<トップセールスの本棚>レバレッジ・リーディング(本田直之著 2006年 東洋経済新報社)~読書は最高の投資である~

こんにちは。荻原です。
今回も引き続き、トップセールスの本棚をインタビュー形式でお届けしていきます。本日、インタビューに答えてくださったのは、現役チーフプロデューサーとして活躍中の高谷さんです。
「読む時間がない」という多忙なビジネスパーソンにこそ読んでほしい、読書法に革命を起こした一冊をご紹介いただきました。
本書は、読書を「娯楽」ではなく「投資」として捉え、少ない時間で最大の成果を得る方法を提示しています。
是非、ご一読ください
目次
1. 読書の常識を覆す一冊「レバレッジ・リーディング」

荻原:本日はよろしくお願いします。まず、高谷さんがご紹介される書籍について教えてください。
高谷:本日ご紹介したい書籍は、本田直之さんの『レバレッジ・リーディング』です。2006年に出版された本ですが、今でも色褪せない内容です。サブタイトルに「100倍の利益を稼ぎ出すビジネス書『多読』のすすめ」とあるように、読書を投資として捉える画期的な一冊です。
荻原:かなりインパクトがあるタイトルですね。著者の本田直之さんはどんな方なのでしょうか?
高谷:本田さんは、レバレッジコンサルティング株式会社の代表取締役です。会社名からも分かる通り、「レバレッジ」、つまり、少ない労力で大きな成果を上げることを専門にされている方です。レバレッジマネジメントのアドバイスを行ったり、日米のベンチャー企業への投資事業を行ったりしています。
荻原:興味深いですね。
高谷:この本を読んで最初に衝撃を受けたのが、「読む時間がない」というのは間違いだという指摘でした。「本を読む時間がないのではなく、本を読んでいないから時間がない」と書いてあります。
荻原:それは、インパクトがありますね。どういった背景から来る考え方なのでしょうか?
高谷:本書では、そもそも読書を「娯楽」ではなく「投資」として捉えるべきだと主張しています。(ここの表現は高谷さんに確認していただきたいです)特にビジネス書の場合は、自分の市場価値を高めるための投資になります。投資である以上、リターンを最大化する、無駄なコストや時間を削減するという発想が大事だということですね。
2. 読書の前提を覆す「投資としての読書」

荻原:「投資としての読書」というのは新鮮な考え方ですね。
高谷:私もそうでした。実は、私は気になった本をどんどん買ってしまうタイプで、家には読んでいない本が山ほどあります。タイトルだけで買うことも多いです。
荻原:その気持ち分かります。
高谷:でも、なぜ読んでいないかというと、無意識のうちに「全部読まないといけない」という気持ちがあったからだなと思います。飛ばし飛ばしで読むのに抵抗があって、最初から全部ちゃんと読まないと著者が書いていることが理解できないのではという不安がありました。
これに対して本書では、「全部読まなくていい」と断言しています。そもそも、読書は娯楽と投資の二つに分けられる。小説などの娯楽としての読書は、もちろんあって良いけれど、ビジネスにおける読書は自分の市場価値を高めるための投資だと。
荻原:確かに、そう考えると“読む姿勢”も変わってきますね。実践法はあるのでしょうか?
高谷:はい。まず、「何のために読むのか」という目的を決めることが重要です。目的を決めてから本を読む。つまり、自分が今抱えている課題感や、知りたい情報のために読むということです。
目的が決まっていれば、それに沿って本を選んで、必要なところだけ読む。そして即アウトプット、即現場で使う。この流れが、本来のビジネスで使うための読書だと本書では説いています。
荻原:事典みたいな感じですね。気になったことがあったら調べて、すぐアウトプットするといったような。
高谷:まさにその通りです。そのように考えたことがなかったので、自分の読書に対する前提が覆ったというのが一つ大きかったですね。
本書では、例えばビジネス書一冊1,500円から得た知識は、100倍のレバレッジが効くと言っています。つまり、1,500円の書籍が15万円の利益につながる可能性があるということです。ただし、それは読んだ知識をビジネスで生かすことが絶対条件です。
荻原:確かに、実務に活かせれば15万円以上のリターンは十分にありえますね。
3. 「速読」ではなく「多読」の実践方法

