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RANGE 知識の「幅」が最強の武器になる(デイビッド・エプスタイン著 2020年 日経BP)現代を生き抜くために必須の法則「レンジ」とは?

 

こんにちは。荻原です。

本日は、「RANGE 知識の「幅」が最強の武器になる」をご紹介します。

私が本書を手に取った理由は、普段からジャンルを問わずに読書をしている私にとって、知識の「幅」が武器になるという真意を知りたいと思ったためです。

一般的には、若いうちに専門性を高めた方が将来成功しやすいと言う方もいらっしゃるかもしれません。私も、専門性を高めるために、本を読むだけでなく社会人スクールに通うこともしています。

しかし、本書を読むことで、過去の偉人から著名人まで様々な人が歩んできた人生を紐解きながら、なぜ早期から専門性を高めることに加え、キャリアや行動選択に「幅」を持たせた方がいいのかを理解することができます。

本記事では、営業担当者にとって最も活用できると感じた箇所について紹介します。

 

1. ルールが明確でフィードバックが得られやすい親切な環境とルールが曖昧でフィードバックが曖昧な意地悪な環境

一般的に昔から確実な成功キャリアを歩みたいのなら「早期の教育が不可欠」と言われてきました。

なぜなら、これまでのトップの成功者は誰もが等しく1万時間以上をも努力に費やしたという「1万時間の法則」からも分かるように、成功にはある一定の時間が必要だからです。

つまり「投資した時間に比例して能力が開発される」ことを直感的に捉え「早期から教育に膨大な時間を投資する」ことが不可欠だと言われてきたわけです。

本書でもこの投資した時間に比例して能力が開発されるということには同意しています。しかし、それがいかなる事柄においても当てはまるという意見には反対しています。

なぜなら、1万時間の法則が効果を発揮する傾向にあるのは一部の「親切な環境」のみであるからです。

親切な環境とは、

ルール変化が起きず、明確なフィードバックが得られやすい環境のこと

です。スポーツに例えるとゴルフやチェスなどです。また、高度経済成長期は、その最たる例と言えるでしょう。

親切な環境でものすごい努力をし、大成したプロゴルファーのタイガーウッズは早期専門教育の賜物と言える存在です。なぜなら彼は2歳で10歳以下が参加できるゴルフ大会で優勝したのを皮切りに早期集中教育を行い大成したからです。

しかし、私を含めた営業担当者が所属するのは「意地悪な環境」です。

意地悪な環境とは、

ルールが都度変更され、フィードバックが曖昧な環境のこと

です。まさに、現代、VUCAの時代が当てはまります。

そのような環境下では、例え早期から膨大な時間を投資したとしてもリターンを得にくいのです。言い換えると、同じ業界で長年キャリアを築き続けても成功しづらい傾向にあると言えます。

では、意地悪な環境でも成功している人は概ねどのような特徴を持っているのでしょうか?

その答えは、本書のタイトルにもなっている「レンジ」であると著者は述べています。

 

2. 意地悪な環境における成功法則「レンジ」

本書の結論として、意地悪な環境における成功法則とは、「レンジ」を持つことです。レンジとは、知識や経験の「幅」を持たせるという意味です。

上述したように、我々営業担当者が所属しているのは、「明確なルールも設定されておらず、明確なフィードバックも得られない」意地悪な環境です。

そして、特に現代のようなVUCA時代においてはそれがよりに顕著に現れています。

本書では意地悪な世界で生きやすくするためには、

知識と経験の幅を広げること

が大切であると言っています。

実際、ビジネスの世界に限らず、多くの成功者と呼ばれる人は、様々な経験を持っていることが多いです。

例えば、落合陽一さん、YouTube大学の中田敦彦さん、ホリエモンさん、ゆうこすさんなどです。彼らは最初から一つのことに特化し続けて成功を収めたというわけではありません。様々な経験を得て、それが結実し、結果として成功したという訳です。

そのため、営業担当者である我々も、自分自身の可能性をより高めるためにも、現在とは違う業界の知識や経験を増やす習慣を培うと成功しやすくなる可能性が高いということが言えます。

 

3. おわりに

いかがでしたでしょうか。

本日は、「Range 知識の幅が最強の武器になる」を紹介しました。

現在は、テクノロジー発展のおかげで日常生活は非常に豊かになりました。平均寿命は格段に伸び、わずか20年でほとんどの国民がスマートフォンを所持するまでになりました。

しかし、テクノロジーが発達した反面、未来予測が非常に困難な時代になったと言えます。これは我々営業担当者が所属している意地悪な環境がより意地悪になったと言えます。

ただ、幸いにも現代人であれば、いつでもどこからでも他業界の知識や経験はインターネットの力を使えば増やすことができるようになりました。自分の未来の可能性をより高めるためにも、自身の所属している業界の経験や知識に固執するのではなく、広く様々な業界を経験するのは選択肢の一つとしてよいのではないでしょうか。

気になる方は是非、本書をご一読ください。

 

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