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友情(山中伸弥 平尾誠二・惠子 2017年 講談社) 死ぬまで紳士だった男・平尾誠二と、全力でサポートし続けた男・山中伸弥

こんにちは。石井です。

今回はいつもと雰囲気を変えて、一味変わったところから仕事や営業について考えてみようと思います。

2019年アジアで初となる、ラグビーワールドカップが日本で開催されました。全国各地で熱い試合が行われました。ちなみに、私は大のラグビー好き(バカ!?)でございまして、11試合見に行きました。笑

日本は初のベスト8に進出しました。キャプテンであるリーチ・マイケルを知らない方はほとんどいないのでは?というくらい一気に知名度も高まりました。

さて、日本が準決勝進出をかけて戦った南アフリカ戦、10月20日…。

この日は、平尾誠二という男の命日です。

 

 

ラグビーに精通していない方々は、平尾誠二という人物をご存知ないかもしれません。

昔大人気ドラマであった「スクールウォーズ」のモデルであり、ラグビー会ではレジェンド的な存在です。その平尾誠二が、がんになり余命3か月を宣告されたのは2015年のことです。

その時、友人関係にあった同い年の山中伸弥…。

二人の友情に感動し、人生とは何かを考え、そして一歩踏み出す勇気をもらえる一冊です。

 

1.出会い

皆さん、山中伸弥教授をご存知でしょうか。

京都大学にて、iPS細胞を研究し、2012年にノーベル生理学・医学賞を受賞されました。

当時、ノーベル賞を獲得したニュースを見て、「これから研究がさらに進めば、すべてのがんは治るかもしれない!」と感じた方も多いのではないでしょうか。

そんな山中教授ですが、実は元学生ラガーマンです。そして、ラグビーが大好きで、どうしても会ってみたいと思っていた人物がいました。その人物こそ、平尾誠二なのです。

さて、二人は2008年に初めて面識を持ちます。とある取材がきっかけだったようですが、それから家族を交えた交流が始まりました。

山中教授は、「平尾誠二と、会う約束をするだけで幸せになれる」という言葉を残しているほど、大の平尾誠二ファンでした。

2.がん宣告

2015年、平尾誠二はがんを宣告されます。

その前日、偶然、山中教授と食事をされていたそうです。

その時は、いたって普通で何も変わったことがなかったようです。

山中教授は本の中で、「なぜ早く気付いてあげられなかったのか」と思うほど、がんが進行していたと書いています。

その悔しさと悲しみから山中教授は一人泣きじゃくったそうです。

そして、ここから山中教授と平尾誠二の戦いが始まります。

3.友情

山中教授は、がんの専門ではないため、医者の知り合いに話を聞いたり、文献をあさったりして、平尾誠二の治療法を模索したようです。

余命3か月を宣告された平尾誠二に対して、最後まであきらめない、あきらめたくない気持ちが強かったのでしょう。

そして、山中教授が提案した治療法に対して、平尾誠二は二つ返事で「やってみよう」と答えたそうです。世界初の試みである治療に対しても、とても前向きだったそうです。どんな副作用があるのかわからないのに…。

これだけ深い信頼関係、お互いを信じ尽くす姿勢…

固い絆で結ばれた友情が描かれています。

4.お別れの言葉

山中教授は万事を尽くしましたが、残念ながら平尾誠二は2016年永眠しました。

お別れの会では、山中教授が言葉を述べられました。その中で、平尾誠二が生前語っていた「人を叱る際の4つの原則」というものがあります。

  1. プレーは叱っても人格は責めない
  2. あとで必ずフォローする
  3. 他人と比較しない
  4. 長時間叱らない

この言葉は、リーダーとして心に留めておくべき言葉であり、私にもズシンと感じるものがありました。

そして、最後に

「助けてあげられなくてごめんなさい。」

と山中教授は言いました。

5.おわりに

この本を読んで、山中教授と平尾誠二という二人の強いリーダーシップを感じました。

そして、強いリーダーがお互いを信じ抜いた友情…。

現在コロナウイルスの影響で仕事が思うように進まない状況が多いと思います。うつ病や自殺の増加も懸念されています。

私は、この本に書かれているメッセージを多くの人読んでもらい、少しでも前向きに仕事に取り組むきっかけになればと思います。

 

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営業・リベラルアーツ・マネジメントなどのコラムを発信中。
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