ALVAS JOURNAL

Harvard Business Review(ダイヤモンド社 2021年6月号)「変わる営業」これからの未来を切り開く営業に必要な資質とは?

 

こんにちは。松下です。
今回は、トップセールスの本棚として「Harvard Business Review」を元に、コラムを書きます。

 

本誌は、世界50ヵ国以上のビジネス・リーダーが愛読すると言われているほど人気が高いマネジメント誌です。きっと、多くの方が一度は目にしたことがある月刊誌かもしれません。

各回によって、特集が異なるのですが、2021年6月号では「変わる営業」ということで、まさに 「営業パーソン」に役立つ内容が数多く取り上げられていました。

 

 

 

本コラムでは、本誌の中から、「優れたトップ営業の条件(ノエル・カポン&クリストフ・セン著)」の記事内容をご紹介します。

 

新型コロナウイルスの影響で、働き方が大きく変わりました。営業もこれまでのやり方が通用しないという事態も起きていると思います。そんな不確実性の高いこれからの未来において成果を挙げる営業とは?という事について考えていきたいと思います。

 

1. 営業トップの重要性

はじめに、本記事の冒頭に明記された一文をご紹介します。

「B2Bビジネスにおいて、トップ営業が時にとても効果を発揮する」

というものです。

つまり、営業の幹部(=トップ営業)がお客様との関係性を変え、また売上規模を変える可能性があるということです。

B2Bビジネスの中でも特に規模の大きい企業との取引であれば、組織対組織の関係というのは欠かせないものになります。

営業担当者として、一生懸命にお客様と信頼関係を築いてきたものの、重要な商談シーンで営業の幹部が見当違いな対応をしてしまい、関係性が悪化してしまう・・、あるいは失注してしまう・・

といった経験をお持ちの営業担当者の方も多いかもしれません。(私ももれなく前職でそういった経験があります)

では、営業の幹部、つまりはトップ営業はどうあるべきなのでしょうか?

グローバル企業のアカウントマネージャーの調査結果をもとに、解き明かしています。

次章で詳しく見ていきましょう。

 

2. 求められる7つの資質

 

本記事では、グローバル企業のアカウントマネージャー515名に対するWSと各企業の経営分析をもとに、もっともお客様との関係構築度が高く、同時に売上・利益への貢献度が高いリーダーの資質を洗い出しています。

 

その7つの資質を本記事から抜粋し紹介します。

 

  • 親和性

お客様の幹部と自社のアカウントマネージャー、双方と良好な関係を築く。

 

  • 有用性

お客様だけでなく自社のアカウントマネージャーや営業陣、両方の要望に応え、逃げ口上を発しない。

 

  • 自発性

期待以上の働きを目指す。顧客の視点に立ち、その長期的な成功のために社内の壁を打ち破る。

 

  • 知識

自社とお客様、両方の戦略やケイパビリティを深く理解している。

 

  • コミュニケーションスキル

お客様、営業陣、職能専門家と同じ土俵で話ができる。

 

  • 対人スキル

チームワークの構築やコーチングに力を入れ、人の話をよく聞く。

 

  • 結果志向

目標を達成ないし、上回った実績を持つ。

 

いかがでしょうか。

個人的には、「お客様の目線に立てるか」、「お客様への深い理解があるか」、「同じ土俵で話ができるか」といった顧客関係構築に関する要素はやはり必須条件ということは深く頷ける内容でした。

さらには良好な関係を築くだけではなく、「成功の為に社内の壁を打ち破る」といった、まさに現状打破するような動きが明記されていることが印象に残ります。

この7つの資質は、現状の自分自身がどうか?ということを振り返ることにも役立ちますが、これからのリーダーを発掘する上でも重要なキーになるのではないでしょうか。

 

3. 戦略的配置で新しい未来を切り拓く

世界的に新型コロナウイルスの影響が長引く中、「トップ営業」に限らず我々、営業パーソンは動き出さなければなりません。

本記事では、

「個々の戦略的顧客との関係性を年ごとに振り返り、長期的な取引の可能性に基づいて、戦略的にリーダーを配置する手法を推奨する。」

といった事が書かれています。

短期的な取引や購買行動に振り回されることなく、長期的な取引の可能性を検討することが求められています。

 

企業間のリレーションシップを高め、互いのビジョンを実現するためにも是非、今一度、次世代のトップ営業になるリーダー候補人材を戦略的に配置転換してチャンスを与えていくことが重要と言えそうです。

また、弊社では、「お客様の課題解決ではなく、ビジョン実現からお客様を支援する未来志向の営業」インサイトセールスを推奨しています。

インサイトセールスについては、以下の記事をご参考ください。
<トップセールスの本棚>実践!インサイトセールス!(高橋研著 2018年 ダイヤモンド社) これから生き残る営業!それは、インサイトセールス!

 

4. おわりに

いかがでしたでしょうか。

これからの未来を切り開く営業の一つのヒントとして、何か感じるものがあれば嬉しく思います。

参考までに、2章で紹介しました7つの素質を持ち合わせた営業リーダーを本誌の中では「グロースチャンピオン」という分類で区分けしています。
他にも「社交家」「無鉄砲」「交渉者」といった分類もあり、それぞれの特徴も記載されております。

詳細が気になる方は本誌をご一読ください。

是非、明日からの営業に役立てて頂けましたら幸いです。

本日ご紹介した本のAmazonリンクはこちら⇒Harvard Business Review 2021年6月号

 

■お知らせ
12/27及び1/4のトップセールスの本棚は年末年始のお休みを頂戴します。
本年もご愛読ありがとうございました。2022年も厳選した書籍をご紹介していきます!
皆様、良いお年をお迎えください。
〇トップセールスの本棚とは?
【毎週月曜日配信】弊社の社員はじめ、トップセールス経験者が厳選した本をご紹介しています。
営業におけるスキルのみならず、幅広い視点から営業を捉えていたりもします。
ぜひ、営業パーソンにとどまらず様々な職種の方にも読んでいただきたいです。

株式会社アルヴァスデザイン・マーケティング担当。
大学卒業後、大手電機メーカーでシステム営業を経験。
2014年よりアルヴァスデザインへ参画。
旅と犬をこよなく愛する1児の母。

RELATED ARTICLES よく読まれている記事

営業の本質が問われる
時代の到来。
熱い気持ちを輸送経済新聞
「いま、生き残るための営業術(全12回)」で表現しました。