美しい星(三島由紀夫著 1967年 新潮文庫)~憧れに突き進む素晴らしい生き方~
こんにちは。石井です。
今回は、三島由紀夫氏の「美しい星」をご紹介します。三島氏は、多くの小説に加えて、戯曲も手掛けた昭和の大文豪と言えます。
「美しい星」は、SF小説です。
ある家族は、自分たちが地球人ではなく宇宙の星からきたことを悟ります。そして、地球を破壊させる人間の行動(原子力や水爆)をどのように阻止するのかについて、彼らが戦っていくストーリーです。
この本を読み終えると、きっと「憧れに突き進む気概」を手に入れることができるでしょう。それは、私たちの思考に大きな影響を及ぼし、生活や仕事への感覚も変わるかもしれません。
目次
1. 三島由紀夫という人物
三島由紀夫は、本名は平岡公威(きみたけ)です。1925年に東京で生を受けました。
若いころからの神童であり、学生時代の16歳で「花ざかりの森」を書きおろしました。その後、東京大学を卒業し、大蔵省に勤務するも9か月で退職し、執筆に専念する生活を送ります。
代表作には、「金閣寺」「仮面の告白」「憂国」などがあります。
そして、45歳の時、陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地にて割腹自決を遂げました。
2. 訴えていること
では、本書籍の内容に移ります。
「美しい星」はSF小説です。
主人公は、4人家族であり、それぞれが別の星からやってきた宇宙人です。そして、彼らが「破壊に突き進む地球をどのように救うのか?」という視点で物語が進みます。
ここでお伝えしたいことは、「小説を小説として読まない」ということです。これは、「読書について(小林秀雄著)」でもご紹介したように、「著者が小説を通して訴えたかったものを考える」ことが大切です。
>読書について(小林秀雄著 2013年 中央公論新社) ~書とどう向き合い、自分とどう向き合うか~
では、「美しい星」で三島氏が最も伝えたかったことは何か?
これは読み手の解釈にもよりますが、私は「憧れを抱くことの美しさ」だと思います。
「美しい星」のクライマックスには、下記の言葉が出てきます。
もし自分の仮りに享けた人間の肉体でそこへ到達できなくても、どうしてそこへ到達できない筈があろうか
これは、私たちが遠い憧れを持って生きることの素晴らしさと悲哀を現していると思います。まさに美しさです。
3. 仕事に憧れを持つこと
私は、この小説が訴えかけているように「憧れを持って生きること」は、人生そのものに大きな恵みをもたらしてくれると思っています。
私たちは、営業という仕事を通してこの憧れを手にすることも、誰かの憧れを支えることもできます。
「誰かの役に立ちたい」「○○に貢献したい」ということは、立派な憧れです。また、お客様の夢や憧れを支援したいという気持ちも大変素晴らしいものがあります。
私たちの世も、小説のようにさまざまなことが起こります。その中で、「憧れ」に焦点を当てて突き進むことは大変素晴らしい人生になるでしょう。
4. おわりに
いかがでしたでしょうか。
本日は、三島由紀夫氏の「美しい星」を取り上げました。小説の内容を伝えることはせずに、概要とメインメッセージのみでコラムを執筆してみました。
皆さんは、仕事に憧れを持っていますか?
憧れを持って生きることは大変美しいことです。
もし憧れを持っていない場合でも、営業という仕事を通して誰かの憧れを支えることは大変素晴らしい生き方になり、結果として自分の憧れを見つけることになるのかもしれません。
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営業におけるスキルのみならず、幅広い視点から営業を捉えていたりもします。
ぜひ、営業パーソンにとどまらず様々な職種の方にも読んでいただきたいです。
石井 健博
ブランドマネージャーとして、マーケティングを担当。
営業・リベラルアーツ・マネジメントなどのコラムを発信中。
趣味は、読書・英語学習・ラグビー。5歳息子のパパ。