「提案の質」で差別化するためのカギはどこにあるのか

2017.11.21


みなさん、こんにちは。高橋です。

 

営業パーソンにおいて重要になるのは、なんといっても「営業活動」です。

 

先日も「営業活動は「解決」ではなく「発見」の時代に入りました」というコラムで

 

“お客様の問題を発見する能力の重要性”について書かせていただきました。

 

今回は営業活動のなかでも特に“お客様への提案の質”というものに視点を向けてみたいと思います。

 

昨今はどの業界においても競争が激化しています。

 

特に、法人営業では商品力での差がつきにくく、お客様への提案力が重要になってきています。

 

ただ、その“提案の質”は営業担当者ごとのばらつきが極めて大きく、

 

もはや商品力の競争というよりも提案力の競争になっているケースが少なくないのではないでしょうか。

 

◆“提案の質”はどのように決まるのか

 

では、“提案の質”はどのように決まるのでしょうか。

 

一般的には次のような観点があるかと思います。

 

・課題整理の正確さ

・図表の見やすさ

・費用対効果の分かりやすさ

 

しかし私は、これらとは別に「意味付けの深さ」というものに焦点をあてるべきだと考えます。

 

複合機を売る営業担当者を例に考えてみましょう。

 

営業担当者6名(A~F)が次のような提案をするとします。

 

・営業担当者A 限りなくコストを抑えた新型複合機の見積もり条件を提案

・営業担当者B 新型複合機の性能の良さを提案

・営業担当者C 新型複合機を活用することによる顧客のコスト削減を提案

・営業担当者D 新型複合機を活用することによる業務改革を提案

・営業担当者E 新型複合機を活用することによる経営戦略上の価値を提案

・営業担当者F 新型複合機を活用することによる顧客ビジョンの実現を提案

 

営業担当者A・Bは両方とも、もはや提案営業とは言えません。

 

このような営業スタイルでは、複合機そのものが圧倒的に差別化されているか市場が成長していない限りは、

 

競合との競争に勝つ確率は限りなく低いはずです。

 

仮に競争に勝ったとしても、薄利での受注にならざるを得ません。

 

営業担当者C・D・E・Fはそれぞれ同じ「複合機の活用に関する提案」にはなっていますが、

 

複合機に対しての意味付けが全く異なっています。

 

・営業担当者C    顧客のコスト削減を提案 → 顧客の問題解決のための手段

・営業担当者D   業務改革を提案 → 顧客の業務改革のための手段

・営業担当者E    経営戦略上の価値を提案 → 戦略遂行のための手段

・営業担当者F    顧客ビジョンの実現を提案 → ビジョン実現のための手段

 

それぞれ新型複合機の導入を上記のような課題解決の手段であると意味付けて提案をしているというわけです。

 

◆提案の意味づけを変えると対象顧客も変わる

 

このように意味付けが変わると、それぞれの提案に共感してくれる顧客像も変わってくるはずです。

 

今回の例では次のような顧客像になるはずです。

 

・営業担当者C    顧客のコスト削減を提案

⇒すぐに解決しなければならない問題を抱えている担当者向け

 

・営業担当者D   業務改革を提案

⇒組織内において新しい業務スタイルを確立させる役割を担っている担当者または管理責任者向け

 

・営業担当者E    経営戦略上の価値を提案

⇒事業戦略や営業戦略を考えなければならない経営層や管理責任者向け

 

・営業担当者F    顧客ビジョンの実現を提案

⇒使命感を持って会社経営をしている社長、役員向け

 

これらを踏まえると、提案の質で差別化するためのカギとしては、

 

「提案する相手に合わせて自社商品の意味付けを変えられるかどうか」ではないでしょうか。

 

◆腕時計屋さんの店員がしてきた「意味づけ」

 

ちなみに、私が3年前に訪れた腕時計屋さんではこんなことがありました。

 

店員さんと1時間近く“身の上話”をした後、次のように腕時計を意味付けられました。

 

「息子さんが生まれたばかりなのですね。それは可愛いでしょう。

 

例えば、の話ですが、お生まれになったばかりの息子さんが20歳になったときの成人祝いとして

 

こちらの腕時計を購入されてみてはいかがですか?

 

お年を召されたお父さまから、これから社会に出る息子さんにバトンタッチをする、

 

いわゆる“時を繋ぐアイテム”としてお持ちになってみるのも良いかと思います」

 

これは、私にとって極めて共感性の高い価値ある「意味付け」でした。

 

結果、この腕時計を購入してしまったことは言うまでもありません。

 

ぜひ皆さんも、相手に合わせて自社商品の意味付けを変えていきましょう。

 

それが“提案の質”で差別化するためのカギになるはずですから。


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