マイ・ストーリー(ミシェル・オバマ 2019年 集英社)黒人初のファーストレディーの苦悩とそれを乗り切るパワーの強さ
こんにちは。石井です。
この本は、黒人として初のファーストレディーとなった、ミシェル・オバマ氏※の自伝です。
彼女の幼少期から学生生活、また夫であるバラク・オバマ氏※との出会いやファーストレディーの仕事など詳しく書かれている読み応えのある1冊です。(※以下、敬称略)
一見営業パーソンと直接関係のなさそうな本でもありますが、「勇気をもらえる一冊」ということで推薦させていただきます。ミシェル・オバマの生き方から勇気をもらい、これからの活力になれば嬉しいです。
さて、ミシェル・オバマは幼少期から自身のルーツに対しての差別意識を感じざるを得ない経験をしながら、黒人初のファーストレディーになりました。
壁にぶつかるたびに悩み、時には押しつぶされそうになりながら乗り越えていく彼女の強さを感じます。
私が、最も印象に残った言葉は…
「きれいでも完璧でもない部分、理想どおりにはいかない部分があっても、自ら紡いできた物語こそが自分自身であり、これからも変わらない、大切なものなのだ。」
目次
1. Becoming me (幼少期~バラク・オバマと付き合う)
■ミシェル・オバマを育てた両親の存在
本の序盤では、ミシェル・オバマの両親の存在が描かれています。子供であるミシェル・オバマとその兄を心底愛し、彼らを第一に考えて育てた姿が印象的です。。
父は病気を患っていたにも関わらず仕事を続け、家庭を支え続けました。また母は、強い大人になってほしいという思いを強く持って子育てをしていたのではないかと感じます。
本には、「私(母)は赤ちゃんを育てているんじゃないの。大人を成長させているの(P.69)」と書かれています。
子供ということで見下すことなく、一人の人間として子供を見ていたことが推察できます。
■ルーツに対する疑問・差別意識
ミシェル・オバマは、ある出来事をきっかけに「ルーツに対する疑問・差別意識」を感じるようになります。
、きっかけは10歳ごろに友人から「なぜ白人みたいなしゃべり方をするの?」を聞かれたことでした。
ルーツ問わず米国人であることに変わりはなく、言語も一緒であっても不思議ではないはずです。ただこの友人から投げかけられた何気ない一言によって、「人々はルーツという枠組みに人をはめようとする」と感じるようになるのです。
2. Becoming us (バラク・オバマと結婚~米国大統領当選)
■自身の仕事への悩み
ミシェル・オバマは夫であるバラク・オバマが大統領になる前は、子育てをしつつ、フルタイムで仕事をしていました。
その中で、新しい仕事を探してもやりたいことが見つからない状況に直面しています。さらに、忙しい夫を支えながらのフルタイムでの仕事&子育てで壁にぶち当たるなどしていました。
ここから感じたことは、ミシェル・オバマは真摯に現実を受け止めているということです。そして、時には押しつぶされそうになりながらも、毎回立ち上がっているパワーです。
とても勇気をもらえます。
3. Becoming more(ファーストレディーとしての生活)
■ファーストレディーとしての子育て
ファーストレディーとして生活している中で、様々な経験をしていくミシェル・オバマが描かれています。
特に印象的だったことは、子育てです。シークレットサービスの警備がついていないとどこも出かけることができない娘たちの存在、学校の送迎やプライベートの生活まで監視されています。
このような中で子供の将来のことを真剣に考え、どのようにすることが娘たちのためになるのかを模索していく姿にとても心打たれます。
■ルーツについて日々考えるミシェル・オバマ
本のいたるところで登場する「ミシェル・オバマ自身のルーツに対する悩み」が最終章にも出てきます。
今までは差別意識を感じて落ち込んでいたミシェル・オバマですが、それを彼女が受け止め乗り越えていく姿が描かれています。
とても心にしみる言葉があったので記載します。
「私は社会から無視されていることを知っている。無視の歴史が私のルーツである。無視は乗り越えられると証明する。(本文抜粋P.550)」
4. おわりに
いかがでしたでしょうか。
私にとっては、とても勇気がわいてくる一冊です。
これから生きていく中で、壁にぶち当たったときに読み返していこうと思っています。
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ぜひ、営業パーソンにとどまらず様々な職種の方にも読んでいただきたいです。