ALVAS JOURNAL

インサイトセールスをするうえで重要なポイントは「次元を上げること」だ

皆さんこんにちは、高橋です。

これまで何度か「インサイトセールスの重要性」やインサイトというキーワードについて書いてきました。

これからの営業活動で重要な「インサイト」をとらえるために、わたしたちは何をすべきか

時代が「インサイトセールス」に転換してきた代表的な事例とは

 

詳しくは記事を読んでいただければと思いますが、改めて簡潔にご説明しましょう。

 

インサイトとは、直訳すると「洞察、発見」といった意味です。

ただし、“モノを買う”という行為に当てはめると、買い物という行動や態度の奥底にある、時にお客様自身も意識していないホンネの部分にフォーカスすることです。
お客様の嗜好が多様化する現代では、顕在化している声ばかり集めようとしても、お客様の本当の欲求や行動の理由を把握することができません。

いかに「インサイト」を得ることができるか、見つけ出すことができるか、というのが消費活動の現場で重要視されてきているというわけです。

そのため営業パーソンに何が求められるかといえば「ヒアリング」のスキルです。具体的にどのようなヒアリングをするべきなのか、解説していきます。

営業のヒアリングでは、まず水を向けよう

営業活動のなかで経営者からヒアリングできる機会があったとしましょう。

その際の話の展開として重要なポイントは、「水を向ける」ということです。

ありきたりに「現状でどのような問題を抱えているか」を聴きだすだけではダメです。

経営者の過去のキャリアなども聞き出しましょう。過去から遡ってどんどん現在に近づいていくのです。そうして現状の経営状況を聞くときに「今はもう完璧にできていますよね」などと水を向けると、ほとんどの経営者が「いや、そんなことはなくて……」という感じで否定をしてきます。

そこでようやく課題が見えてくるわけです。

しかし、課題を聞き出すと、ほとんどの営業パーソンはすぐに提案をしたくなってしまいます。

「そういった課題でしたら任せてください。うちの製品でそれを解決します」というような流れです。

しかしこれは、従来までのソリューション営業でしかないのです。

大手企業などでは特に、具体的な課題というものについて経営者はほぼ無関心だったりします。

そのような経営者に情報システムの具体的な提案をしても、「では、あとは担当者とやってください」となってしまいます。

ですから、具体的な課題が浮かんでもそこをグッとこらえることが重要なのです。

 

話の次元をいったん上げてみよう

では、課題がいくつも出てきた際に何をすべきか。

それは、「話の次元をいったん上げる」ということが非常に重要なのです。

 

「なるほど、そういった課題を今お感じになられているのですね」と受け止めたら、「では、例えばその課題を全部解決した先には、どのような会社像を描いていらっしゃるのでしょうか」というように話の次元を上げていくのです。

そして、「例えばその会社像になった際、従業員の方はどのような感じで喜んでいますでしょうか」「お客さまからはどのように喜ばれていますでしょうか」というように、次元を上げてから具体的なイメージを聞いていくのが理想と言えるでしょう。

次元を上げる、つまりビジョンや理念のようなものをしっかりと共有したうえで、「では、その姿に向けてどういった戦略を考えていますでしょうか」と、一つ一つ次元を落としていく。そうすることで、最終的に商品やサービスの提案にしっかり繋がっていくのです。

課題を聞いてそのまま課題に対しての提案をしてはいけません。

提案につなげる正しいプロセスとしては、いったん話の次元を徹底的に上げて、経営者視点で十分な共感を得てから提案に落とし込んでいくべきなのです。

そのほうが「共感性」も高まりますし、経営者にとっての「意味付け」も変わってくるはずです。

ぜひとも、ヒアリングの際には「次元を上げる」ということを意識してみてください。

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