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<トップセールスの本棚>【第2部】お金の不安という幻想 一生働く時代で希望をつかむ8つの視点(田内 学著 2025年 朝日新聞出版)~会社に依存せず、価値を生み出す働き方へ~

こんにちは。荻原です。

今回も引き続き、トップセールスの本棚をインタビュー形式でお届けしていきます。本日も、プロデューサーとして活躍している阿南さんに、「お金の不安という幻想」について引き続きお話を伺います。

第2部では、会社と個人の関係がどう変わってきたのか、そして私たちは何を準備すべきなのかを掘り下げていきます。

この記事は全3回でお届けします。今回はその【第2部】です。どの回から読んでも理解できますが、順番に読むと内容が積み上がる設計になっています。

第1部:焦りの空気を見抜き、自分のものさしを取り戻す
第2部:本記事
第3部:(未公開)

是非、ご一読ください。

 

目次

    1. リーマンショックで目の当たりにした、会社と社員の関係

    荻原:本日もよろしくお願いします。前回は、焦りの正体と「自分のものさし」を持つことの大切さを伺いました。今回は会社と個人の関係についてお聞きしたいです。

    阿南:こちらこそよろしくお願いします。本書の第2部「支度する」は、働き方の前提が切り替わるパートだと感じました。

    荻原:前提が切り替わる、ですか。それは興味深いですね。

    阿南:著者の田内さんは2008年、リーマンショックの時にゴールドマンサックスに勤めていました。倒産こそ免れたものの、大幅な人員削減は避けられなかったそうです。

    荻原:まさに歴史的な瞬間に立ち会われたのですね。

    阿南:半年間、オフィスは張り詰めた空気で、電話が鳴るたびに一人、また一人と同僚が消えていく。外資系では「あなたはリタイアです」と告げられると、その場でIDカードを取り上げられ、もうオフィスには戻れなくなる。後日、荷物がダンボールに詰められて自宅に送られてくる。田内さんはそうした状況を目の当たりにしたと書かれています。

    荻原:想像するだけで緊張感が伝わってきますね。

    阿南:この経験を通じて、田内さんは一つの真実に気づいたそうです。「会社は社員を養うための装置ではない」と。

    荻原:確かにその通りなのかもしれませんね。

    阿南:会社は価値を生み出して社会に役立つための場であって、価値を提供できなければ企業は容赦なく淘汰される。そして、会社が社員を支えるのではなく、社員が会社を支える、もしくは社員が会社を通して社会を支える。それが本来の姿だということです。

    荻原:「会社に入れば安泰」という考え方とは、真逆ですね。

    2. 「ここぞという場面では絶対に6を出す」採用面接での答え

    荻原:変化の激しい時代において、個人はどう生きていけばいいのでしょうか?

    阿南:本書に印象的な採用面接の話があります。田内さんが学生に統計の問題を出しました。「サイコロを2つ同時に振ったとき、一番出やすい目の合計はいくつですか?」という問題です。

    荻原:難しいですね。6、でしょうか?

    阿南:惜しい。答えは7です。でも、ある学生は自信満々に「12です」と答えたそうです。

    荻原:12ですか。それは両方6を出さないと無理な、一番難しい数字ですよね。

    阿南:田内さんが「12は両方6を出さないと無理だから、一番難しいよね?」と聞き直しても、その学生は一切動じず、「いや、僕はここぞという場面では絶対に6を出します」と譲らなかったそうです。

    荻原:印象的な答えですね。

    阿南:結局、この学生の「生きがい」や「突破しようとする姿勢」を評価されて、トレーダーではなく営業職として採用されました。3年後、その社員はお客さまからの信頼が厚く、重要な取引でも安心して任せられる営業パーソンに成長していたそうです。

    荻原:意外な展開ですね。評価された理由は何だったのでしょう?

    阿南:田内さんが「どうしてそんなに周りから応援されるの?」と尋ねると、彼はこう答えたそうです。「目の前の人にどうすれば喜んでもらえるかをいつも考えています。そうすると、自然に応援してくれる人が増えてきます。」と。

    荻原:結局、価値を生む人は「相手のために何ができるか」に意識が向いているということですね。

    3. 「誰のために」を起点にした働き方への転換

    荻原:このエピソードから、阿南さんはどんな学びがありましたか?

