ALVAS JOURNAL

2022年イベントレポート Vol.2 組織で生む!イノベーティブな発想法~ドラッカー学会理事・藤田勝利と営業マネジメントの専門家 高橋研の特別対談!~

こんにちは。中島です。

1月21日に本年2回目となるオンラインセミナーが開催されました!今回は、その内容をレポートします。

—————————————————————————————————–
■イベント概要
・日 程 :2022年1月21日(金)
・タイトル:組織で生む!イノベーティブな発想法~ドラッカー学会理事・藤田勝利と営業マネジメントの専門家 高橋研の特別対談!~
・形 式 :ウェビナー(ZOOM)
—————————————————————————————————–

今回は弊社のパートナーとして、マネジメント研修を監修頂いている、PROJECT INITIATIVE株式会社代表の藤田勝利氏と合同イベントというかたちで実施しました。

藤田氏とは第一弾・第二弾「ドラッカーマネジメントの原理原則」セミナーを実施しており、今回は好評につき第三弾を開催する運びとなりました!

今回のセミナーでは、ドラッカー マネジメントの原理原則をベースに、激動の時代を切り開くためのイノベーションのセオリーをセミナーでお話し頂きました。

目次

    はじめに~なぜ弊社がマネジメントプログラムに力を入れるのか~

    弊社は”営業の価値を極限まで高めたい”という思いを持ったメンバーが集まってできている会社です。そんな私達は”営業をする/される が楽しい”世の中を創ることを目指してお客様のご支援をさせて頂いております。

    そんな”営業”に力を入れている我々が、なぜマネジメントなのか?
    それは、営業のみならず企業における課題はマネジメントに関連したものが多いという実態があるからです。
    例えば、お客様からのご相談では、

    ・うちのマネージャーは、数字管理しかできない
    ・マネージャーによっては、部下メンバーのやる気を引き出せない
    ・マネージャーが、部下メンバーに新しいチャレンジ機会を与えられていない

    という、マネジメントに関する声が多く寄せられます。

    このようなケースはマネージャー自身が、正しいマネジメントを知らずに部下メンバーと仕事をしていることを表しています。

    このような営業現場にもよくあるマネジメント課題に対して、弊社は正しいマネジメントの観点をマネージャー層に提供することが大切だと考えています。なぜなら、メンバーの生産性や働きがいの向上、さらにはメンバーの可能性を引き出すことにも寄与すると信じているからです。

    そのマネジメント分野において、開発のご支援を頂いているのが藤田氏です。このような繋がりもあって、今回のイベントも共同で開催させて頂きました。

    マーケティングとイノベーション

    ”マーケティング”と”イノベーション”の違いを明確にする前に、まずは企業の目的から確認しましょう。

    ドラッカーは、企業の目的は、顧客の創造であるとしています。

    また、顧客の創造をするためには、「マーケティング」と「イノベーション」が不可欠であり、企業が持つ基本的な機能が、「マーケティング」と「イノベーション」であると述べています。

    細かく見ると、

    ・マーケティングとは、顧客にとって真の価値を探求する
    ・イノベーションとは、自ら新しい価値を創り出し、示す

    という定義ができ、それぞれ関連しているものの、違いがあることがわかります。(新版ドラッカースクールで学んだ本当のマネジメントP.130より)

    また、ドラッカーはイノベーションを以下のように解説しています。

    ・イノベーションは、社会に対するインパクトの⼤きさで評価すべきもの
    ・イノベーションとは、パフォーマンスの次元 が変わること

    これは要するに、マーケティングでは”今いるお客様の声”からアイデアを創造させる一方で、イノベーションは『お客様の声の先を見る”先見の明によりアイデア創出をし、社会にインパクトを与えること』ということです。

    イノベーションに求められること

    では、社会にインパクトを与えることのできる”イノベーション”はどうしたら生まれてくるのでしょうか?

    意外に思われるかもしれないですが、イノベーション創発の第一歩は「廃棄」です。新しいアイデアをたくさん生み出すことこそがイノベーションである!とイメージが偏重しがちですが、闇雲に増やすのではなく、まずは「捨てる」ことから始めるべきであり、これができてこそ本当のイノベーターであり、リーダーであると述べています。

    例えば、Appleの創業者であるスティーブ・ジョブズ氏は「廃棄」により社内改革を起こし、当時経営不振に陥っていたAppleの経営を立て直しました。

    当時、Appleは多くの商品を抱え、それによる製品開発に多くの労力を割いていたため、新たな技術開発への時間がかけられずにいました。これにより、売上的に深刻な状況に陥っていましたのです。

    このような瀕死状態のAppleに復帰した創業者ジョブズ氏は、人材やシステム、更に製品ラインナップなど、あらゆる“不要なもの”を4象限(マトリックス)を活用して整理しました。不要なものとは、まさに「廃棄」を意味します。
    ジョブズ氏は、イノベーションを起こすために、まずは「廃棄」をしたのです。

    具体的には、ジョブズ氏は闇雲に増えていた製品ラインナップを以下の4つに絞りました。

    一連のジョブズ氏の「廃棄」により、Appleは元来もっていた技術開発力を遺憾なく発揮できる体制ができあがったのです。

    その結果、多くの人が使用しているiPhoneが大ヒットし、Appleは火を吹き返しました。その後は、業績も大きく回復し、現在は時価総額では世界最高クラスの企業にまでになったのです。

    極端ではありますが、この事例からも言えることとして”イノベーション”で大切なのは「あれもこれも考えて新しいことをする」ことではなく「やめることを考える」ことです。

    皆さんも、”これ無駄じゃないか?”と思う”やめても支障の無いこと”を思い返して、「やめてみる」という選択をしてみてください。「無駄をやめて、一つに集中する」ことで見えてくる視点がきっとあると思います。

     

    参加者からの声

    セミナーにご参加頂いたお客様からは以下のようなお声を頂戴しております。(一部編集)

    ・イノベーションを起こすことが業務全ての目的ではないものの、社員1人ひとりが今当たり前に行っている業務・考え方を一度俯瞰的に見て疑問を持ち、小さな意識改革・行動変容を行うことがイノベーションのきっかけになると感じました。

    ・新しい分野の情報を取り込んで、既存の取り組みと結びつけてみる、という考えを早速実践したいと思います。

    ・イノベーションを起こせない社員が多いことを課題に感じていましたが、イノベーションを起こすことこそを目的にしているからということが分かり、目からうろこでした。

    まとめ

    “イノベーション”と聞くと「クリエイティブな感じがして難しそう…」「自分にはハードルが高いかも…」と思われる方も多くいらっしゃるかと思います。

    ただ、イノベーションは原理原則に沿っていればどなたでも実践ができます。

    ご自身が”これやってみようかな?”と思う小さなことから一歩踏み出してチャレンジし、楽しみながらイノベーションに触れて頂きたいと思います。

    今回のセミナーでは藤田氏(著) 『英語で読み解く ドラッカーイノベーションと起業家精神』に記載された内容をご紹介頂きながらイノベーションの観点を学んでいきました。

    イノベーションを学んでみたい!と思っていらっしゃる方はぜひお手にとってみてください。

    また、本記事には書ききれませんでしたが、講演の中では、イノベーションを実現する方法として、「イノベーションの機会につながる7つの変化の種」について事例を交えて解説しています。詳しく知りたい方は、「アーカイブ視聴希望」と記載の上、弊社までお問合せ下さい。

    RELATED ARTICLES よく読まれている記事

    営業の価値を高める旅、
    それは終わりのない旅。
    だって、まだまだ
    営業は良くなる。