新型コロナウイルスで変わった転職市場~営業に特化した人材紹介が、丁寧に解説~
こんにちは。人材紹介事業部の石井です。
2021年の幕開け早々に東京を含む一部地域では緊急事態宣言が再発令され、まだまだ新型コロナウイルスが沈静化する様子はないですね。
早く平穏な日常に戻ってほしいものです。
さて、2020年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で世の中が大きく様変わりした1年でした。
そこで、今回はこの1年で「転職市場にどのような変化があったのか」を振り返ってみたいと思います。
Web面接はもはや常識に
今やWeb面接と聞いて違和感を覚える人はほとんどいないのではないでしょうか。しかしながら、Web面談が転職市場に出始めた当初は「面接は対面で行わなければ、人物を判断できない」という懸念の声が圧倒的多数を占めていたと思います。私のクライアントもこのような意見が多く、恥ずかしながら私も求職者と面談する際に同様に思っていた時期もありました・・・。
㈱キャリアデザインセンターが調査したデータによると、現在の中途採用におけるWeb面接実施率は80%、IT企業に限れば90%を超えています。私自身で言いますと、求職者とのWeb面談実施率は95%です。
むしろ今は「面接時間を柔軟に設定でき、選考がスピーディーに進む」「遠隔地に住む人との面接も可能」とメリットを挙げる声が多数だと思います。現在の主流は、最終面接は対面、それ以外はWebとなっていますが、一部の企業では対面で会う事なく内定出しをしている企業もあります。この流れは新型コロナウイルスの終息後も続いていくでしょう。
働き方のパラダイムシフト
数年前から、大手企業が「終身雇用の維持は不可能」と宣言したり、業績が好調にも関わらず早期退職制度を実施したり、様々な変化が見られました。。これらは、新型コロナウイルスの影響で加速すると共に「ジョブ型雇用」「副業解禁」「週休3日制」なども広まりつつあります。
働き方改革自体はコロナ前からも言われていましたが、当時は、「フレックスタイム導入」、「ノー残業デイ」、「プレミアム・フライデー」など基本的に出社が前提での制度でした。しかし現在のトレンドは間違いなく「リモートワーク」「副業」です。求職者と面談をしていても、必ずと言っていいほど「リモートワーク」「副業」の可否について質問され、中には応募条件として挙げる方もいらっしゃいます。
実際にどれだけ変化が生じているか、転職サイト「doda」のデータによると以下のようになっています。
■2020年doda検索キーワード上昇率
第1位:リモートワーク(前年比304.1%増)
第2位:副業 (前年比132.4%増)
■2020年10月における、
・全掲載求人に占める割合
リモートワーク可求人の割合:18.6%(前年比14.4%増)
副業可求人の割合 : 1.3%(前年比 0.6%増)・求人数
リモートワーク可求人数:前年同月比356.7%増
副業可求人数 :前年同月比144.2%増・月間応募総数
リモートワーク可求人への月間応募総数:前年同月比547.1%
副業可求人への月間応募総数 :前年同月比231.7%
現状では、副業よりリモートワークをより重視している傾向のようです。
恐らく今後はフルリモートワーク、もしくはリモートワークと出社を組み合わせるハイブリッド型を確立している企業に優秀な人材が集まるようになるのではないでしょうか。
リモートワーク導入が難しい業界・職種があるのも事実ですが、そうでない企業が導入していない場合、その理由に「納得感」がなければ優秀な人材の確保はより難しくなると思います。
ちなみに、リモートワークが進んでいるアメリカでは、快適でスムーズなリモートワークの整備を確立する為のプロジェクトを束ねる「リモートワーク責任者」という専門職の採用を行う企業が増えているようです。
あなたはこれからどんなライフスタイルを実現したいか?
転職を考える際、「やりたいことを明確にしなければならない」と強迫観念を持つことはないでしょうか。もちろん、既にやりたいことが明確になっている、または希望する業界・職種などが定まっているほうが求人を探しやすいのは間違いないです。 ただ、明確でない場合、無理にやりたいことをひねり出す必要もないと思います。そもそも多少考えたくらいでやりたいことが明確になることは正直ないですよね。
これまでは週5回出社して働くことを前提としていましたが、先に述べたように今後はその前提も崩れる時代がやってきますので、これまで以上に働き方の選択肢が増えます。これから転職を考える際、やりたい事の深堀はもちろん大切ですが、あわせて「どんな場所でどんなライフスタイルを実現したいのか」という事をじっくり考えてみることをおすすめします。
是非ともいきいきと働ける環境を実現していきましょう!