ALVAS JOURNAL

お客様やメンバーを理解するうえで大切なのは、「アンコンシャス・バイアス」を知ること

こんにちは。高橋です。

徐々に寒さが厳しくなってきましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
本日は、アンコンシャス・バイアスについて考えてみたいと思います。

◇あらゆる「情報」が行き交った1年

2020年の今年、コロナウイルスに関するあらゆる情報が行き交いました。

多くのニュースに振り回され、楽観視したり、恐れたり……。
テレビで言っていること、新聞に書いてあること、人から聞いたこと……。どれも正しそうだけれど、「言っている内容が全部違う」ということもありました。

「どの情報を信じたらいいのだろう?」と思ったのは私だけではないはずです。

まさに『情報』というものに振り回された一年だったのではないでしょうか。
そんななか、仕事においても『お客様の情報』について考えさせられる出来事がありました。

 

◇そのお客様の情報、本当に正しいの?

創業以前から数えて、かれこれ10年近くお付き合いさせていただいている大手医療機器メーカー様がいらっしゃいます。

お付き合いがはじまった当時、私は営業担当として必死にお客様のことを調べながら商談をして……ということを繰り返していくうちに、徐々にそのお客様のことに詳しくなっていきました。

私にとって大切なお客様ではありましたが、10年経った現在は弊社の女性営業担当に引き継いで担当をしてもらっていました。ただ、私もたまに商談に同席したり、納品の際には立ち会ったりもしていたのです。

そして先日、女性営業担当がこの大手医療機器メーカー様の情報をまとめた資料を持ってきてくれました。私はその時、資料に書かれたことに驚いてしまいました。
私の知らないことばかりが並んでいるのです。

「え? これ、本当のこと書いている?」と思わず口にしてしまいました。しかし、事実を確認してみると、彼女の持ってきた資料に書いてある情報はどれも正しいことが分かっていきました。

そう、私が蓄積していた情報が間違っていたのです。
そのお客様とは創業以前からの10年近いお付き合いです。私の中では無意識的に「このお客様のことはほとんどのことを知っている」と思い込んでしまっていたというわけです。

その出来事を機に、「日々の中で無意識に正しいと思って触れている情報も、本当は正しくないのかもしれない」と思うようになりました。そして、私なりに「情報の正しい集めかた」を考え直すようになったのです。

 

◇3つの「正しい情報の集めかた」

私なりに考え直した「情報」の正しい集め方は、次の3点です。

 

(1)専門家の意見を聞く
(2)数字やデータを見る
(3)多方面から情報をとらえる

 

ひとつずつ簡単に解説をしてみましょう。

 

(1)専門家の意見を聞く

まずもって、専門家の意見に耳を傾けるべきだと感じます。
ただ、注意しなければならないのは、「その人が何の分野における専門家なのか」を把握することです。どんな専門家であっても、その人のポジションを軸にお話を展開していきます。
特定の専門家だけの意見を聞きすぎると、かえって情報が偏ってしまうかもしれません。

 

(2)数字やデータを見る

公開された統計データは大切ですが、できるだけ一次情報に近いものに触れる必要があるでしょう。また、同じテーマであっても、データの集計方法によっては出てくる結果に差異があることもあります。こういった点に注意して、正しい数字やデータを見ることで客観的な分析をしてくことが必要だと思います。

 

(3)多方面から情報をとらえる

情報の偏りをなくすという意味でも、色々な視点の情報に触れるべきです。
ただ、あまりに多方面から情報を集めすぎると、「みんな言っていることが違う」という事態に陥る可能性もあります。その際は、前述した通り専門家やデータの正しさを重点的に確認すべきです。そして、(1)から(3)で集めた情報を、しっかりと整理してからゆっくり解釈するようにしていくのです。

 

◇マネジメントにおいても意識すべき「アンコンシャス・バイアス」

私は無意識的に「このお客様のことはほとんどのことを知っている」と思い込んでしまっていたわけですが、この「無意識の思い込み」を専門用語で「アンコンシャス・バイアス」と言うそうです。この「アンコンシャス・バイアス」を理解することは、営業だけでなくマネジメントにおいても重要だと思います。

 

昨今の会社経営では「ダイバーシティ」という言葉を聞かない日はありません。多様なメンバーに囲まれて仕事を進めるようになっていきました。そんな環境では、多くの上司がメンバーに対して「無意識の思い込み」をすることが起こりやすくなるかもしれません。しかし、その状態では適切なマネジメントは機能しなくなってしまいます。

 

先ほどお伝えした「情報の集め方」のような動きをメンバーにも意識して行い、メンバーの理解を深めていくべきでしょう。

 

情報を正しく理解することで、マネジメントも正しく機能していくはずです。

代表取締役 CVO
早稲田大学大学院理工学研究科終了後、株式会社ファンケルに入社。
その後、30歳を節目に営業の世界に飛び込み、多くの会社の教育支援に携わる。
2013年(株)アルヴァスデザイン設立。著書に「実践!インサイトセールス(プレジデント社)」。

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