福の神になった少年(丘修三著 1997年 佼成出版社) (絵本シリーズ)「営業で大切なことは何か」は無邪気な少年が教えてくれる
こんにちは。石井です。
今回は、トップセールスの本棚で初めて絵本をご紹介します。
時々、こうやって絵本シリーズみたいな形式で、ビジネス書とは離れた部分から、営業への示唆を考えてみたいものです。
皆さんは、仙台四郎という少年を知っていますか?
もしかしたら、仙台にお住まいの方や、ご出身の方はご存知かもしれません。
四郎少年は、明治時代を生きた方で、知的障害があったそうです。
彼は、友達からばかにされ、仕事を覚えられず家業を継ぐこともままならないような少年でした。
しかし、そんな彼が「福の神」になったのです。
この本を通じて、彼は「営業にとって大切な何か」を我々に問いかけます。
1. 人として、営業として大切な姿勢とは
四郎少年は、知的障害があったこともあり、友達からはよくからかわれ、「しろばか」と呼ばれていました。
何をするにも、同世代の友達と同じようにできなかったのですね。
そんな彼ですが、いくらバカにされても、態度を変えずニコニコしていました。。一見するとくじけそうな時も、彼は常に上を向いて歩き続けようとしているのです。そして彼は、自分にとっては不利益に思えることでも、相手のためになることは進んで行動する人間だったのです。
ここには、大切な示唆が含まれています。
それは、単に「ニコニコしてポジティブでいる」ということだけではありません。
自分中心ではなく、常に「相手中心の姿勢」そのものです。
2. 営業は欲に振り回されてはいけない
営業をしていると、極端ですがこのような考えになることがあると思います。
・この商品は、何とか買っていただけそうだから押し売りしよう
・何とか、お願いして買ってもらおう
・ノルマ達成のために、ここに売りつけちゃえ
・クレームがきてもいいや、とりあえず売ろう
これらは、すべて自分中心の営業担当者の考えです。自分が商品を売りたい、自分がノルマを達成して評価されたいなど、考えのベクトルが自分に向いていることがわかります。
しかし、四郎少年はこういった営業担当者とは真逆なのです。つまり、常に相手中心であり、自分が相手のために尽くすことを全く苦だと感じていないのです。
3. おわりに
いかがでしたでしょうか。
営業は、お客様のために何ができるのか。
自分という存在を一旦脇において、本当にお客様にとって価値のあることは何かを考えてみるきっかけになると思います。
絵本を読むと、様々なことを想像することができます。きっとこちらの本を読んだ方それぞれで感じ取ること、学ぶことは違うでしょう。
ただ、その一人ひとりの学びの幅がズレることが、絵本の良いところなのかもしれません。読書会にもオススメの一冊です。
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【毎週月曜日配信】弊社の社員はじめ、トップセールス経験者が厳選した本をご紹介しています。
営業におけるスキルのみならず、幅広い視点から営業を捉えていたりもします。
ぜひ、営業パーソンにとどまらず様々な職種の方にも読んでいただきたいです。