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代表的日本人 中江藤樹編(内村鑑三著 2012年 致知出版社) ~徳のために、小さい善を積み重ねた村の先生~

こんにちは。石井です。

今回は、キリスト教の思想家である内村鑑三の著作である「代表的な日本人」の第四弾として、中江藤樹編をお伝えします。

中江藤樹は、江戸時代の初期に活躍した私塾の先生です。1608年に農業を営む家に生まれますが、その後養子になり武士となります。

その後、財産を捨て脱藩し、母親への孝行をするために近江に行きます。そこで、中江藤樹は貧しい生活をしつつも、私塾をひらくことになります。

中江藤樹が貫いた徳の精神、何度も「代表的日本人」では徳についての話が出てきますが、善を積み重ねる中江藤樹の精神からは、多くのことを学び取れます。

目次

    1. 中江藤樹という人物


    中江藤樹は、1608年に生まれます。

    そんな彼は、わずか11歳の時に「大学」という書物の一節に触れ、衝撃を受けます。

    その一節とは

    「天子から庶民に至るまで、人の第一の目的はその身を修めることである」

    というものです。

    これにより、中江藤樹は「聖人になる」という志を手に入れるのです。

    そのためには、多くの書物を読まねばなりません。しかし、当時の中江藤樹は武士です。武士の務めを果たしつつ、読書は夜の限られた時間で行っていました。

    武士が読書をするということは、江戸時代においては珍しいことでした。時に、中江藤樹は馬鹿にされることもありましたが、「平時の学問も務めである」として、読書を続けたのでした。

    2. 母への孝行のために脱藩、そして開塾


    中江藤樹は、祖父母と父を亡くした後、母のそばを一生離れない決意をします。全財産をなげうって、一文無しになりながらも脱藩し、母への孝行に励む日々を送ることにしたのです。

    当時は、とても貧しい生活をしながらも、28歳の時に村で私塾を開設することにしました。科学や数学といった科目は一切教えず、中国の古典、歴史、詩歌、書道を教えました。

    一見すると地味な仕事ですが、彼にとってみれば名声はどうでもよかったのです。もっと言うと、世に目立つことを敬遠していたのです。

    3. 善を積み上げる生活


    ひっそりと、村の私塾で教え続けようと思っていた中江藤樹ですが、次第に名が知れ渡るようになっていきました。

    しかし、中江藤樹にとって大切なことは「徳のある人生を送ること」です。つまり、利を得ることよりも、誠実・正義・人の道にこだわって生きたいと考えていたのです。

    そのため、中江藤樹は、毎日小さな善を行うことに集中した生活を送り続けたのです。

    4. 営業担当者が得られる教訓


    私たちは、営業職をする中で、売上という成果をあげることで表彰されたり、賞賛されたりすることがあります。
    また、売上達成によりボーナス支給や給与UPなどの利を得ることもできます。

    もちろん、これらをモチベーションにして営業をすることも良いでしょう。

    しかし、大切なことは毎日善を積み重ねるという気持ちを持つことです。

    営業として成果を創出し続けると、どこか傲慢な気持ちや欲深い感情が湧き出てくることはよくあります。

    そんなときこそ、中江藤樹が貫いた徳の精神は学びになるのではないでしょうか。

    5. おわりに


    いかがでしたでしょうか。

    本日は、中江藤樹編として、徳の大切さを語りました。
    中江藤樹は、わずか40歳で亡くなります。

    しかし、驚くべきことに、彼が亡くなった300年後であっても、中江藤樹の塾の近くでは、彼の墓に礼服をはおり案内をしてくれる村人がいるそうです。魂が伝播するとは、まさにこのことです。

    私たち営業担当者も、たとえ小さな仕事であると思ったことであっても、日々善を積み重ねる気持ちで取り組みたいものです。

    次回は、日蓮上人編(最終回)です。

     

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    ブランドマネージャーとして、マーケティングを担当。
    営業・リベラルアーツ・マネジメントなどのコラムを発信中。
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