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<トップセールスの本棚>完全版 鏡の法則(野口嘉則著 2017年 サンマーク出版)〜人生は、自分の心を映し出す鏡〜


こんにちは。荻原です。

本日のトップセールスの本棚は、インタビュー形式でお届けします。
インタビューに答えてくださったのは、現役プロデューサーとして活躍中の松本さんです。

今回は、営業やマネジメントにも役立つ一冊として『完全版 鏡の法則』をご紹介します。
人間関係に悩んだときの自分の心との向き合い方や、本書の考え方を仕事に活かすヒントについて、松本さんに伺いました。

是非、ご一読ください。

 

目次

1.「松本さんが推薦する『完全版 鏡の法則』とは?」

荻原:本日は、よろしくお願いします。はじめに、松本さんがおすすめする本について簡単にご紹介お願いします。

松本:私が今回ご紹介するのは、野口嘉則さんの『完全版 鏡の法則』という本です。「9割が涙した」というキャッチコピーでも知られている一冊ですね。

著者の野口さんは、家族関係と自己実現の専門家で、心理カウンセラーとしても活動されている方です。

荻原:なるほど。どんな内容の本なのでしょうか?

松本:とてもシンプルで、「あなたの人生に起こることは、自分の心が映し出したものだ」という、鏡の法則について書かれた本です。

ただしこれは、「起きたことはすべて自分の責任だ」と責めるための考え方ではなく、目の前の出来事から自分の心の状態に気づくための視点として語られています。

構成が二部に分かれていて、前半は実話に基づいた物語です。登場人物の名前や職業などの詳細は変えてあるのですが、ある出来事を物語形式で読ませてくれます。

そして後半は解説編です。前半の物語で主人公の身に何が起きていたのかを、「人生は自分の心を映し出す鏡」という観点から、一つずつ丁寧に読み解いていきます。

「ゆるすとはどういうことか」「ゆるす前にやるべきこと」といったテーマごとに短く区切られていて、最終的には「ゆるすための八つのステップ」という形で、具体的な実践手順まで示してくれます。前半の物語で感覚的に受け取ったことを、後半で頭の中で整理し直せる構成になっています。

荻原:物語と解説がセットの構成なのですね。

松本:はい。本自体もとても薄く、上下に余白がたっぷりとられていて、文章量も多くありません。30分ほどで読み終えられるのに、読後はしっかりと心に残ります。

2.「『人生は、自分の心を映し出す鏡』という考え方」

荻原:では、本の中身についてもう少し詳しく伺いたいです。前半の物語は、どんなお話なのでしょうか。

松本:前半は、ある一人の主婦の方が主人公です。自分のお子さんが、学校でいじめのようなことをされていると知るところから始まります。

お子さん自身は、特に親に助けを求めたり、自分から相談してきたりするわけではないのですが、お母さんが、夫の先輩である経営コンサルタントに相談したときに、「あなた自身が、誰かを責めていることはありませんか」と問いかけられます。

荻原:自分の側に目を向けさせる問いかけがあったのですね。

松本:そうです。そこでお母さんが自分を振り返ってみると、実は自分自身の父親、つまりお子さんから見れば祖父にあたる人に対して、感謝どころか強い苦手意識を持っていたことに気づきます。

そこから、その父親へ感謝したいことを書き出していって、最終的に向き合っていく。その過程で、「自分の子どもも今、かつて自分が父親に対して感じていたのと同じことを感じているのかもしれない」と気づいていく、という流れです。

荻原:自分と親の関係が、そのまま自分と子の関係に映し出されていたと。

松本:はい。本の中に、印象的な一文があります。
「人生で起きるどんな問題も、何か大切なことに気づかせてくれるために起きる」という言葉です。

言葉だけ聞くと少し抽象的に感じるかもしれませんが、何か起きたときは一度立ち止まって自分を見つめ直してみる。そうすると、困りごとの解決の糸口が見つかるかもしれない、という考え方です。

荻原:深いですね。自分の心の状態が、そのまま人生に映し出されるということですね。

松本:そうですね。前半の物語で描かれていたことを、後半の解説編は「人生は自分の心を映し出す鏡です」という一文に凝縮しています。数あるメッセージの中でも、この言葉が一番強く印象に残りました。

というのも、私たちはつい、うまくいかない原因を周囲や環境のせいにしてしまいがちです。けれどこの考え方に立つと、目の前の現実は自分の内面を映したものだと捉え直すことができます。同じ出来事でも、見え方がまったく変わってきます。

