株式会社エイブルは多様性を大切にする会社でありたい。あらゆる人材を応援する魅力的なマネジメントの実現に向けて。

今から3年前の2020年、私が人事部門へと異動になったタイミングで、人材開発の教育研修の役割を担うことになりました。
そこで担当する研修は「次期店長候補生」を育成するためのものでした。
この研修自体はもともと7〜8年ほど続いており、毎年内容のブラッシュアップは行ってきたものの、「このままのコンテンツ内容でいいのかどうかを検討し直して欲しい」との要望もありました。

私自身は、10年以上営業現場に携わり、営業店舗の店長を8年間勤めました。
そこで、実体験や経験則をコンテンツに加えること以外に、プラスアルファで「現職の店長たちがどんなことに興味関心を持っているのか」、「店舗を運営する上で問題視している点や悩みは何か」など、現場の声を聞くためにアンケートを行いました。

すると、店舗スタッフとの関係性や関わり方に興味関心を抱いている現場の方々が非常に多いということが分かったのです。
店舗は基本的に10名以下の少人数で活動しているため、スタッフ一人ひとりとの関係性や関わり方が重要になってきます。
そのため、研修を企画する上で、そういったコミュニケーションやマネジメント部分を学ぶ必要があるなと感じました。

これまでの研修では、自社内の各部門長や現職の店長が講師を担当するケースがほとんどでした。しかし、我々社内スタッフでは、コミュニケーションやマネジメント部分に関して、論理立てて研修を行うのはなかなか難しい…という課題がありました。 そこで、外部のパートナー企業様を一から探し始めました。

そんな中、偶然アルヴァスデザインさんの公開セミナーを発見。タイトルの「７つの習慣」に惹かれて申し込みました。
実は、私自身、以前に「７つの習慣」の書籍を読んだことがあり、この内容が店舗スタッフとの関係性や関わり方に役立つのではないかと思っていました。
実際にセミナーに参加したところ、やはりこういう部分を上手く伝える必要があると実感し、アルヴァスデザインさんに研修をお願いしたいと思ったのが一番のきっかけでしたね。

当時は4〜5社ほど比較をしていたのですが、正直に言いますとどの会社もセミナーの内容についてはあまり大差がないように感じました。
その中でも、アルヴァスデザインさんの講師の話し方や進め方に共感を覚え、このやり方なら受講生側にも伝わりやすいのではないか、と思ったのが御社を選んだ理由です。

私たちは次期店長候補向けの方を対象に研修を行っています。
この研修は、店長になってから「きちんと業績を出せるような人材になる」というのが目的です。
そのため、期待している成果を評価・検証するのに多くの時間がかかります。

今回、3回目ということで、過去に研修を受けた受講生たちが何人か店長へと昇格しました。

実際に店長になってから「当時受講した研修は役に立っているか？」とヒアリングをしたのですが、半数以上の方から今でも「マネジメント研修が役に立っている」という回答がありました。また、「店舗スタッフとの関係性や関わり方に悩んだときに、研修の際に使ったテキストを読み返している」という話も聞きました。

さらに、テキストの中でも「人によって見方が違う」というパートで、だまし絵を使いながら解説する内容があったのですが、その印象が強烈に残っているという受講生もいました。研修時の体験を振り返り、「店舗スタッフに対して、伝えたいことがきちんと伝わっているのか？」と考え、スタッフの立場になって考える癖がついたそうです。

当時の受講生たちは店長業務を進めながら、研修で学んだコミュニケーションやマネジメントの大切さを肌で感じているのでしょう。
この行動変容や考え方の変化につながったのは、アルヴァスデザインさんの研修を受けた上でのひとつの成果だと感じています。またこれは同時に、私自身が解決したかった課題でもあります。

率直に申し上げますと、多くの受講生が真剣に取り組んでくれたことが印象的でした。
昨今、他店舗の方との交流の場が少なくなってきており、研修の中身ももちろんですが、それ以上に他店舗の方とのディスカッションや交流など、そういった場を提供できたこと自体が良かったなと感じています。

各店舗、地域やそれぞれの雰囲気が違う者同士が一堂に会して、4〜5人のグループを組んでディスカッションをしたのですが、日頃真剣に業務に取り組んでいるからこその意見のぶつかり合いが見られて、とても興味深かったです。
普段は自分ひとりで抱えている悩みも周りの方たちの話を聞くことで、きっと新たな発見につながったのではないでしょうか。

また、研修はオンラインではあるものの、受講生たちの表情や発言内容を講師の方がしっかりと受け止められていた様子に好感を持ちました。
講師の方から受講生に話を振り、その返ってきた話についても独自の見解を織り交ぜながら答えてくれていたので、受講生は頭の整理をしながら、研修中でさえもコーチングを受けていたような感覚だったのかもしれませんね。

講師の方が安定したトーンやスピードでお話してくださったので、聞いていて安心感を覚えました。そのおかげで、質問されている側の受講生たちも安心した心理状態で答えることができていました。

これが仮に社内の上司が講師の場合、受講生たちが緊張してしまい、本音を引き出しづらくなる可能性があります。
アルヴァスデザインさんに研修を行って頂いたおかげで、そのようなケースが回避できたことも良かったですね。

本年度の研修を手掛ける中で、受講生の変化や成長を感じた点などはありますか？

研修が始まったばかりの頃、受講生たちの中には、どちらかと言うと受け身の反応を示す者もおりました。
しかし、そのような受講生たちも回数を重ねていくごとに、だんだんと発言をしていくようになりました。

