14歳の君へ どう考え どう生きるのか(池田 晶子著 2006年 毎日新聞社)~どう考えて生きるか、それが変える営業の未来~
こんにちは、石井です。
本日は、池田晶子氏の「14歳の君へ」という本を取り上げます。
2007年、若くして亡くなられた池田晶子氏ですが、その前年に出版したのが本書です。
平易な言葉なのに、なぜか深く刺さる問い、なぜか心に残る言葉の数々を残し、この世を去りました。
本書は、14歳向けです。
14歳と言えば、思春期真っただ中。「これからどうやって生きていこうか、自分って何なのだろう?」ということを考える年ごろです。
でも、私たちビジネスパーソンも、このような問いを考えてはいませんか?
いま、これからをどのように生きていくのか、一度足を止めて考えてみる。そんなときにぴったりの本です。
目次
1. 誰と付き合うのか
ビジネスパーソンにとって、人付き合いは重要です。
人との付き合いの中から、色々なチャンスも獲得することができます。そして、何より、素晴らしい方と付き合うことは、人生そのものを豊かにしてくれます。
では、ここで一度池田晶子氏の言葉を元に考えてみたいです。
「君が本当の自分じゃないから、君にはいつまでも本当の友達ができないんだ。」
私たちビジネスパーソンは、お客様や社内外で付き合うメンバーから好かれたいという気持ちを持っているかもしれません。
その方が良い関係が築け、きっとビジネスもうまくいくと考えているのかもしれません。
ただ、良い関係を築くために、本当の自分を隠していたら、それはいつになっても、本当の付き合いはできません。
ビジネスパーソンにとって大切な誰と付き合うか、ということを、いま足を止めて再考してみてはいかがでしょうか。
2. 自分探しとは何か
では、本当の自分とは何か。これもまた難しい問いです。
池田晶子氏は、このように言葉を残しています。
「本当の自分は、今ここにあるのだから、どうしてどこかに探しに行く必要があるのだろう。」
昨今、自分探しをしたいという言葉をよく聞きます。自分とは何かを知るために、色々な価値観に触れ歩くことしたいのでしょう。
確かに、これによって自分探しができるかもしれません。
ただ、池田晶子氏はこのような言葉を残しています。
「他人の中で自分らしいことが、自分らしいことではない。」
本当の自分らしさとは、他人の中に見出すものではありません。自分の中にあるものなのでしょう。
私たちは、これからのキャリアを考える際に、自分を見つめます。
そのような時にも、池田晶子氏の言葉を考えてみてはいかがでしょうか?
3. 考えの持ち方
仕事をしていると、自身の考えを求められることがよくあります。
そのような時に、「自分の意見は正しいのだ」という思考に陥ることはありませんか。
私はよくあります。
自分の意見を述べた後に、それを否定されると腹が立ち、肯定されると安心する、こういう感情になりませんか。
ただ、池田晶子氏の言葉を読んでみてください。
「君の目的は、自分の意見を主張することではなくて、正しい考えを知ることだ。」
私たちは、考えを述べると良いか悪いか、誰が賛同するのかしないのかを考えます。しかし、本当に考えるべきことはそれらでしょうか。
池田晶子氏の言葉を読むと、本当の目的は皆で正しい答えを見つけることにあるということがわかります。
何か、自分の考えを述べるときはいつも、皆で解決したい問いは何か?そして、その答えを皆で考えていこうとする姿勢を持つことは、とても大切ですね。
4. おわりに
いかがでしょうか。
今回は、人生の生き方や考え方について述べてきました。いつもと違うトップセールスの本棚の切り口だったかもしれません。
ただ、私たちビジネスパーソンは、仕事をする人間の前に、一人の人間です。どうやって生きていくかを考えることは、とても大切です。
そして、この混沌としたビジネス環境の中、先が見えない中、自分を見つめなおすことも、とても大切なのではないでしょうか。
ぜひ、本書が深く考えるきっかけになれば嬉しく思います。
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営業におけるスキルのみならず、幅広い視点から営業を捉えていたりもします。
ぜひ、営業パーソンにとどまらず様々な職種の方にも読んでいただきたいです。
石井 健博
ブランドマネージャーとして、マーケティングを担当。
営業・リベラルアーツ・マネジメントなどのコラムを発信中。
趣味は、読書・英語学習・ラグビー。5歳息子のパパ。