ALVAS JOURNAL

コーチング・マネジメント(伊藤 守 2002年 discover21) プレイヤーとマネジメントとで使う筋肉は違います。そのために、違った筋トレメニューが必要です。

こんにちは。株式会社アルヴァスデザインの矢野です。

 

私がこの本を手に取ったきっかけは、

・私自身が、マネジメントの仕事をすることになった

・コーチングの内容を(通っていたコーチングスクールの垣根を越えて)幅広く知りたいと思った

・「コーチングプログラムを作って欲しい!」とクライアントから依頼があった

 

こんな状況が重なっていたからです。

特に、マネージャーとしてスタートしたばかりの私は、プレイヤーで営業をしていた頃と全く異なる悩みを抱えていました。仕事の質が今までと異なっていたからです。

 

そんな状況の中、本著を手に取って読んでみると冒頭から目からうろこが落ちるような感覚でした。

 

コーチング・マネジメント(伊藤 守 2002年 discover21)

 

「コーチング・マネジメント」伊藤守著。

初版が2002年、かれこれ20年近く第17刷まで増刷されているロングセラーで、コーチエィの出資者(経営に近い方)が執筆されている本です。

 

1. マネージャーとプレイヤーの使う筋肉は全く違う

「例えばプロゴルファーのタイガーウッズや、グレッグノーマンのコーチは
ツアープロとしては名を残していませんが、コーチとしては非常に有能と言われています。
こうしてみると、コーチに求められるのは何をどれだけ達成してきたかというプレイヤーとしての実績ではなく、相手の力をどれだけ引き出してきたかであることが理解できます。」

 

本文にこのような文章があります。

つまり、プレイヤーとコーチでは全く違う筋肉を使うということです。
これは営業マネージャーとプレイヤーの関係でも同じことが言えるのではないでしょうか。

営業プレイヤーは、自分自身の能力をいかに引き上げるかに注力します。
それだけに注力していればよかった。
ところが、営業マネージャーになると、視点が部下(相手)に切り替わり、部下の能力をいかに引き上げるかに注力することになります。

明らかに求められる能力が全くことなるのです。上述した表現どおり、営業マネージャーと営業プレイヤーでは、全く違う筋肉を使うことになるわけです。

よく考えれば当たり前のことです。
しかし、多くの方が、営業プレイヤーとして優秀だったからこそ、さぁ、次はマネージャーやろう!と流れで昇進してしまう。

そうして、よく分からないまま、整理されないままにマネージャーとして奔走し、ドツボにはまってしまう。こんなケースが多いのではないでしょうか。

私も、マネージャーになってみて、部下がつまづくポイントを理解しないまま指摘をしてしまうことがよくあります。

そんな時に立ち返るべきはやはり、

「マネージャー=コーチには何が求められているのか再認識しなくてはならない」

というこの本の冒頭のメッセージです。

求められることがマネージャーとプレイヤーでは違うということを再認識したら、いざ実践です。

 

本コラムでは、実践に役立つ2つの題材(ポイント)をご紹介します。

 

オートクラインとパラクライン

この単語を聞いたことがありますでしょうか?

馴染みのない言葉かと思いますので、簡単に説明します。

 

生物学の世界でのお話です。

 

XとYという細胞があるとします

X細胞が情報発信

Y細胞がリセプターとして情報をキャッチする役割をしていたとします。

 

X細胞→Y細胞へ情報がながれること、これを「パラクライン」といいます。

 

そして、これは新しく発見されたことなのですが、

「X細胞は情報発信をしていると同時に、X細胞自身も自分の受信機でリセプターとして情報を受け取っている」そうなのです。

 

このX細胞→X細胞へ情報がながれること、これを「オートクライン」といいます。

 

このような事が生物学上で起こっていることが証明されています。

 

そして、私たちの日常でも実は、同じようなことが起こっています。

 

今、AさんとBさんが会話しているとします。

AさんはBさんに向かって話をしてますが、実は、AさんはBさんに向かって話しかけながらもAさん自身に話しかけているのです。

 

つまり、人は目の前の人に向かって話しかけているが、それと同時に自分に向かって話しかけているということです。

2. マネージャーがすべきことは?

では、マネージャーが部下にすべきこととは何でしょうか?

それは、「部下に話をさせること」これにつきます。

上述した、オートクラインとパラクラインの理屈を、マネージャーと部下の関係にあてはめて考えてみましょう。

「部下に話をさせない」ということは、オートクラインが起こらないだけでなく、パラクラインも起こらないということになります。しがたって、部下が自分自身で理解をするチャンスを奪うことになるのです。

小さなことであっても、マネージャーが話を代弁するのではなく、部下自身が話をすること、このことが一番の深い理解につながるという事です。

また、何かをレクチャーしたらすぐに、「今聞いた内容を話してもらう」という事は、非常に有効といえます。

部下自身が自分の言葉で話すことにより、マネージャーは部下がどの程度理解しているか?理解度の確認ができるだけでなく、本人の理解も促されていることにつながるからです。

 

アクナレッジメント

つづいて2つ目の題材は「アクナレッジメント」です。

アクナレッジメントとは「認めること、相手を受け入れる具体的行為」

の事を言います。

 

これは、「褒めること・賞賛」とは異なります。

褒めること・賞賛には相手についての自分の意見や主張が含まれています。

 

アクナレッジメントは、あくまで「事実ベース」を伝えることに徹します。

相手の到達点をそのまま口にすることによって、相手が達成感を持つように導きます。

 

 

3. マネージャーと部下の面談活用事例

例えば、部下との面談の際に

「昨年は提案書2枚だったけど、今年は提案書20枚書きましたね。」

「4月段階では同行営業しかしていませんでしたが、、現在は訪問の50%は単独訪問していますね。」

といったように事実をベースに伝えるのです。

そうすると、部下自身でもここまで出来るようになったのか、と気づくことが出来ます。そして、部下自身の成長認知を援助することができるのです

ここに「すごいね」や「まだまだだね」といったマネージャーの主観が入っていないことは大切なポイントです。

 

4. おわりに

いかがでしたでしょうか。

今日は「コーチング・マネジメント」伊藤守著の中から次の2つの題材をピックアップしマネージャーに効く内容をお伝えしました。

  • オートクラインとパラクライン
  • アクナレッジメント

是非、マネジメントの現場で活用いただければ幸いです。

 

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こんにちは、オンライン商談は念のためワイシャツを被る矢野です。
2013年に独立系Sierで営業に従事したのち、2016年にアルヴァスデザインに入社。
現在はマネージャーとしてメンバーと一緒になってクライアントの営業支援に従事。

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