ALVAS JOURNAL

これからの営業活動で重要な「インサイト」をとらえるために、わたしたちは何をすべきか

こんにちは、高橋です。

皆さんは、お店でモノを買う時に何を基準に選んでいますでしょうか。

値段でしょうか?
デザインや色でしょうか?
それとも、店員さんの対応でしょうか?

これまでの時代、消費者は主に値段や品質で商品を選んできました。

より高性能な商品、より高品質な製品を、より安く求めてきたのです。

そのため企業サイドは、

性能や価格において他社との差別化を明確にした「モノ」を打ち出すことが必須でした。

家電製品を例にすれば、どんどん機能が追加されて説明書も分厚くなっていきました。

しかし価格は他社と競争して1円でも安く、と考えられてきました。

性能を追求しつつも価格を抑えなければならないため、

経営状態としても苦しくなってしまう大企業も散見されました。

そんな大企業の動きとは裏腹に、消費者が商品に対してこだわるポイントは多様化していきました。

もはや、性能や価格だけで購買決定をするわけではなくなってきているのです。

そのため、消費者を振り向かせるのは非常に困難になってきました。

◆重要になってきた「インサイト」

そんな時代の変化のなかで注目されようになってきたのが、「インサイト」というキーワードです。

インサイトとは、直訳すれば、「洞察、発見」といった意味。

 

先ほどの“モノを買う”という行為に当てはめると、

買い物という行動や態度の奥底にある、時にお客様自身も意識していない“ホンネ”の部分です。

ホンネの部分というのは潜在化しており、なかなか言葉では表せない領域だったりもします。

例えば誰かが買い物をした後に、

「あなたは、なぜこれを買ったのですか?」と詳しく聞き出そうと思っても、

明確な答えが返ってこなかったりすることは良くあることです。

ですから、「購入いただいたお客様へのアンケート」というのもよくありますが、

これだけではデータ不足だといえるでしょう。

顕在化している声を聞き出そうとしても、

お客様の本当の欲求や行動の理由を完全に把握することはできないのです。

いかにお客様の「インサイト」を得ることができるか、見つけ出すことができるか、

というのが消費活動の現場で重要視されてきているというわけです。

◆営業活動もインサイトを意識せよ

これは法人営業でも同じことが言えます。

「インサイト」は、B to Bで営業活動をする際にも強く意識しなければなりません。

“インサイト営業”についてはこのコラムでも以前、前編・中編・後編にわたって詳しく書かせていただきました。

時代を勝ち抜く新しい営業スタイルとは – ソリューション営業からインサイト営業へ(前編)

時代を勝ち抜く新しい営業スタイルとは – ソリューション営業からインサイト営業へ(中編)

時代を勝ち抜く新しい営業スタイルとは – ソリューション営業からインサイト営業へ(後編)

 

詳しくは記事を読んでいただきたいのですが、

 

簡潔に言うならば

“私たちが接する顧客ですら気付いていない「課題」や本来望んでいる「成果」をしっかりと洞察し、顧客が“なりたい姿”へと導いていくような営業活動をしなければならない”ということです。

そこで何が必要になるかといえば、昔ながらの突撃アポイントではありません。

昔ながらの価格交渉などは、もってのほかです。

まず営業パーソンがやるべきは、

「インサイトを発見するためのトレーニング」です。

これは、専門の営業研修などで鍛えていく必要があるでしょう。

専門の研修でヒアリングスキルを培って、

質の高い情報を自らにインプットしながら顧客の状況を分析していくのです。

「分析する」と簡単に書いてはいますが、これらは非常に頭を使うクリエイティブな業務です。

現在の営業パーソンの実態は、クリエイティブな業務とはかけ離れていないでしょうか。

外回りで無駄に走り回ったり、日々の事務処理業務に追われたり、ルーティンワークに忙殺されたり。

そのような非効率な長時間労働を繰り返していては、これからの時代に成果をあげることが難しくなってしまいます。

これからは、営業パーソンもクリエイティビティを発揮しなければならないのです。

まずは「インサイト」というキーワードを強く意識する。

そして、「いかに発見できるか」という力を磨いていく。

もはや、そういった対応が求められる時代に入ってきたと言えるでしょう。

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