吉田松陰 武教全書講録(川口雅昭著 2014年 ケイアンドケイプレス社)~現代の武士として生きるには〜
こんにちは。荻原です。本日のトップセールスの本棚は、インタビュー形式でお届けします。インタビューに答えてくださったのは、現役プロデューサーとして活躍中の米山さんです。
営業に役立つ一冊として「武教全書講録」をご紹介頂きました!是非、ご一読ください。
目次
1. 吉田松陰 武教全書講録とはどんな書籍?
荻原:それでは早速始めていこうと思います。まずは簡単に書籍の紹介をお願いします。
米山:はい。書籍の名前は『吉田松陰 武教全書講録』です。本書は、幕末の偉人「吉田松陰」の講義を編纂した記録です。
荻原:なるほど。吉田松陰の講義録とは興味深いですね。勉強不足ですみません。いつの時代のお話ですか?
米山:幕末ですね。具体的には1850年ごろです。
荻原:ありがとうございます。具体的にどういった内容が書かれているのですか?
米山:この本は、松陰が「先師」と仰いだ山鹿素行の『武教全書(武教小学)』をテキストとして、「武士とはいかにあるべきか」を説いた講義録の内容がまとめられています。武士としての生き方や心構え、日々の過ごし方などが詳しく述べられているので、武士道を生涯実践していきたいと考えている私の大好きな書籍です!
荻原:それはすごいですね!内容は少し難しそうですが、現代語訳などされているのですか?
米山:そうなんです!本書の現代語訳を手掛けたのは川口正明さんという方でして、人間環境大名誉教授として長年、吉田松陰の教えを研究されている方なんです。川口さんは吉田松陰に関する本もいくつか出されておりまして、私が次に狙っているのは、『吉田松陰に学ぶ男の磨き方』です!(笑)
荻原:それは面白そうですね。(笑)
2. 武教全書講録との出会いは?
米山:実は靖国神社で出会いました。私が以前、靖国神社に行った際に、お土産コーナーで本を見ていた時にたまたま見つけたのです。
私は、元々あまり吉田松陰という人物は知らなかったのですが、武士道には興味がありました。たまたま手に取って読んでみたら武士道について事細かに書かれていたので、ビビッときて気づいたら買ってしまっていました!(笑)なので、この本で出会えたことはすごく幸運でした!
荻原:靖国神社で見つけたとは、なんだかパワーを感じますね!
3. 特に印象に残ったエピソードはありますか?
米山:この本には、人としての日々の過ごし方やお金に対する考え方など現代に武士が生きていた場合、どのような振る舞い方をするのかを詳細に教えてくれているのですが、特に印象に残ったのは、本書で紹介されていた2つの言葉です。
1つ目は、「武士たるものは、早朝から夜中まで一瞬も怠けることがないようにせよ」。2つ目は、「武士は遺言は残さぬ」です。
まずは、1つ目「武士たるものは、早朝から夜中まで一瞬も怠けることがないようにせよ」から紹介します。武士としての生活は常に戦いや危険との隣り合わせでした。そのため、いつ何時でも対応ができるように常に心身を鍛え、準備を怠らないことが求められました。これは、もし気を抜こうものなら、それが即命に関わる事態になり得たからです。そこで、当時の武士たちは、もしも「暇」な時間ができた場合、暇を楽しむのではなく、「日々の行動の振り返るために自己省察すること」を徹底していたのです。
現代は、危険な状況に遭遇することは、稀であるため、暇な時間はSNSをはじめとした娯楽を楽しむ時間となっています。しかし、それでは武士として最重要である「より高いレベルの自分に近づく」ことはできません。
私も武士としての生き方・あり方に憧れを持っているため、非常に共感したエピソードでした。
荻原:素晴らしいですね!私も思い当たる節があるので、気が引き締まりました!
