共鳴する未来~データ革命で生み出すこれからの世界~(宮田裕章 2020年 河出新書) データへの理解を深め、日々の営業活動の引き出しにしよう!
こんにちは。石井です。
この記事をお読みいただいているほとんどの方が、営業に関わるお仕事をされているかと思います。。
その中で、今回のテーマは「データ革命」です。
データという言葉を聞いたことがない方や、意味を知らない方はほとんどいないはずです。そのくらい日常的な言葉です。
数年前までは、営業の仕事とデータが関連することが少なかったと思いますが、今はどうでしょうか。私は日々営業をしていると、「DX・ビッグデータ・解析…」などデータに関連する言葉をよく耳にします。
今回紹介させていただく「共鳴する未来」は、宮田裕章氏が最近出版された本です。
LINEでコロナ調査をされたり、NewsPicksでレギュラー出演されていたり、皆さんもどこかで名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。
本コラムで、データについての理解を深めて、営業パーソンの引き出しが1つ増えるきっかけになればと思います。
1. コロナウイルスがもたらした大変化
2020年はコロナウイルスの年だった…。
悲しくもそう表現するしかないほど、コロナウイルスに脅え、悩み、苦しんだ一年だったと思います。
第一線で引き続きご活躍されている医療関係者の皆様や、世界でいまだ急増中の感染者のことを思うと、とてもいたたまれない気持ちになります。
さて、そんな状況の中で、我々が考えなければならないことは何でしょうか。
考えなければならないものの1つに、「コロナがもたらした生活や仕事の変化」というものがあると思います。
2019年の日常を取り戻すという考えも非常に大切です。一方で、今回のコロナがもたらしたあらゆる変化をきっかけにして、我々も変わっていかなければなりません。
本著では、このような時代のことを「価値革命」と呼んでいます。
コロナウイルスをきっかけにして、我々の生活や仕事と「データをどのように活用すべきか」ということが、密接につながりました。
例えば、200日連続でコロナウイルス感染者ゼロを記録した台湾は、データを活用して感染者の動きを把握、極限までその精度を高めています。
皆様のお手元の携帯にも、LINEでコロナウイルスの調査が届いたと思います。こちらは、間違いなく日本に住む我々にとってもデータ活用が身近なものになったということを表しています。
2. 消費財から共有財へ~必要な資源は石油からデータへと変わる~
前章では、データ活用が身近なものになってきたということをお伝えさせていただきました。この章では、さらに踏み込んで生活や仕事に必要な資源について考えてみます。
いうまでもなく、我々の生活は「石油」に依存しています。石油は、人類の発展を大きく支えた資源であることは間違いありません。ただ、その石油も気候変動の観点から大きく見直されるようになってきています。
このような状況の中で、我々の次なる資源は何なのか?
本著では、「データ」であると書かれています。「石油」という消費財から、「データ」という共有財へ、時代は変わってきているのです。
3. データ活用で大成功~フィンテックの事例~
では「データ」を活用することで、大成功した企業の事例を見ていきましょう。
本著で書かれているのが、先日上場が決まった中国企業「アントグループ」です。アリババからスピンアウトした本企業は、創業からわずか16年…
上場の際の調達額が、それまでの最高額であった「サウジアラムコ」を抜いて一位になります。「サウジアラムコ」とは、サウジアラビアが運営する石油の会社です。
さてこのアントグループは、「信用スコア」というものを導入しています。
信用スコアとは…
個人への信用力を、数値化・見える化したものです。AIが個人のインターネットでの行動を解析して信用度を算出します。
アントグループは、この信用スコアを元にお金を動かし利益を上げているのです。産業革命以降、石油を資源として収益を上げてきた会社から、データを資源として活用する会社に代わる大きな転換であると言えます。
4. おわりに
私自身は、IT系のお客様を担当させていただくことが多かったため、DXという言葉は身近でした。
ただ、IT系ではないお客様も、いま必死にDXへの取り組みをしている印象です。
営業として、「データ」にまつわることへの知見を増やすということは、これから必須になってくるのかもしれません。
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営業におけるスキルのみならず、幅広い視点から営業を捉えていたりもします。
ぜひ、営業パーソンにとどまらず様々な職種の方にも読んでいただきたいです。