ALVAS JOURNAL

目的を持って取り組む

こんにちは、高橋です。

現在、株式会社アルヴァスデザインの理念に関するコラムを、継続的に発信しています。

今回は、その三回目として「目的を持って取り組む」をお伝えします。

前回までのコラムはこちらから、お読みいただけます。

第一回:経営理念についての連載をスタートさせます。(私の肩書き(代表取締役CVO)編)

第二回:自他を尊重する

そもそも、なぜ目的が大事なのでしょうか。

「目的が大事だ」というありふれた言葉に対して、弊社が、そして私がなぜここまでこだわりを持つのか、そして理念にまで掲げているのか…その訳を話したいと思います。

1. インサイトセールスという営業を実践するために

「目的を持って取り組む」という言葉を大切にしている背景には、インサイトセールスがあります。

インサイトセールスとは、経営者の理念やビジョンの実現を支援する営業ですが、これと目的には強い密接関係があります。

まず、経営者の理念やビジョンを捉えるためには、営業自身の視座の高さが求められます。視座が低いままだと、経営者との対話はままなりません。結果として、せっかくの経営者との商談なのに、商品やサービスの説明をして終わってしまった…ということも起こり得ます。

インサイトセールスを実践するためには、視座の高さが必要である。

では、視座を高くするための得策は何でしょうか。

それは、日々の仕事において目的を考え抜くことだと思います。

1つ1つの仕事の背景には何があるのか?なぜ、この仕事をしているのか?

ということを考え抜き、初めて視座の高い仕事をすることができるようになります。

目的を考え抜いて仕事をし続けることで、自然と営業パーソンの視座も高まり、結果として経営者との対話にも好影響を及ぼすのです。

私たちは、インサイトセールスの実践者を一人でも増やしたい、それによって営業する/されるが楽しいと感じる人を増やしたいと思っています。

そうであれば、まずは私たち自身が目的を持って仕事をして、視座を高め、経営者を相手に堂々とインサイトセールスを実践できるようにならなければなりません。

このような意味で、目的を持つことが大事だと考えているのです。

2. やりがいに直結するため

また、目的を持つことの意義には、仕事へのやりがいもあります。

人それぞれ程度の違いはありますが、自らの裁量を持ってビジネスを完遂することは大変なやりがいだと考えています。

少なくとも、弊社に入社するメンバーは、

  • 「いつか自分でビジネスを創り出したい」
  • 「早く独り立ちしたい」
  • 「成長することでキャリアに多くの選択肢を持ちたい」

と考えていることがほとんどです。

裁量なきところに、働きがいなし

これは、弊社にぴったりな言葉です。

自ら裁量を持って働くことは、失敗したときの責任も大きい、そして乗り越える壁の高さも大きい、だからこそ実現できたときの嬉しさも大きいと言えるのではないでしょうか。

裁量を持って仕事をするために大切なことは、目的をメンバー同士で握り合うということだと思っています。私自身も、特定の仕事において「目的さえ握り合えていれば、手段は任せる」というように、メンバーにより多くの裁量を渡しています。

反対に、目的を握り合えていない中で仕事を任せるということはしていません。これは、目的が握り合えていない場合、間違った方向に仕事が進むリスクがあるからです。

加えて、メンバー同士で目的を握り合って、手段を皆で考えることは、より良いアイデアを出し合うという機会にもなります。良いアイデアが生まれると仕事が楽しくなりますし、互いに喜びを分かち合うこともできます。

最終的には、メンバーのやりがいにもつながると思っています。

弊社では、ドラッカーのマネジメント理論をベースとした育成コンテンツを多数持っていますが、その原理原則編の中にも

やりがいを感じるためには、貢献実感があるかどうかが大切な要素である

という観点を持たせています。

仕事でのやりがいを大切にしたいからこそ、目的を持って仕事をしていきたいのです。

3. 注意が必要な素直さ

ここからは、「目的を持って取り組む」ことの大切さを痛感したエピソードをお話します。

私の経営者仲間の一言が、めちゃくちゃ刺さりました。

素直さと思考停止は表裏一体だ

という言葉です。

子供を育てるときも、子供は純粋だし、素直な心を持っていていいな~と思うことがあります。素直さとは大人になる過程で、少しずつ無くなっていくような気がしてしまいます。

そんな子供の素直さに嫉妬しつつ、私も日々の仕事で素直でいたいと思うことがあります。そして、社内のメンバーに対しても素直さを求めてきた自分もいたと思います。

私からのフィードバックを真摯に受け入れ、次に改善することで確実に成長していけると思うからです。

しかし、経営者仲間の次の発言で、私の素直さという言葉への捉え方が変わりました。

言われたことに疑問を持たず、行動するのは素直であるかもしれないが、何も考えていない!

別の言い方をすると、言われたことをやること自体が目的化しているとも言えます。考えることが抜け落ちているため、素直にすぐに行動するけど、一向に自分で考えて行動できるようにはならないのです。

インプット内容をこなし切ったら終了という、「消費性が高い行動」とも言えるかもしれません。

これは短期的には、マネージャーにとって扱いやすいメンバーです。しかし、自立はおろかいつまで経っても手離れができず、ずっと仕事の指示をし続けなければなりません。

4. 批判的な素直さ

もう一つの素直さとは、言われたことをやりつつも、仕事の目的をしっかり考え抜く習慣を持っている、そして自分なりの付加価値を付けようとする姿勢です。

指示通りに行動しようという素直さは持っているが、その指示は本当に正しいのか?という批判的な思考を働かせる人たちです。

  • このやり方は本当にベストなのか
  • 自分ならどの様な付加価値がつけられるのか
  • この仕事の先にあるものは何なのか

このような思考をするメンバーとは、「やり方」の部分で頻繁に対立が発生します。

しかし、その対立の中で、自ら考えて行動するという習慣が自然と身に付き、自立自走するまでにさほど時間がかかりません。

インプット内容をリソースとして捉え、新たなものを創り出していくという「生産性が高い行動」とも言えるのではないでしょうか。

5. 摩擦は結束の強さに変わる

私の経験上ですが、目的を考えて行動しようとするメンバーとの間には、必ずと言って良いほど摩擦が起こります。

ここで言う摩擦とは、真向からの対立ではなく、互いの考えをすり合わせる過程と言えます。

時には、私とメンバーとで激しい議論にさえなります。

私の考えに対して、

  • 「その目的は何か」
  • 「その目的は正しいのか」
  • 「なぜ弊社がやるのか」

など、批判的な思考をぶつけてきます。

ただ、このような議論は互いの理解のためには必要不可欠です。はじめは、議論をしている感覚ですが、後に対話になり、そして相互理解をしていこうという互いの歩み寄りが起こります。

これを経た頃には、私とメンバーの目的が合致し、同じビジョンに向かって突き進むパワフルな連携が生まれるのです。

まさに、メンバーが私にとって不可欠なパートナーになった瞬間とも言えます。

6. おわりに

いかがでしたでしょうか。

今回は、私たちの理念の1つである「目的を持て取り組む」をお話しました。「目的が大事」というよくあるメッセージに、なぜこだわりを持っているのかということが少しでも伝わりましたでしょうか。

次回は、「当事者として価値を発揮する」についてお話します。

代表取締役 CVO
早稲田大学大学院理工学研究科終了後、株式会社ファンケルに入社。
その後、30歳を節目に営業の世界に飛び込み、多くの会社の教育支援に携わる。
2013年(株)アルヴァスデザイン設立。著書に「実践!インサイトセールス(プレジデント社)」

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