ALVAS JOURNAL

アンネの日記 増補新訂版(アンネ・フランク著2003年 文藝春秋)~自分の運命にどう向き合い、どう生きますか?~

こんにちは。石井です。

今回は、「アンネの日記」をご紹介します。

映画化もされていますし、多くの関連書籍やマンガも出ているため、ご存じの方も多いと思います。

著者であるアンネ・フランクはユダヤ系のドイツ人で、ナチスの迫害を受けている最中、この日記を書き続けました。

アンネが日記の大部分を書いたときには、オランダのアムステルダムにある隠れ家で生活していました。私は、実際にその場を訪れ、アンネの隠れ家での生活場所を見学しました。

「こんなところでずっと生活していたのか・・・それもまだそう遠くもない過去に。そして、まだ少女であるアンネが・・・。」

私はこの時の感情をどう言葉にしようか、なかなか難しいですが、その時からこの「アンネの日記」をトップセールスの本棚で紹介しようと決めていました。

私たちが生まれて、生きていること、その運命には意義があるはずです。それを噛みしめて強く生きていこうではありませんか!?

 

目次

1. アンネ・フランクという人物と時代背景

アンネは、1929年に現ドイツで生まれました。ちょうど、1929年と言えば世界恐慌の年です。

1933年にナチスが反ユダヤ教を掲げたため、家族でドイツを離れオランダのアムステルダムに移住することになりました。

ただ、そのアムステルダムの家とはただの家ではありません。いわば隠れ家です。下にいる人に気付かれてはいけません。外から見られてもいけません。つまり、音も立てられない暗い部屋での生活だったのです。

その中で、アンネはナチスに捕まるまでの2年間で「アンネの日記」を書き続けたわけです。

そして、アンネはその後、残念ながら帰らぬ人となってしまいました。しかし、父であるオットーは生還したため、彼の尽力によって本書が世に出されることになったのです。

2. 隠れ家の中で

皆さん、想像してみてほしいです。

音も立てることができない暗い部屋の中を・・・。

アンネが住んでいた隠れ家は、本棚の裏に階段が隠れており、そこを登ると到達することができます。一目見ただけでは、どこに屋根裏部屋(隠れ家)があるかはわからないでしょう。

実際に、アムステルダムのこの場を訪れると中に入り、見学することができます。

アンネは隠れ家の中で、色々な感情が混ざりながら、明るい気持ちのときも、悲しい気持ちのときも、怒っているときも、いつもキティーに話しかけていました。

キティーとは、アンネの日記の名前です。

アンネは、隠れ家に住まなければならないユダヤ人としての運命をどうにか受け入れようと、その想いをキティーに話しかけていたのです。

友達と遊ぶことはもちろんできない、何もかも不自由な中でアンネはいつも「親愛なるキティーへ」という日記を綴っていたのです。

3. 感じ取れること

私たちは、このアンネの日記から何を感じ取れるでしょうか。

私は、「運命を受け入れて前に進む勇気」だと思います。

私たちがここに生まれ、この環境の中に生まれ、この親の元に生まれ、この容姿になり、この性格になり、この学校を卒業し、この仕事に就き・・・

このような出来事はすべて運命です。

それを私たちは、変えることができないものとして精一杯受け入れなければなりません。

アンネがそうであったように・・・。

アンネは日記の中で、狭い隠れ家の生活の中でのケンカや、その外で変わり行く世界の形相を感じ取り、時には大きな悲しさと恐怖を味わい生きていたのだと思います。

ただ、そんな中でもアンネの日記からは彼女が精一杯生きようとした想いを感じ取ることができるでしょう。

4. おわりに

いかがでしたでしょうか。

私たちは、私たちの力では大きく変えることができない環境の中を生きています。

それを卑屈と捉えるか、私たちの影響が及ぼせる範囲内で精一杯生きるのか。

これによって、私たちの人生の豊かさは変わりますし、日々の充実度も変わるはずです。

本書が、自身の人生のための1つのきっかけになれば嬉しく想って紹介いたしました。

 

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石井 健博

ブランドマネージャーとして、マーケティングを担当。
営業・リベラルアーツ・マネジメントなどのコラムを発信中。
趣味は、読書・英語学習・ラグビー。5歳息子のパパ。

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