金持ち父さん貧乏父さん アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学(ロバ-ト・キヨサキ著 2013年 筑摩書房)~圧倒的な成果を生む投資家視点の大切さ〜
こんにちは。荻原です。
今回も引き続き、トップセールスの本棚をインタビュー形式でお届けしていきます。本日、インタビューに答えてくださったのは、現役プロデューサーとして活躍中の高谷さんです。
営業パーソンとして必要な資産と負債の違い、経営者視点の理解に役立つ一冊として「金持ち父さん貧乏父さん」をご紹介頂きました!是非、ご一読ください。
目次
1. 人生を変えた書籍「金持ち父さん貧乏父さん」
荻原:本日はお時間をいただき、ありがとうございます。今回は、特に、営業パーソンに役立つ書籍をご紹介いただけるとのことですが、どのような本でしょうか?
高谷:本日ご紹介させていただくのは、ロバート・キヨサキ氏の『金持ち父さん貧乏父さん』です。本書は、1997年に出版され、全シリーズ累計4000万部を記録した世界的なベストセラーです。そして、私の人生を根本から変えてくれた書籍でもあります。
荻原:人生を根本から変えたとは興味深いですね。具体的にはどんな書籍なのでしょうか?
高谷:本書は、私たちが持つお金の常識を根本から変えてくれる書籍です。
「資産と負債の違い」、「なぜ消費ではなく投資が重要であるのか」などファイナンシャルリテラシーを高めてくれます。物語形式で展開されるのですが、「良い大学に行き、きちんと会社に行っているのにずっと負債に追われている主人公の父親」と「学歴はないけれども、お金に追われることのない友人の父親」のお金に対する価値観を主人公が学ぶという構図で描かれています。
本書では資産形成には、会社員ではなく経営者や投資家の目線が必要と強調されているのが特徴です。物語の中で、経営者や投資家はどのように考えるのかが描かれいるため、まさに、経営者・投資家の目線を養うのに最適な書籍であると思います。
荻原:ファイナンシャルリテラシーと経営視点を同時に学べるのはとても魅力的ですね。
2. 書籍「金持ち父さん貧乏父さん」との出会いは?
荻原:この本との出会いを教えていただけますか?
高谷:私の場合、サラリーマン友人からの紹介でした。その友人の考え方や行動が徐々に変化していく様子を目の当たりにし、「この本で何か重要なことが学べるのではないか」と直感しました。今思えば、20代でこの本に出会えたことは非常に幸運でした。
荻原:実際に読んでみて、働き方に対する想いや、将来的な目標設定にも影響を与えたのでしょうか?
高谷:はい、影響がありました。誰かの役に立つ仕事をし続けたいという思いが強くなりました。ただ単に生活のために働くのではなく、自分の意志で選んだ仕事を通じて社会に貢献し、その結果として対価を得る。そんな働き方を目指すようになりました。
3. 書籍「金持ち父さん貧乏父さん」から得た学びは?
高谷:この本から得た学びは、大きく4つあります。
1つ目は、「資産と負債の本質的違い」についてです。 本書では、資産を「あなたのポケットにお金を入れてくれるもの」、負債を「あなたのポケットからお金を持っていくもの」と定義しています。
例えば、一般的に資産だと思われている持ち家や車も実は、これらは毎月の維持費やローンの支払いが発生しているため、「負債」となるという考え方です。この考え方は、私の金銭感覚を根本から覆すものでした。
これは転じて、普段の業務の見直しにもつながりました。なかなか成果につながらない、もしくは投下時間の割にリターンの少ないクライアントへの営業活動を徐々に削減するなど、仕事の仕方そのものをも見直すことに繋げることができました。
2つ目は、「お金を働かせる」という概念です。 20代半ばで本書に出会った当時の私は、「良い会社に入社し、定年まで勤め上げる」という一つの価値観しか持っていませんでした。しかし本書は、お金がお金を生み出す仕組み、つまり投資や資産運用の重要性を教えてくれました。また、何もお金に限った内容ではなく、普段の営業活動にも置き換えることができました。特に既存顧客を持ちながらも、新規顧客を開拓することの重要性を理解できたのは貴重な体験でした。
3つ目は、「ラットレース」という概念との出会いです。 資産を投資に回さずに、従業員として働き続けることが結果的に永続的な労働を強制する状況を、ネズミが回し車の中をぐるぐると走り続けることに例えた表現です。この比喩は自分の人生や働き方を見直すきっかけとなりました。
この観点踏まえて、自分自身の業務に一部転用させています。具体的には、与えられた業務内で価値を発揮し続けても、大きく抜け出すことはできない。であれば、与えられた業務以外にも自分でできることはないか常に考え、貢献価値を広げる努力を継続することを意識し行動しています。
4つ目は、「仕事の4つの類型」についてです。 本書では、仕事を「従業員」「専門家」「経営者」「投資家」の4つに分類し、経済的な自由を得るためには、後者2つの類型にシフトしていく必要があると説いています。人生において絶対的な価値観はもちろんありませんが、安定した資産を手に入れるという観点に立つと、従業員や専門家ではなく、経営者や投資家の目線を取り入れることが必要不可欠であるということです。
荻原:どれもかなり人生を左右する価値観ばかりで驚きました。
これらの価値観を20代半ばで得たことで、具体的にどのような変化が起こりましたか?
