2025年を制覇する破壊的企業(山本康正著 2020年 SBクリエイティブ株式会社)~4年後の世界を生き抜くために必要な3つの視点~
こんにちは。荻原です。
本日は、山本康正さん著書の「2025年を制覇する破壊的企業(2020年 SBクリエイティブ株式会社より出版)」を紹介します。
もしかしたら、このような回答が多いかもしれません。
・新型コロナウィルスの問題が収束する
・自動運転する車が公道を走るようになる
・5G が浸透して、外出先でパケット容量を気にしなくて済むようになる
しかし、本書を執筆した山本康正さんは全く別の見解を示しています。
本書では、多くの未来予測がされていますが、本記事では、大きく3つに分けて解説していきます。
・情報は検索することから検索しない世界に変わる
・「売れない」は失敗ではなくなる
・本業を決めないことが主流になる
では、なぜ山本氏はこれほどまでに予測できたのか?
それは、これまで歩んできた彼の経歴がそれを物語っています。
山本氏は東京大学で修士号を取得後、ハーバード大学大学院で理学修士号を取得しました。
その後、グーグルに入社。フィンテックや人工知能を用い、日本企業のデジタル活用を推進しました。
現在では、自身で会社を経営しながら、シリコンバレーのベンチャーキャピタルへのアドバイスを行っています。
そんな、最先端技術に精通した彼だからこそ予測できた内容が描かれています。
それでは、本文を見ていきましょう。
1. 情報は検索する世界から検索しない世界へ
これは、GoogleのAIが常に最適な情報が行き届くようアップデートを重ねてきた結果です。
しかし、2025年頃には、その仕組自体が変わると著者は言います。
どうなるかというと、「情報は検索しなくても情報が自動的に表示されるようになる」のです。
具体的には、直近1年半の検索履歴を元にパーソナライズされた情報が自動的に届けられるようになるのだそうです。
例えば、毎週金曜日にレストランを検索するユーザーがいたとしましょう。
この情報が蓄積されていくと、このユーザーは金曜日にはレストランに行くことが分かります。
そうなると、Googleが自動的に金曜日におすすめのレストランの情報をユーザーに届けるようになるということです。
上記の例は一般的な生活シーンですが、これだけに限った話ではありません。ビジネス上でも同じことが起こります。
例えば、営業担当者にとって一番密接に関わる顧客担当者にも変化がもたらされます。具体的には、顧客担当者が潜在的に求めている企業情報や課題解決しうる情報が最適化された状態で届けられるようになるのです。
顧客担当者が、すでに最新情報や課題解決策の情報を持ち合わせている…
これが近い将来、営業担当者が戦わないといけなくなる世界です。
2. 「売れない」は失敗ではなくなる
近い将来、
「「売れない」は失敗ではなくなる。」
こんな言葉を聞いたら信じられますでしょうか?
しかし、これは実際に起きることだと著者は述べています。
なぜなら、より情報化社会化が進み、「どれだけデータを所持しているか」が勝敗を分ける世界になるからだそうです。
事実、現在のアップルは利益を度外視してアップルカード(クレジットカード)を発表したことは記憶に新しい話です。
私達、営業担当者も現在主流となっている「売れなければ失敗だ」という考え方だけに固執するのではなく、考え方自体をアップデートする必要のある時代が来るかもしれません。
3. 本業を決めないことが主流になる
本業とは、個人のメインの収入源となっている職業のことを指します。
しかし、2025年頃には本業を決める事自体がリスクになり始めると著者は述べています。
なぜなら、業界を絞ることは、行動選択に制限を設けることに他ならないからです。
実際、既に世界を席巻している大手企業郡は本業を決めずに行動し続けています。
アマゾンは通販事業に加え、クレジットカード、実店舗、サブスクリプションを行っています。
アップルもアップル製品の販売だけでなく、サブスクリプションサービスやクレジットカード、ゲーム産業にも力を入れています。
その他、例を上げればきりがありません。今や、一つの業界だけで活動している企業の方が珍しいのです。
これは、営業担当者にも言えることではないでしょうか?
一つの業界にこだわらず、他業界や多職種の知識や技能も獲得し、いつでも時代の波に乗れるようにしなければ生き残りづらくなることを示唆していると考えれます。
4. まとめ:2025年はすぐそこまできている
2025年は2021年現在から数えて4年後の世界です。
上述しましたように、現在主流とされている「本業」に固執していると足元をすくわれる可能性があるのが2025年の世界です。
そういった意味でも、迫りくる2025年の世界に向けて今から研鑽できることはしておくことをおすすめします。特に最新のIT情報に目を通すことは、これからの営業担当者にとって必至と言えそうです。
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ぜひ、営業パーソンにとどまらず様々な職種の方にも読んでいただきたいです。