米山:よかったです(笑)続いて、2つ目の②「武士は遺言は残さぬ」を紹介します。これは、先に紹介した話と一部共通するのですが、武士がいた時代は常に「死」と隣り合わせでした。そのため、「遺書」を事前に書いておいた方が良いと説く流派ありました。これは言ってしまえば、死ぬ覚悟を持って家を出ることであり、もう二度と帰れないかもしれないという覚悟を持つことを意味したのです。
しかし、それを真二つに切ったのが吉田松陰でした。「遺書」を残しておくということは、死に際に「何か良いこと残そうとしている」というメッセージでもあり、生き様で語るべき武士には不必要であると説いたのです。自分自身が誇りを持てる生き様を体現して生きていれば、たとえ文字として残さなくでも、周囲の人はそれを受け継いでくれるのです。結局、人の行動は9割以上が習慣でできているので、文字ではなく生き様で語るべきとしたのです。これら2つのエピソードは純粋に「男としてかっこいい」と感じたので大好きなエピソードです!(笑)
※ちなみに吉田松陰が処刑される、死に際に書いた遺言が「留魂録」です。過去のトップセールスの本棚でも取りあげています。気になる方はこちらから。
>留魂録(吉田松陰著 城島明彦訳 2014年 致知出版社) 生きることよりも、死を選び永遠となった吉田松陰の最期を飾る言葉たち~本書より覚悟を獲得せよ~
荻原:確かに!かっこいいです…!
4. 米山さんの人生に何か変化がありましたか?
米山:はい!ありました!特に日々の言動に気を遣うようになりました。
以前は、つい無駄に過ごしてしまう時間が多かった「暇」ですが、本書を読んでからは、その時間を有効に使おうと心がけるようになりました。
例えば、早起きをすることで読書をしたり、将来設計をたてたり、筋トレ、キックボクシングを始めたりしました!
また、夜はその日の振り返りをして、翌日の計画を立てるようになりました。吉田松陰の教えにあるように、暇な時間を無駄にせず、自己を振り返り、成長の機会にすることを実践しています。もちろん、仕事で疲れている日もあるので毎日実行するのは骨が折れますが、頑張って継続をする予定です。
荻原:それは素晴らしいですね!まさに現代に生きる武士です!仕事に対して影響はありましたか?
米山:そうですね。仕事に対しても大きな影響がありました。
以前よりも計画的に行動するようになり、優先順位をしっかりつけて取り組むようになったと感じています。毎日、その日の行動を振り返る時間を作り始めたからだと思います。
また、言葉だけで示すのではなく、行動で示すことを意識し出しました。
例えば、プロジェクトの進行管理においては、自分が率先して動き、他のメンバーにも具体的な指示を出すようにしています。まだ本書の教えを実践し始めたばかりですが、現代の武士として生きていけるよう頑張っていきたいです!(笑)
荻原:それは素晴らしいですね!
4. こんな人に読んでほしい
荻原:最後に、この本はどんな人におすすめですか?
米山:今、自分が頑張りきれていない、なんだかわからないけど、モヤモヤしている人におすすめです。例えば、何かやりきれていない、と感じている人や、今日も何もせず終わってしまったと感じる人などです。
具体的な教えがわかりやすく書かれているので、まずはやってみようという気持ちになれると思います。継続して実践していけば、徐々に人としてのあり方も変わっていくと思います!
荻原:なるほど!具体的なアドバイスが載っているのですね。
米山:そうです。続けていけば徐々に変わっていくと思います。結構ハードなことも書かれていますが、武士になりきってやるといいと思います!私もそうしています!(笑)
荻原:なるほど!(笑)私も武士としての生き方には興味があるので、暇な時間に「振り返る時間を作る習慣」から身につけていこうと思います!本日はありがとうございました。
米山:こちらこそありがとうございました!
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【毎週月曜日配信】弊社の社員はじめ、トップセールス経験者が厳選した本をご紹介しています。
営業におけるスキルのみならず、幅広い視点から営業を捉えていたりもします。
ぜひ、営業パーソンにとどまらず様々な職種の方にも読んでいただきたいです。
荻原エデル
社内では、デザイン関係や営業支援をメインで担当しています!最近は動画編集も始めました。
趣味は筋トレ、空手、映画鑑賞、読書。インドア人間です。
米山大輝
埼玉県出身。
新卒で大手スカウト·ヘッドハンティング会社に入社した後、アルヴァスデザインに入社。
サッカー歴16年だが好きな漫画は「スラムダンク」。
美意識が高く、最近は眉毛サロンに興味がある。
座右の銘は「当たり前はない」。