高谷:最も大きな変化は、お金の向き合い方です。それまでの私は、欲しいものがあれば価格を深く考えることなく購入していました。しかし今は、「これは本当に自分にとって必要なものか」「資産になるのか、負債になるのか」を常に考え、取捨選択するようになりました。
5. 「金持ち父さん貧乏父さん」はどんな人におすすめ?
荻原:この本は、どのような方におすすめできますか?
高谷:私は、主に3つのタイプの方におすすめします。
1つ目は、お金の本質を理解したい方です。特に、マネーリテラシーを高めたいと考えている若手社会人の方には、非常に有益な知識が詰まっています。
2つ目は、会社員として働いている方、特に従来型の「会社員」的な考え方しか持っていない方です。本書は、新しい働き方や生き方の可能性を示してくれます。
3つ目は、これが最も重要だと考えているのですが、若い世代の方々です。実は、私は自分の子供にも必ず読ませようと考えています。高校生や大学生の時期にこの本の考え方に触れていれば、進路選択や人生設計において、より多くの選択肢が見えてくる可能性が高いと考えているからです。
現在の学校教育は、主に「従業員」や「専門家」を育成するためのシステムになっています。つまり、「正解のある問題に対して、正しい答えを出す」という能力を重視しているわけです。
しかし、経営者や投資家に求められるのは、「正解のない問題に対して、独自の解決策を見出す」という能力です。残念ながら、現在の学校システムでは「創造的な思考」や「お金との向き合い方」といった本質的な教育がほとんど行われていません。しかし、本書を通じて「資産の作り方」や「経済的自由への道筋」を学ぶことで、そのギャップを埋めることができます。
荻原:確かに私の学生時代もそのような教育は無かったです。本書籍は、学校では得られない情報を得ることができるんですね。
高谷:その通りです。本書は、人生における「お金」との向き合い方を根本から変える一冊だと思います。また、本書を通じて学んだ最も重要な点は、お金は単なる目的ではなく、「自分らしい人生」を実現するための手段だということです。そして、その実現のために必要な知識と考え方を、実に分かりやすく教えてくれます。
荻原:最後に、本書を初めて手に取る方に向けて、最初に意識すべき一歩を教えていただけますか?
高谷;そうですね。読者がまず取り組むべきは、自分の日常生活で「資産」と「負債」を整理し、それぞれを紙に書き出してみることではないでしょうか。
それを第一歩にして、ぜひ「自分らしい人生」を実現するヒントを本書から見つけてみてください!
本日ご紹介した本のAmazonリンクはこちら⇒金持ち父さん貧乏父さん
【毎週月曜日配信】弊社の社員はじめ、トップセールス経験者が厳選した本をご紹介しています。
営業におけるスキルのみならず、幅広い視点から営業を捉えていたりもします。
ぜひ、営業パーソンにとどまらず様々な職種の方にも読んでいただきたいです。
荻原エデル
社内では、デザイン関係や営業支援をメインで担当しています!最近は動画編集も始めました。
趣味は筋トレ、空手、映画鑑賞、読書。インドア人間です。
高谷 政志
「人や組織の可能性を最大化」するためにご支援をしたい!
営業一筋のキャリアから未経験で人材開発領域に転身。現在プロデューサーとして従事。
奈良県出身。2児のパパ。