ALVAS JOURNAL

No.1理論(西田文郎 1997年 現代書林) 「この勝負絶対に勝ちたい!」ときに限って「負ける」理由

こんにちは。株式会社アルヴァスデザインの石井です。

営業は厳しい世界です。コンペになった際、2位以下は敗退です。1つの商談で採用されるのは1社のみです。

日ごろから、トップセールスと呼ばれている人達の思考が気になり、こんな質問をすることがあります。

「なんで、そんなに売れるんですか~?」

この質問をすると、たいていの場合その方が持っているスキルについて詳しく教えてくれます。

営業の原理原則をしっかり身につけているだけではなく、その方なりの工夫も素晴らしく学びがたくさんあります。

そして、私がいつも感じることはもう一つあるのです。

この方たち、「この商談、絶対に勝ちたい!!」って思っていないかも…。

さて、今回のコラムではこちらの本を取り上げてみます。

ブレイントレーニングという意味でも、とても面白い本です。

No.1理論(西田文郎 1997年 現代書林)

1. 営業は才能なのか?

優れた営業は、生まれつきの才能でしょうか?それとも、努力やツキなのでしょうか?

皆さんはどうお考えでしょうか。

この本によると、

「才能も努力もツキも、脳にインプットされた記憶データに左右される」

と書かれています。

かみ砕くと

「生まれ持った脳の良し悪しではなく、脳にインプットされたデータが人間の優秀かどうかを決める」

ということです。

これを営業パーソンに当てはめると

「今まで生きてきた中で脳に蓄えられたデータによって、営業パーソンの成績にも差が出る」

ということです。

2. 勝って当たり前が最強だ

冒頭に書いたように、トップセールスは「この商談、絶対に勝ちたい!!」と思っていないのではないか、というのが私の意見です。

では、どう思っているか?

「この商談、勝つことができる。」

このように、勝つことが当たり前のように思っているのです。

皆さんは下記のような経験はありませんか?

・もしかしたら、この商談負けるかも…と思うときはほぼ負ける

・この商談、絶対に落とせない…と強く感じるときこそ負ける

これは、脳の中で「負けるかもしれない」という意識が高まっているのです。

3. 「したい」よりも「できて当たり前」を!

「成功したい」とは誰もが思ったことがあるはずです。

ただ、「成功したい」と思うときに、皆さんの脳では「できないかもしれなという」思考も同時に生まれています。

これは、脳にある記憶データが意識せずとも引き寄せる思考で、マイナス思考と呼びます。

では、どのようにすれば良いのか?

「成功できて当たり前」

と思うのです。

なんだ、それだけかと感じるかもしれません。

しかし、この本には、「当たり前」がいかに大切なのかが書かれています。

「脳はイメージも現実も区別することができない。」ということは、「できて当たり前」とイメージしたら、脳は現実に成功したものだと勘違いします。

「できて当たり前」とイメージすることによって、脳にある記憶データからマイナス思考を引き寄せなくするのです。

4. おわりに

この本の著者である西田氏は、元プロ野球選手である桑田真澄さんをはじめとした、多くのスポーツ選手に指導をした経験があります。

面白いことに、「高校野球の選手⇒プロ野球選手二軍⇒プロ野球選手一軍」の順番で、「プラス思考」の度合いが数値的にも上がっていくようです。

これは、スポーツだけではなく、営業活動にも当てはまるはずです。

さて、皆さんはどのくらいプラス思考にものごとをイメージできていますか?

 

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【毎週月曜日配信】弊社の社員はじめ、トップセールス経験者が厳選した本をご紹介しています。
営業におけるスキルのみならず、幅広い視点から営業を捉えていたりもします。
ぜひ、営業パーソンにとどまらず様々な職種の方にも読んでいただきたいです。

ブランドマネージャーとして、マーケティングを担当。
営業・リベラルアーツ・マネジメントなどのコラムを発信中。
趣味は、読書・英語学習・ラグビー。3歳息子のパパ。

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