    阿南:お金や肩書きよりも、「誰かの役に立ちたい」という気持ちが人を動かすのだと気づきました。私自身も、お客さまが何を大切にしているのか、どうすれば喜んでもらえるのかを第一に考えるようになりました。

    荻原:具体的にはどんな変化がありましたか?

    阿南:まず、目の前の仕事が「誰のためになるのか」を常に考えるようにしました。資料作成一つとっても、「上司に言われたから作る」ではなく、「この資料があれば、お客さまの意思決定がスムーズになる」と考えるようにしています。

    荻原:目的意識が変わったということですね。

    阿南:お客さまとの会話でも、「自分が売りたいもの」ではなく「お客さまが必要としているもの」を起点にするようにしました。ヒアリングの時間を増やして、相手の課題を深く理解してから提案するようになりました。

    また、商談の前には、「この提案で、お客さまの何が変わるのか?」を一言で言えるように整理することを意識しています。
    「誰のために」「どんな価値を届けられるか」を考える習慣が少しずつ根づいてきました。

    荻原:営業の基本ではありますが、意外と難しいことですよね。

    阿南:そうですね。社内でも「自分だけが楽をする」のではなく、「チーム全体で成果を出す」ことを意識するようになりました。
    新卒メンバーに仕事を任せるときも、「これをやっておいて」ではなく、「なぜこの仕事が必要なのか」「これができるようになると、将来どんな力になるのか」を伝えるようにしています。

    こうして日々の仕事に向き合う中で、「価値を生む」とは、相手の期待や状況を理解し、その人にとって意味のあることを返すことなのではないかと、少しずつ考えるようになってきました。

    4. 「労働と投資、本当に報われるのはどちらか?」という問い

    荻原:ここまでのお話を伺って、働き方に対する考え方が深まりました。本書では他にどんなことが語られていますか?

    阿南:第2部では、労働と投資の関係についても触れられています。田内さんは「仕事とは、誰かの役に立つこと。その願い自体が、人を動かす強力な原動力になる」と述べています。

    荻原:投資よりも労働の方が報われる、という主張でしょうか?

    阿南:単純にどちらが良いという話ではなく、会社に守られる時代は終わりを告げ、自分のすることが報われる時代になりつつある、ということです。投資で稼ぐにしても、労働で価値を生むにしても、結局は「誰かの役に立つ」という視点が必要だという話です。

    荻原:どちらを選ぶにしても、価値を生み出せているかが問われるということですね。

    阿南:本書を読んで、転職しようか悩んでいるけれど給料だけで判断していいのか迷っている方や、今の会社で働き続けていいのか不安を抱えている方にも読んでいただきたいと思いました。

    5. 第2部のまとめと次回予告


    荻原:ここまでのお話を伺って、会社との関係や働き方について考えさせられる内容だということがわかりました。

    阿南:単なるキャリア指南書ではなく、「自分が何のために働くのか」という根本的な問いに向き合うための一冊だと感じています。今の働き方に違和感を覚えている方にとって、新しい視点を提供してくれると思います。

    荻原:第3部では、社会全体の構造的な問題と、その解決策がテーマですね。

    阿南:そうです。お金の本質や、人手不足時代をどう乗り越えるかといったテーマを扱います。

    荻原:本日も貴重なお話をありがとうございました。

    阿南:こちらこそ、ありがとうございました。

    ここまでが全3部シリーズの【第2部】です。前後の回もあわせて読むと理解がつながります。
    第1部:焦りの空気を見抜き、自分のものさしを取り戻す
    第2部:本記事
    第3部:(未公開)

    是非、ご一読ください。

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    〇トップセールスの本棚とは?
    【毎週月曜日配信】弊社の社員はじめ、トップセールス経験者が厳選した本をご紹介しています。
    営業におけるスキルのみならず、幅広い視点から営業を捉えていたりもします。
    ぜひ、営業パーソンにとどまらず様々な職種の方にも読んでいただきたいです。

    荻原エデル

    社内では、デザイン関係や営業支援をメインで担当しています!最近は動画編集も始めました。
    趣味は筋トレ、空手、映画鑑賞、読書。インドア人間です。

    阿南 康平

    大学卒業後、システム開発を行うIT系ベンチャー企業に入社。個人事業主や中小企業の経営者に対しての新規開拓営業として、約2年従事。大手企業に対しての営業にチャレンジしたいという思いから、当社の理念に共感して2024年1月に入社。

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