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TIME OFF 働き方に“生産性”と“創造性”を取り戻す戦略的休息術(ジョン・フィッチ 著, マックス・フレンゼル著2023年 クロスメディア・パブリッシング社)~休息が切り開く、営業パーソンの新たな地平~

こんにちは。荻原です。

現代社会において、多くのビジネスパーソンは日々の業務に追われ、休息の大切さを見失っていると言われています。

実際、日本は世界でも有数の睡眠不足な国です。この睡眠不足が影響して年間で約15兆円もの経済的な損失を生んでいる…という研究結果も存在するほどです。

これは、日本が恒常的に「休息」をないがしろにしていると言い換えることができるのではないのでしょうか。

そこで、本日は、『TIME OFF 働き方に“生産性”と“創造性”を取り戻す戦略的休息術』を紹介します。この本を読むことで、休息がいかに私たちの仕事や人生において重要な役割を果たしているかが明らかになります。

特に最前線で活躍する日々誰よりも忙しい営業パーソンには必読の一冊となっています。

本書は、仕事中毒から立ち直ったジョン・フィッチ氏とAI研究において著名なマックス・フレンゼル氏による著作であり、ただの休息のすすめではありません。休息を戦略的に取り入れることで、生産性と創造性を高める方法を具体的に示しています。

本記事では、営業パーソンに向けた内容にしました。

 

目次

    1. そもそもtime offとは?

    本書のタイトルになっている「time off」について辞書で確認をしてみると、「少し休む」という意味であることがわかります。

    しかし、「少し休む」という概念は、一見単純でありながらも、多くの営業パーソンにとって実践が難しいものです。特に、営業パーソンの場合、常に次の成果を目指し、お客との関係を深めるために動き続ける必要があるため、自ら積極的に休息を取ることを後回しにしてしまいがちです。

    そして、休息というと、単なる怠惰や仕事からの逃避と誤解している人も一定数います。

    ちなみに、本書では「time off」を単なる休息の時間としてではなく、心身のリフレッシュ、創造性の促進、そして生産性の向上を目指す「戦略的な時間」と位置づけています。

    また、数々の歴史上の偉人がいかに、休息の時間を大切にしていたことがわかるエピソードを紹介しながら、休息がどれだけ彼らの成功に大きく寄与していたかを解説しています。

    私たち現代人も、そうした事例から学び、日々の忙しさに追われる中で、休息を取り入れる重要性を再認識する必要があると言えるのではないのでしょうか。

    2. 働きすぎている現代人

    営業パーソンは常に成果を求められ、そのプレッシャーから逃れるために休む間もなく働き続けることが多いです。

    例えば、朝早くから夜遅くまで顧客訪問を重ねたり、移動時間の合間にも次のアプローチ計画を練ったり、自宅に戻ってからも顧客データの整理や翌日の準備に追われます。

    これはほんの一例であり、特に長時間労働が常態化している日本の労働環境では「働きすぎ」による休息不足が顕著であると言えます。加えて、休息を取ることなく働き続けること自体が美徳であるという文化がそれを助長しているとも言えます。

    しかし、この「働きすぎ」が逆に生産性を低下させ、ストレスを増大させる原因になっていると本書では強く指摘されています。

    逆に、休息を取ることで、より質の高いアウトプットが期待できること、そして心身の健康を保つことができることが本書で強く語られています。

    では、どのようにして「休息」を取り入れていけばいいのでしょうか?

    3. あえて問題を「放棄」する

    営業成績が伸び悩んでいる時、多くの営業パーソンはさらに一生懸命働くことでそれを解決しようとします。しかし、ここで「あえて問題を放棄する」ことの価値を考えてみましょう。

    例えば、週末に1日だけ完全に仕事から離れ、趣味や家族との時間を楽しんだとします。すると、心と体はリフレッシュされ、脳が新たな視点やアイデアに気づきそれを閃きとして私たちに提供してくれる可能性が高まります。

    実際、脳が最もアイデアを閃きやすいのは、副交感神経が活発になっている時と判明しています。副交感神経とは、リラックスをしている時に優位になる自律神経であるため、実は高ストレス環境である忙しい毎日とは相性が悪いのです。

    そして、そうした休息を積極的に取ることで、営業パーソンがお客様に提案する商品やサービスについての新たな切り口やアプローチ方法を思いつくかもしれません。休息を通じて、仕事の「温め」期間を持つことが、実は生産性の向上につながると言えるのです。

    4. まとめ

    いかがでしたでしょうか。

    営業パーソンにとって、休息の取り方を見直し、効果的に活用することは、より良い成果を生みだすための「鍵」です。

    休息を通じて、エネルギーを再充電し、新たなアイデアやインスピレーションを得ることで、営業活動に新たな息吹を吹き込むことができるはずです。

    本記事が、皆さんの自分らしい営業スタイルの発見につながるだけでなく、新たな成果を創出するきっかけになれば幸いです。

     

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    荻原エデル

    社内では、デザイン関係や営業支援をメインで担当しています!最近は動画編集も始めました。
    趣味は筋トレ、空手、映画鑑賞、読書。インドア人間です。

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