スマホ脳(アンデシュ・ハンセン著 2020年 新潮社 )スマホと脳の関係性を知り営業活動に役立てよう
こんにちは、荻原です。
本日は、営業担当者が愛用する「スマートフォン」と「生産性」の関係性についてご紹介します。
皆さんは、発表当初のことを覚えていますか?
私の記憶が正しければ、iPhoneは斬新なビジュアルから一部では敬遠されることもありました。
しかし、今ではほぼ全国民が1人1台以上のスマートフォンを所有しています。普及率は驚異の92.8%です。(※モバイル研究所調査より)
ここまでスマートフォンが普及した背景に、スマートフォン1台が日常生活に与える満足度の高さにあります。
実際、スマートフォンは営業担当者にとって、なくてはならない便利機能を多数備えています。
例えば…
・WEB検索
・スケジュール管理
・メール
・決済管理
・電話
・電卓
・メモ
・時計
・名刺管理
・電車時刻管理
など枚挙にいとまがありません。
本書は、そんな革命的なアイテムであるスマートフォンが、人間に、そして営業担当者に、どんな影響を与えるのかを探っていきたいと思います。
1. ありがちな営業事例
営業担当者として、現場でバリバリ仕事をしていると、必ず遭遇するのは、「お客様との頻度の高い連絡のやり取り」です。いつお客様から電話やメール連絡が来ても大丈夫なように「通知音」をオンにしておく方が多いと思います。
ただ、私たち営業は、「お客様との連絡」だけが仕事ではありません。
例えば、
・商談資料の準備
・プレゼンテーション資料の準備
・社内のSFA入力
など、クリエイティブを要する仕事から、事務的な仕事まで多岐にわたります。
例えば、あなたが必死になって明日の商談に向けて提案資料を作っているさなか、ふいに客様からメール通知や着信があった場合、どのような感じがしますか?
・何の連絡だろうか?
・これは緊急の連絡なのか?
・あとで返信しても大丈夫な連絡なのか?
など・・・
私の体験では、このように感じたら「資料作成」からは気持ちが離れ、集中が切れます。
お客様との連絡を終えた後で、もう一度、「資料作成」に集中しなおすことは、簡単ではありません。
では、このようなケースでは、どのように対応していくことがのぞましいのでしょうか。
本書によると、その答えは、とある脳内伝達物質について理解することにあるようです。
2. ドーパミンの魔力
「ドーパミン」という脳内伝達物質をご存知でしょうか?
ドーパミンとは、一般的に報酬があるかもしれない時に出る脳内伝達物質です。また、集中力をブーストしてくれるホルモンでもあります。
ここで重要なのは、このホルモンは報酬が「あるかもしれない」時に出るホルモンであることです。つまり、「未確定な事柄」があると脳はそれを解明させるために集中力を上げようとしてくるという事です。
・お客様からの連絡は重要かもしれない
・お客様から届いたメールはどんな内容なのだろう
スマートフォンの通知が鳴ると我々は瞬間的に上記のことを考えてしまいます。そのためいかに目の前の事柄に集中をしていようと、次第に集中力は分散してしまうのです。
では、実際にどうすれば、「クリエイティビティを発揮しなければならない」状況で高い集中力を発揮させ続けることができるのでしょうか?
3. 1日2時間はスマートフォンの電源を切る
営業担当者の中には1分1秒を争うほどに忙しい人もいます。そのため、最短最高効率で目の前の課題を解決し続けないとなりません。
そんな時に、集中力が分散してしまうのは、効率的ではありませんね。
では、集中力を高める為にはどうすればよいか?
本書では、
「スマートフォンの電源を1日2時間は切る」
ことを勧めています。
もちろん、繁忙期で常に電話が鳴り止まない人や常にお客様と連絡を取り続けないといけない人は難しいかもしれません。
また、仕事の特性上、完全に電源を消すのは難しい人もいるでしょう。
そんな人は「電話」以外は鳴らないようにすることがおすすめです。
なぜなら緊急度が特に高い事案の場合は直接電話をして解決をしたくなる場合がほとんどだからです。
とはいえ、スマートフォンはもはや我々の体の一部になってしまっているため、最初は抵抗感や不安感が襲うかもしれないと本書では語っています。
しかし、このように、意図的に「ドーパミンを分泌させない動き」をすることで、目の前のやるべきタスクに集中することを可能にするのです。
まずは少ない時間からでも試す価値のある方法としておすすめです。
4. 終わりに
いかがでしたでしょうか?
本日は、スマートフォンの恩恵を最大限享受しながらも、高い生産性を発揮するにはどうすればいいのかを紹介させていただきました。
スマートフォンの設定をいじれば簡単に実現できる方法ですので、より生産性を高めたい人はぜひ試してみることをおすすめします。
本記事で紹介したコツ以外にも色々な生産性を高める方法を本書では紹介しています。気になった人はぜひ実際に購入して読んでみてください。
本記事が少しでも生産性の向上に一役買っていただけたら幸いです。
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