解説編には、こう書かれています。

「人生においては、自分の心の波長に合った出来事が起きてくる。だから、自分の人生に起きていることを見ることで、自分の心のあり様を推し量ることができ、それが自らを変えるためのヒントになる」と。

もちろん、すべてが必ずそうなるとは限りません。それでも、その時の心の状態によって物事の受け止め方は変わるものですし、読んでいて「確かにそうだ」と深く納得させられました。

荻原:部屋が散らかっているときは、たいてい疲れがたまっていたり、ストレスを抱えていたりするものですよね。その感覚が、人生全体にも当てはまっているということなのですね。

松本:まさにそういうことだと思います。

3.「『ゆるす』ための八つのステップと、その前の準備」

荻原:解説編の中で、特に仕事や日常に活かせそうだと感じた考え方はありましたか?

松本:はい。本書では、自分にとって嫌なことが起きたとき、最終的にはその出来事を「ゆるしましょう」と説いています。そして、そのための具体的な道筋として、「ゆるすための八つのステップ」が示されているんです。

荻原:八つのステップ、ですか。差し支えなければ、教えていただけますか。

松本:簡単にご紹介すると、こういう流れです。

1. ゆるせない人をリストアップする
2. その人への抑えていた感情を、紙に書き出す
3. 相手がなぜそうしたのか、その動機を考えてみる
4. 相手に感謝できることを書き出す
5. 「ゆるします」と宣言し、「ありがとうございます」と繰り返し唱える
6. 相手に謝りたいことを書き出す
7. その関係から学んだことを書き出す
8. 最後に「ゆるしました」と宣言する

こうして一つずつ進めていくことで、こじれてしまった感情を少しずつ整理していける構成になっています。

荻原:ただ「ゆるしなさい」と伝えるのではなく、丁寧な手順に落とし込まれているのですね。松本さんが特に大切だと感じたのは、どのあたりでしたか?

松本:私が一番印象に残ったのは、実はこの八つのステップに入る前に、「やるべきこと」として挙げられている、二つの準備でした。

一つ目は、「まず自分をしっかり守る」ことです。現実的な対策を講じて、自分を守る。

たとえば、もし職場の人間関係で理不尽な扱いを受けているなら、その相手をゆるすという心の話をする前に、まずはこれ以上傷つかないように距離を取る。自分と相手との間に境界線を引いて、振り回されない状況を先に整えましょう、ということです。

荻原:心の持ちようの前に、まず現実の身を守る。順番が大事ということですね。

松本:その通りです。そして二つ目が、「その上で、感情を吐き出す」ことです。

これは誰かに直接ぶつけるのではなく、紙に書き出します。誰にも見せない前提で、自分の素直な気持ちをそのまま書き切ってしまう。感情に蓋をするのではなく、一度すべて外に出すことが大切だと書かれていました。

荻原:安全な形で、一度しっかり出し切ることが大切だということですね。

松本:はい。自分を守り、その上で感情を出し切る。この土台ができて初めて、相手の動機を考えたり、感謝できる点を見つけたりという次のステップに進めるんです。

「ゆるすことが大切」と説きながら、その手前の準備を丁寧に描いているところが、私にとってはこの本の一番の学びでした。

4.「『鏡の法則』を、仕事とマネジメントに活かす」

荻原:この「人生は自分の心を映し出す鏡」という考え方は、見方によっては「起きたことは全部、自分のせいだ」と、少し重く受け止めてしまいそうにも思います。松本さんは、どのように感じられましたか?

松本:私はむしろ、安心しました。自分にとってつらい出来事が起きたとき、それは裏を返せば、自分自身の心の状態や受け止め方が、今の状況の見え方に影響している、ということでもあります。自分自身の心の状態や受け止め方が、今の状況の見え方に影響している、ということでもあります。

つまり、自分が変われば、自分の側を変えられれば、この状況を打開できるかもしれない。その可能性が見えたことが、大きな安心材料になりました。

荻原:モヤモヤしていた感覚が、言葉になって腑に落ちたということですね。

松本:そうですね、まさにそんな感覚でした。

荻原:その考え方は、松本さんの営業の仕事にも活きていますか?

