ALVAS JOURNAL

営業組織を強化する④(ハーバードビジネスレビュー 2023年 1月号)~優れた営業パーソンが持つ2つの資質~

こんにちは、石井です。

複数回にわたって掲載している、ハーバードビジネスレビュー2023年1月号である「営業組織を強化する」の記事を取り上げていきたいと思います。

第一回:営業組織のデジタル化をどのように進めるか
第二回:営業プロセスへのAI導入が収益向上につながる
第三回:短期的な利益を求めず、価値創造を求める

本日は第四回目として、「優れたセールスパーソンの資質(P.128~)」を取り上げていきます。

連載も今回がラストです。時代が変わっても、営業手法が変わっても、変化しない営業のキモは何でしょうか。一緒に探っていきましょう。

 

目次

    1. 営業は、不人気な仕事…。

    皆さん、「営業」という仕事は好きですか?

    私たち株式会社アルヴァスデザインのビジョンは、「営業する/されるが楽しい世の中の実現」ですが、残念ながら現実とは乖離があると認めざるを得ない部分も存在します。

    例えば、本書によると「営業において気がかりな点は、離職率が高いこと」とあります。

    確かに、営業職は「なりやすい職業」である一方で、「辞めやすい職業」でもあります。言い換えると、簡単に営業パーソンになることはできても、続けることはとても難しい仕事なのです。

    では、どのような資質があれば営業パーソンは活躍することができ、かつ職業を継続できるのでしょうか。

    2. 2つの資質

    本書によると、大切な資質は「共感力」と「動因」と記載されています。

    「共感力」とは、まさしくお客様の心や気持ちに寄り添い、お客様の立場で営業活動をすることができる力を指します。

    お客様は人間です。困っていることに加えて、目指したい姿を話すときなど、営業パーソンから共感してもらえることは大変嬉しいと感じます。

    「動因」は、聞きなれない言葉です。これは、商談を自分なりのやり方でまとめたいと感じる欲求のことであると本書で述べられています。

    商談という場を制したいという気持ちによって、お客様を惹きつけることにつながります。

    3. シナジーによって、加速せよ

    ご紹介した2つの資質ですが、あいにく両者がうまく絡み合うシーンを見出すことは難しいと言えます。

    なぜならば、共感力が高い人ほど、場を制したいと思う気持ちが弱くなることがあるからです。

    一方で、場を制したい動因が強いほど、お客様の立場からすると「この営業パーソンは、何かを売り込もうとしているだけだ。」と感じるかもしれません。

    では、どのようにこれらの資質を掛け合わせていけるのでしょうか。私なりの解釈と、本書の内容も踏まえて3つのステップが検討できます。

    ・ステップ1:自身の資質を洗い出す

    まずは、自身の資質を確認しましょう。

    「共感力」と「動因」を、それぞれ「強い」と「弱い」で分類しマトリックスを作りましょう。

    両者が「強い」状態であれば言うことはありませんが、どちらかが「弱い」またはどちらも「弱い」場合は、強化することで営業成績が高まる可能性があります。

    ・ステップ2:他者からフィードバックをもらう

    自身の資質の棚卸に対して、上司や同僚からフィードバックをもらいましょう。自身が見えていない部分に気付くことができます。

    実際に、お客様がどのように感じているのかまで聞き出せるチャンスがあれば、ぜひトライしてみましょう。顧客満足度調査を通して実行することも可能です。

    ・ステップ3:変化のための行動を明確にする

    自身の「弱み」が把握できたら、それを鍛えていきましょう。「共感力」を高めたい場合は、お客様に対して傾聴する手法を身に付けると良いかもしれません。

    また、「動因」を高めたい場合は、商談をまとめるテクニックであったり、商談の流れを構成していく手法であったりを身に付けることも良いでしょう。

    4. おわりに

    いかがでしたでしょうか?

    本記事は、ハーバードビジネスレビュー2023年1月号「営業組織を強化する」の連載の第四弾です。今回は、営業パーソンの資質について考えてみました。

    営業にセンスはあるのでしょうか?

    これは、長年営業パーソンを考えさせてきた問いの1つです。本書をヒントにして、これを探ることも良いかもしれません。

    求められる営業の資質を知り、自らの資質を育てていくことで、営業パーソンの一流としての道が拓けるかもしれません。

     

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    営業におけるスキルのみならず、幅広い視点から営業を捉えていたりもします。
    ぜひ、営業パーソンにとどまらず様々な職種の方にも読んでいただきたいです。

    石井 健博

    ブランドマネージャーとして、マーケティングを担当。
    営業・リベラルアーツ・マネジメントなどのコラムを発信中。
    趣味は、読書・英語学習・ラグビー。5歳息子のパパ。

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