧客が求めている営業スタイルは、インサイト(洞察)を元に自分たちが気づいていなかった様な真の課題を発見させてくれるような営業スタイルです。これが所謂インサイト営業(インサイト・セールス)です。
顧客課題についてのインサイト(洞察)を突き詰めるとその大半は目の前の困りごとの解決ではなく経営理念やビジョンに行きつきます。
インサイト営業
そこで「営業とは顧客の経営理念の実現支援をする存在である」という前提に立つと提案の幅が一気に広がり、顧客が気付いていない先進的な提案も可能になるのではないでしょうか。そこで私は、このインサイト営業を「理念実現型営業」と言うことにしています。

インサイト営業(理念実現型営業)の勘所は、顧客の理念やビジョンといった所謂「ありたい姿」を正確に捉え、その実現を支援する案を提供することにあります。

 

その結果、条件競争に陥ることもなくなり顧客、営業双方にとって価値のあるビジネスにつながります。実際に弊社のお客様でも顧客の経営理念の実現という立場に立ったインサイト営業によって競争回避を回避し、それまでの課題解決型営業の数十倍の規模の受注を獲得した事例があります。

 

ソリューション営業の壁を乗り越えてインサイト営業にシフトするためには、まずは顧客の理念・ビジョンに耳を傾け、その実現に向けてのアイデアを創り上げる、そんな姿勢が求められると感じます。

 


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