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ユーモアは最強の武器である:スタンフォード大学ビジネススクール人気講義 (ジェニファー・アーカー (著), ナオミ・バグドナス (著), 2022年 東洋経済新報社) 〜笑いがもたらす最高の仕事戦略〜

こんにちは、荻原です。

いきなりですが、皆さんは、最近笑っていますか?

日本は世界的に見ても、かなり真面目で勤勉な人たちが多い文化圏であるため、仕事中に笑ったり、ユーモアのある発言をしたりすることに抵抗感を強く感じる傾向にあるとされています。そうしたこともあり、雑談は休憩中にのみする人も少なくないと思います。

しかし、仕事中に笑うことやユーモアを含んだ発言をすることは、かえって創造性の向上、心理的安全性の向上をはじめとしたポジティブな影響を多く及ぼすのです。

そこで本日は、ジェニファー・アーカー氏とナオミ・バグドナス氏が共同で執筆したユーモアは最強の武器をご紹介したいと思います。

ジェニファー氏とナオミ氏は共にスタンフォード大学でビジネススクールの講師をしているだけでなく、実際にユーモアを磨くためにコメディの世界で腕を磨いてきた経歴があります。

本書では、ビジネスパーソンこそユーモアを取り入れた方が良い理由や、ユーモアを職務で取り入れた結果、起きた出来事を紹介しています。

本日は、日本ではあまり積極的に勧められない「ユーモア」が持つ魅力をご紹介したいと思います。

 

目次

    1. そもそもユーモアとは

    始めに、そもそもユーモアとは何なのでしょうか。

    辞書で調べてみると、以下のような意味を持つ言葉であることがわかります。

    「人の心を和ませるようなおかしみ。上品で、笑いを誘うしゃれ(デジタル大辞泉より引用)」

    つまり、「人の心を和ませる洒落」になります。

    例えば、ハリウッド映画を視聴するとわかるように、特に欧米の文化圏では息を吐くようにユーモアのある発言が登場します。実際、大人に限らず、子供も多くのユーモアを含んだ発言をします。

    このことから、欧米文化圏では、誰もが意識的に会話にユーモアを足そうとしていること分かります。

    ところが、日本では、日常的にユーモアを用いることはプライベートでも欧米諸国と比較すると、そうは多くはありません。

    2. 笑わなくなる大人たち

    「笑う門には福来る。」

    これは、日本に昔から存在することわざであり、大人が、子供たちに幼少期の頃から言い聞かせることわざの一つでもあります。

    ところが、大人になると、人の笑う回数は有意に減少していきます。

    実際、2013年にギャラップ社が166カ国の140万人を対象に調査してみると、

    「昨日笑いましたか?・微笑むことはありましたか?」という質問に対し、

    22歳時点では約85%の人が「笑った・微笑んだ」と回答しているのに対し、23歳ごろからその回数は急激に低下していくのです。

    ちなみに23歳というのは大学を卒業して就職をするタイミングでもあるため、学生時代と比較してプレッシャーのかかる社会の厳しさを表しているとも言えるのかもしれません。

    また、平均的な4歳児は、1日に約300回笑う一方で、平均的な40歳は2〜3ヶ月で約300回笑うとも本書では語られています。

    これらのことからもわかるように、年齢の増加に比例して人は笑わなくなるのです。

    では、なぜこうした差異が生じてしまうのでしょうか。

    その答えを本書では、相手に笑いを誘う行為には、次の2つの観点がないといけないと思い込んでいる人が少なくないからであると語っています。

    • 「ウケなければいけない」
    • 「面白いものでなければ意味がない」

    このように、日本人は「笑い」に対して一定のハードルがあることがわかります。つまり、スベル事を恐れてユーモアな発言を控える傾向にあるのです。

    3. ユーモアを制するものはビジネスを制する

    ここまでで、いかにユーモアを発揮するには勇気が必要であり、多くの人が抵抗を覚えているかがわかったと思います。

    そこで、本章では、「ユーモアのメリットと簡単な活用法」についてご紹介したいと思います。

    ユーモアは様々なメリットを持ち合わせています。

    •  心理的安全性の確保
    • 創造性の上昇
    • 生産性の向上

    などです。

    上記のメリットが生じる具体的な理由は、本書に譲りますが、共通しているのは、「緊張がほぐれる」ということです。

    これは、ユーモアを会話に取り入れると、「笑い」が発生しやすいためです。そして「笑い」は緊張を解きほぐし、創造性や気分の向上をもたらしてくれるのです。

    こうした背景もあるため、特に上司や役職の高い人が部下との会話で積極的に用いると効果が高いという特徴があります。

    では、どのようにユーモアを活用していけば良いのでしょうか。

    ユーモアのテクニックは多数存在しますが、すぐに実践することがきるのは、「誇張法」です。使い方は、非常にシンプルであり、自分が話す内容を少し大袈裟に表現するというものです。

    例えば、失注してしまった部下との面談において

    • 「それは残念だったね。でも大丈夫!私は、昨日10件失注したから!」
    • 「それは残念だったね。でも大丈夫!彗星が地球に衝突することと比べたらなんてことはないさ」
    • 「それは残念だったね。では、次回は朝の星座占いのラッキーアイテムを100個用意してからプレゼンに臨もうか」

    このようにユーモアを混ぜて会話を組み立てると、部下は萎縮しづらくなるだけなく、次回も頑張ろうと思える可能性が高まるのです。

    最初は恥ずかしさや、抵抗感もあると思いますが、少しずつ自分にできる範囲で会話に取り入れていくと良いのではないのでしょうか。

    4. おわりに

    いかがでしたでしょうか。

    日本の文化的にユーモアを積極的に会話に織り交ぜることは、抵抗感があるかもしれません。

    しかし、ユーモアには、緊張をほぐすだけでなく、クリエイティビティを高める効果があります。また、ビジネスの場で非常に有効な緊張緩和手段にもなりえます。

    いきなりは難しいと思いますが、ユーモアを意識するだけでも、また違った会話の組み立て方やオチのつけ方になります。

    また、本記事で紹介した、ユーモアの手法以外にも、多くの手法が存在しています。

    ユーモアについて少しでも学びたい思った方は、ぜひ本書を手に取って見てください。

    この記事が少しでも皆様も営業活動にお役に立てば幸いです。

     

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    荻原エデル

    社内では、デザイン関係や営業支援をメインで担当しています!最近は動画編集も始めました。
    趣味は筋トレ、空手、映画鑑賞、読書。インドア人間です。

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