ALVAS JOURNAL

キリンビール高知支店の奇跡 勝利の法則は現場で拾え!(田村 潤著 2016年 講談社+α新書)~仕事をやり抜く力、組織を動かす力、現場改革のための指南書~

こんにちは。石井です。

今回は、キリンビール高知支店の奇跡をご紹介します。

本書は、元キリンビール副社長の田村潤氏が実際に体験した「高知支店でのV字回復のエピソード」が書かれています。そのため、非常に具体的であり、生々しくもあります。

お堅いビジネス書やアカデミックなマネジメント本に書かれている内容とは、対をなすと言えるでしょう。

本書からは、田村潤氏が苦戦しながらも乗り越えた実体験を読み解くことができます。

奇跡が起こる前の高知支店での状況とは?それをどのように乗り越えていったのか?など、さまざまなエピソードから、営業組織における改革のヒント、そして仕事への向き合い方や仕事へのやる気についても学ぶことができます。

 

目次

    1. 高知支店の現状

    奇跡の前、高知支店の状況、つまり営業成績はなかなかひどいものであったことを、本書が語っています。

    その背景には、アサヒビール社が提供しているスーパードライの飛躍がありました。

    もともと、日本のマーケットにおいてはしっかりとした渋みがあるキリンのラガービールが絶頂でした。一時は独占禁止法に引っかかる可能性があるため、売上をこれ以上高めることはできない・・・そんな状況もあったそうです。

    しかし、そこへスーパードライという切れ味を売りにしたビールの人気が一機に高まり、キリンはビール業界首位の座を受け渡すほどになったのです。

    このように高いシェアを獲得し、過去の成功が大きいほど、社内にはゆとりができます。これは、皆さんも想像しやすいことでしょう。

    人間は一度大きな成功を味わうと、それがずっと続くと錯覚し、いざ失敗に直面してもそれを素直に受け入れることができず・・・ただ時が流れていく・・・・

    当時のキリンビールの高知支店はこのような状況・・・つまり、組織として活性化しているわけでもなく、首位を奪還しようとするやる気に満ちた状況とも言えなかったのです。

    2. 奇跡のためにやったこと

    このままの状況が続くと、高知支店ではキリンビールがどんどんアサヒビールに乗り替わっていくことになります。そして、日本全国がアサヒビールのスーパードライに乗り換えるブームとなっていたため、高知支店もその流れに大きく左右されることになっていたのです。

    そんな中、高知支店長であった田村潤氏は「理念に基づく改革」を断行していくことになります。シンプルに言うと、「理念にそった行動のみをする」という組織に生まれ変わるための仕掛けを次々に実行していったのです。

    具体的には、「ノルマを達成するために働け!」という指示をするのではなく、「理念を達成するための行動は何か?」をメンバーに考えさせ、主体的な行動を促したのです。

    とてもシンプルではありますが、粘り強く「理念に基づく改革」を遂行することで成果を出してきたのです。

    確かに、私たち営業パーソンのモチベーション高めるためには、「ノルマ達成へのプレッシャーをかける」ということだけでは難しいと言えるでしょう。

    マネージャーとしても、「ノルマ管理」だけではない新しい引き出しが必要であると言えます。その1つとして、「理念に基づく改革」は大きなヒントになるでしょう。

    ちなみに、「ノルマ」についてはこちらの記事もご覧ください。こちらのコラムで紹介している書籍のタイトルは「ノルマは逆効果(2019年 太田出版)」です。

    著者はドラッカー学会理事であり、株式会社アルヴァスデザインのマネジメント研修のコンテンツを監修している藤田勝利氏です。

    3. 仕事におけるやる気とは?

    私たちは、仕事へのやる気によってそのアウトプットを左右されます。

    それだけではありません。私たちは生きている時間の多くを仕事に費やすことを考えれば、仕事にやる気がある状態が続けば、人生そのものも豊かになると言えるのではないでしょうか。

    それほど、私たちが日々対峙している仕事へのやる気は人生に大きなインパクトがあるのです。

    では、どのようにしてやる気を引き出すのか?そのヒントが、本書には書かれています。

    それは、まさに先ほどお伝えしたように「理念に基づく仕事をすること」ではないでしょうか。もっと言うと、会社の理念に対してどれだけ共感し、会社と共に理念を実現したいと心底思えるかどうかが重要です。

    また、「この人にならついていきたい!」と思えるリーダーを探すことも大切ではないでしょうか。きっと、田村潤氏は厳しいリーダーでした。しかし、その厳しさとは愛のことであり、多くの部下メンバーから慕われていたことでしょう。

    4. おわりに

    いかがでしたでしょうか。

    本日は、キリンビール元副社長の田村潤氏の書籍である「キリンビール高知支店の奇跡」をご紹介してみました。

    繰り返しますが、本書は単なるビジネス書ではありません。

    超具体的な営業現場の変革に関するエピソードを元にした書籍です。そのため、今営業組織の変革を考えている方や、営業という仕事に対して高いやる気を見出しきれていない人にとっては、大きなヒントを得られることでしょう。

    また、やる気に特化した書籍について、田村潤氏と執行草舟氏の対談本「やる気の正体」もぜひお手に取ってみてください。

     

    本日ご紹介した本のAmazonリンクはこちら⇒キリンビール高知支店の奇跡

    〇トップセールスの本棚とは?
    【毎週月曜日配信】弊社の社員はじめ、トップセールス経験者が厳選した本をご紹介しています。
    営業におけるスキルのみならず、幅広い視点から営業を捉えていたりもします。
    ぜひ、営業パーソンにとどまらず様々な職種の方にも読んでいただきたいです。

    石井 健博

    ブランドマネージャーとして、マーケティングを担当。
    営業・リベラルアーツ・マネジメントなどのコラムを発信中。
    趣味は、読書・英語学習・ラグビー。5歳息子のパパ。

    RELATED ARTICLES よく読まれている記事

    外部の視点からお客様に
    クリティカルな意見を言う。
    そういう営業は
    これからも生き残る。