また、自分たちの常識にとらわれず、今までに無かった新しい発想を持ち、見方を変えてみようとする姿勢に変化する様子がうかがえました。
ディスカッションや本人たちの発言を聞いていると、「自分が見ている世界と他の人が見ている世界は違う」ということをしっかりと学べたのかなと思います。
そういった意味では、研修の中で成長をしているのかもしれませんね。

また、今回、初めて「個別コーチング」を頼んだのですが、今抱えている店舗の問題点や課題を素直に講師の方に相談していたようです。
それを踏まえた上でコーチングをして頂くことによって、本人たちの問題意識や課題解決へとつながっていったと感じています。

個別コーチングは、受講生の参加は自由としたので、数名手が挙がっただけでも、良い意味で自主性を育むことができたかなと思っています。
コーチング後のレポートを見る限りでは、プラスに転じた部分が多かったと感じました。
また来年以降も実施していきたいです。

最初の頃は「そもそも内容が難しい」「コミュニケーションに苦手意識を持っている」という声が数名から挙がっていました。
しかし、そんな受講生でも研修終了時には、「店舗スタッフとの関係性や関わり方の重要性を理解できた」と答えています。

他にも、大多数の方から「視点が変わった」という意見がありました。さらに、「自分だけの世界観が常識ではないという前提について意識を持てるようになった」、「コミュニケーションの前提が、ひょっとしたら間違っていたかもしれない」などの声が寄せられました。

つまり、固定概念を持って他人と関わっていたということに気付いたのでしょう。
さまざまな新しい発見につながったということを、受講生たちの感想やアンケートの内容から実感しています。

研修の最終的なゴールや評価をする指標とは、シンプルに言うと「売り上げにつながっているかどうか？」だと思います。実際に売り上げが伸びた店舗が数多く生まれました。
2年前の受講生である新店長たちは、店舗スタッフの関わり方に日頃から意識をし、コミュニケーションを大切にしているそうです。
研修で学んだことを活かし、店舗スタッフの関係性が良好であることから、高い業績へとつながっている部分もあると推察しています。

もう一つの指標は、「退職者や異動希望者の推移」です。
これまで、退職者や異動希望者が出てしまう店舗が少なくありませんでした。
しかし、2年前の受講生が新店長として赴任してから、店舗の退職者や異動希望者がゼロになった店舗もあります。
店長になって1年経過した際にインタビューを行ったところ、「店舗スタッフが変わらずに1年経過しました！」という声や、「今のところ不安要素はありません。」といった嬉しい反応が返ってきました。

私が店長をやっていた頃は「なんとなくこうした方かいいかもしれない」というフワッとした感覚や経験値で店舗運営を行っていました。
一方、新店長になる受講生たちはしっかりとした研修を受けることで、ある程度、論理立った土台を作ることができたのだと思います。
ということは、他の人にも同じように納得のいく説明をすることが可能です。
そういう部分が以前との違いであり、アルヴァスデザインさんの研修を受講した成果事例と言えるでしょう。

今後もこういった事例が増えていけば、受講生だけでなく周りの人材にも良い影響が出てくると考えています。
新店長もこれからどんどんキャリアアップするにつれて、自分自身の経験や言葉で店舗スタッフの関わり方やコミュニケーションの重要性などを、部下たちに伝えていってくれるでしょう。
それが習慣となれば、また今とは変わってくるのではないでしょうか。
私自身も、そうなってくれるといいなと感じています。

昨今、店舗スタッフとのコミュニケーションに苦戦する店長が増加傾向にあります。Z世代や多様性というワードも様々なメディアなどで取り上げられていますが、これまでのマネジメントスタイルだけでは確実に通用しなくなってきているのだと思います。

スタッフ一人ひとりが働き甲斐を感じてこそ、お客様に最高のサービスを提供できると思っていますし、それがエイブルに関わるすべての人の笑顔にも繋がると信じています。

それを実現するためにも御社に依頼をさせて頂いている「マネジメント」に関わる研修は必須と考えています。

戸川様が描く中長期的なビジョンとは、具体的にどのようなものでしょうか？

会社が研修を必要とするスタッフを決めるのではなく、スタッフ自身が自主的に研修を選択して受講ができる仕組みを用意したいです。
そうすることで、本人が主体的に学べる環境ができあがるのではないでしょうか。

いろいろな考え方や価値観を持った方々がいる中で、皆が揃って同じ研修を受けるのは非効率であり、これでは義務教育と同じです。
一から学びたい方もいれば、基礎は知っているからその先の部分を学びたい方もいます。
もっと一人ひとりに合った研修を、自由なタイミングに自発的に学べるようになればベストです。

おそらくこの仕組みを確立するには、多くの時間が必要になるでしょう。
しかし、それこそが私の目指す研修におけるゴールなのかもしれません。
まずは「自分が見ている世界と他の人が見ている世界は違う」という大前提を学ぶためにも、アルヴァスデザインさんのマネジメント研修は一役買っていると思います。
これから少しずつ時間をかけて浸透させていきたいです。

これまでの良い成果事例を踏まえて、現職の店長や他の部署にも展開していきたいという考えがあります。

マネジメントが土台にあるからこその売り上げであるということを、外堀りを埋めながら浸透させていきたいというのが今後の考えていることですね。

そこで、アルヴァスデザインさんには他社の事例や最新のマネジメント情報をできる限り共有して頂きたいです。
そして、その情報をもとに研修内容もアップデートして頂けることを期待しています。
また、マネジメントを提供している会社として、アルヴァスデザインさん自身も「ずっと働いていたい会社」を体現してくださると心強いです。

ありがとうございました。