松本:はい。たとえば、お客様との商談が思うように進まないとき、つい「相手が乗り気ではなかった」「タイミングが悪かった」と、原因を外に求めたくなります。でも鏡の法則を思い出すと、まず「自分の準備や向き合い方はどうだったか」、と振り返るようになりました。

事前のヒアリングは十分だったか、相手の課題ではなく自社の都合で話していなかったか。そうして自分の側を点検すると、次の商談で具体的に変えられる点が見えてきます。相手や状況を嘆くよりも、ずっと前に進めます。

荻原:商談の振り返りに、そのまま使える視点ですね。

松本:はい。相手を変えようとするよりも、自分の働きかけを見直すほうが、結果的に関係も良くなっていく気がします。

荻原:もう一つ、特に印象に残ったポイントがあれば伺いたいです。

松本:「互いの幸福に関心を持ちすぎないこと」という考え方です。本書は親子の関係を題材にしているので、親が子に過干渉になって自分を投影したり、子も親の期待を裏切りたくないと思ったり、お互いが執着し合っている状態を問題として捉えています。

その上で、それぞれを一人の人間として見たときに、幸福の形は人それぞれ違うのだから、適度な距離を置く必要がある、と。

荻原:それは、伺っているとマネジメントの話にも聞こえてきますね。上司と部下では、評価される軸が異なります。

上司は部下を伸ばそうとして頑張る、それが上司の評価基準で、部下は与えられた仕事に応えようと頑張る。親子の関係と同じ構図に見えてきます。

松本:確かに、そうですね。本では親子の関係として描かれていますが、そう言われてみると、上司と部下の関係にもそのまま当てはまります。

過干渉な親子の構図を、マイクロマネジメントをしてしまう上司と部下の関係に置き換えてみると、確かに通じるものがあります。もちろん、親子関係と職場の上司・部下の関係は同じではありません。ただ、「相手を思うあまり、必要以上に踏み込みすぎてしまう」という点では、共通する部分があります。相手を一人の人間として尊重し、適切な距離を保つというのは、職場のマネジメントでも大切にしたい視点だと感じました。

荻原:お互いを一人の人間として尊重して、適度な距離を保つ。それは家庭でも職場でも同じということですね。

松本:はい。自分をしっかり守った上で感情を吐き出し、相手と適度な距離を取る。これは仕事に限らず、日々を生きていく上でも大切な心構えだと感じました。

5.「こんな人におすすめ・明日からの一歩」

荻原:それでは最後に、この本をどんな方におすすめしたいか教えてください。

松本:基本的には、誰がどのタイミングで読んでも、「こういう状況になったら、こう考えれば良い」という気づきが得られる一冊だと思います。

特におすすめしたいのは、人間関係や仕事で行き詰まりを感じていて、まず自分の側からできることを探したい方です。
営業でお客様との関係に悩むときも、上司や部下との関係に迷うときも、つい相手や環境のせいにしたくなる場面はあります。そんなとき、視点を一度自分に戻すヒントをくれる本なので、営業パーソンに限らず、さまざまな職種の方に役立つはずです。

荻原:相手や環境ではなく、自分の側に目を向け直したい人に、ということですね。

松本:そうですね。環境を変えるしかない場面ももちろんありますが、それでも状況が動かないとき、自分の受け止め方を少し変えるだけで、見え方が変わることがあります。本書は、その向き合い方をとても分かりやすく後押ししてくれます。

荻原:本書を初めて手に取る方に向けて、明日から実践できる最初の一歩を挙げるとすれば、何でしょうか。

松本:嫌なことがあったとき、まずは現実的に自分を守ること。その上で、その時の感情を紙に書き出してみることだと思います。

誰にも見せない前提で、素直な気持ちをそのまま吐き出す。たったそれだけでも気持ちの整理がつきますし、そこからはじめて「では、自分はどう変われるか」を考えられるようになります。小さな一歩ですが、ぜひ試してみてほしいです。

荻原:まずは身を守り、感情を紙に出す。今日からでも始められますね。本日は、人間関係や仕事との向き合い方について、とても示唆に富むお話をありがとうございました。

松本:こちらこそ、ありがとうございました。

本日ご紹介した本のAmazonリンクはこちら⇒完全版 鏡の法則

〇トップセールスの本棚とは?【毎週月曜日配信】営業担当者なら読んでおきたい一冊を、毎週厳選してご紹介しています。営業スキルに直結するものから、視野を広げてくれるものまで幅広くセレクト。ぜひ、営業パーソンにとどまらず様々な職種の方にも読んでいただきたいです。

荻原エデル

社内では、デザイン関係や営業支援をメインで担当しています!最近は動画編集も始めました。
趣味は筋トレ、空手、映画鑑賞、読書。インドア人間です。

松本 有加里

群馬県出身。
大学卒業後、人材派遣会社で営業→事務と経験し2024年9月からアルヴァスデザインに入社。
趣味はアニメ・映画鑑賞。世界で一番嫌いなものは虫。

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