荻原:本書の具体的な内容について、もう少し教えていただけますか?
高谷:はい。本書の構成は全4章になっています。第1章では「ビジネス書の多読とは何か」ということで、100倍のリターンをもたらすための読書術が説明されています。
第2章は「本探しは投資物件選びと一緒だ」というタイトルで、良書をいかに選ぶかという方法論が書かれています。
第3章では、一日一冊、一冊を戦略的に読破するために、具体的にどう読むかというハウツーの部分です。
そして第4章は、読んだ本を反復と実践によってリターンを獲得するための方法、つまりアウトプットについて書かれています。
荻原:かなり体系的にまとまっているのですね。
高谷:はい。ここで特に重要なのが、本書が「速読」ではなく「多読」を推奨しているという点です。よく目の動かし方でいかに早く読むかみたいな速読のスキルがありますよね。それはそれで否定するものではないけれど、本書が提唱しているのは、自分で取捨選択して、自分の目的のために読むところを選んでやるという「多読」なんです。
荻原:速読とは違うアプローチなのですね。
高谷:はい。だから、一日一冊を目標にどんどんいろんな本を読みまくるというスタイルです。ちなみに著者の本田さんは、年間400冊も本を読むそうですよ。
荻原:400冊は本当にすごいですね。
高谷:具体的な実践方法としては、まず本の選び方が重要です。本書では「教養型」よりも「経験型」の本を選ぶべきだと指摘しています。
荻原:教養型と経験型ですか。
高谷:教養型というのは、学者さんや研究者が書くような、実務とは少し離れた理論中心の本です。それに対して経験型は、実際に実務をやっている経営者が自分の経験体験を書いて、失敗談や成功談を載せているもの。本書では、絶対に経験型を選んだ方がいいと言っています。
荻原:それはなぜでしょうか?
高谷:さきほどの話に戻りますが、目的は自分がインプットして、自分が使うということですよね。使うという観点を考えたとき、誰かが実際にやった成功体験や失敗体験があるので、それを自分で吸収し、実践してみる。これでレバレッジがかかるということです。
荻原:確かに納得感がありますね。読んだ後のアウトプットについても詳しく書かれていますか?
高谷:はい、第4章で詳しく説明されています。成果を最大化するために一番大事なこととして、「読書後のフォロー」が挙げられています。
本を読んだことで満足してしまう人もいるかと思いますが、そうではいけないということです。人間は忘れる生き物です。
忘れる理由は2つです。①ポイントをメモしなかったから。②実行しなかったから。
せっかく投資した時間とコストを回収するためには、「読書後のフォロー」を行うことが絶対に必要です。
特に②の実行については、本のポイントをメモすることで記録に残し、実践に使うことが大切です。
メモの内容を自分のなかに刷り込んでいき、習慣化することで正しいやり方を身に付けたり、
実践のプロセスでメモが使えるか使えないかも分かります。こうした反復を繰り返しながら、ノウハウが自分のものになり、結果が伴うようになります。
荻原:やはり、本を読むだけで満足せず、読書後のフォローが大切なんですね。
高谷:そうですね。この本のなかでは、著者が自ら見出した、読書後のフォローの一つとして「レバレッジメモ」というやり方も紹介されております。
詳しい内容はぜひ本書にて読んでいただければと思います。
本の大事な部分を抜き書きしたメモを自分のやり方で作成し、常に持ち歩き、隙間時間に眺めることで、頭に焼き付けて、実践し、身につけていくということです。
4. 「週1冊」から始める第一歩

荻原:この本は、どんな方におすすめできますか?
高谷:まさに、忙しいビジネスパーソンの方々におすすめですね。本当はいろいろ学びたいなと思っているけど、時間がなくて、忙しいからという理由で学べていない人です。
荻原:確かに、読書のハードルが下がりそうです。私も本がだいぶ溜まっているので、目的を明確にして部分的に読んでみようかなと思いましたね。
これから本書を実践していくにあたって、高谷さんはどんな目標を立てられていますか?
高谷:本書では一日一冊読めと言っていたので、すぐにはそこまでいけないかもしれませんが、まずは一週間に一冊を目標にしたいと思います。
まずは一週間に一冊というところから始めて、ゆくゆくは一日一冊を目指して、この多読をやっていきたいですね。
荻原:いいですね。一週間に一冊でも年間50冊なので、すごいですよね。
高谷:そうですね。まずはできるところから始めて、この読書法を実践していきたいと思います。
荻原:私も週に一冊は継続できるようにしようかなと思います。本日は貴重なお話をありがとうございました。
高谷:こちらこそ、ありがとうございました。ぜひ皆さんも、「読む時間がない」と思っている方ほど、この本を手に取ってみてください。読書に対する考え方が変わるはずです。
本日ご紹介した本のAmazonリンクはこちら⇒レバレッジ・リーディング
【毎週月曜日配信】弊社の社員はじめ、トップセールス経験者が厳選した本をご紹介しています。
営業におけるスキルのみならず、幅広い視点から営業を捉えていたりもします。
ぜひ、営業パーソンにとどまらず様々な職種の方にも読んでいただきたいです。
荻原エデル
社内では、デザイン関係や営業支援をメインで担当しています!最近は動画編集も始めました。
趣味は筋トレ、空手、映画鑑賞、読書。インドア人間です。
高谷 政志
「人や組織の可能性を最大化」するためにご支援をしたい!
営業一筋のキャリアから未経験で人材開発領域に転身。現在プロデューサーとして従事。
奈良県出身。2児のパパ。


