ALVAS JOURNAL

交渉する際のポイント②:BATNAのメリットとその活用

こんにちは、石井です。

私は、2017年より株式会社アルヴァスデザインにジョインしたメンバーで、営業・教育コンテンツ開発・講師登壇、そしてマーケティングなど幅広く仕事をしていきました。

現在は、イギリスにあるリーズ大学のビジネススクールのMBAコースに留学しています。留学期間は、2022年9月から約1年間です。

こちらの留学レポートは、不定期に更新し、イギリス現地のMBAコースでの学びや、国際交流などを配信していく予定です。

過去の記事はこちらです。

リーズ大学MBAの留学記スタートします。
寮の様子を公開しています。
「MBAでどのように学ぶのか」を学ぶ:その1
「MBAでどのように学ぶのか」を学ぶ:その2
キャリアを考える①:キャリアをどう考えるか?
キャリアを考える②:今の時代、履歴書はAIでチェックされると思いなさい。
ケーススタディで意識すべきこと①
ケーススタディで意識すべきこと②
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異文化マネジメントの4つのキモ
なぜ、私たちは自身を幸せにする意思決定をしないのか?
意思決定をしたのに、なかなかその通りに行動できない私たち
イギリスのリーズという街のビール醸造所へ
大切な意思決定に与える営業の役割とは?①
大切な意思決定に与える営業の役割とは?②
交渉する際のポイント①:BATNAとは何か?

 

目次

    1. BATNAとは?

    ビジネスにおいて交渉はよくあることです。例えば、営業パーソンであればお客様と納品数や価格などで、交渉することが多いですね。

    一般的に、交渉が実施されるシチュエーションでは、互いに利害が一致していることが稀です。

    このような際に活用できるフレームワークが、BATNA(バトナ)です。BATNAとは、Best Alternatives To Negotiated Agreementの頭文字を取ったものです。

    意味としては、交渉で合意となる最適な代替案です。

    例えば、あなたが1つの会社から内定をもらっていたら、もう1つの会社の面接をする際に「1つ内定をもらっていること」が代替案になり得ますね。

    このように、交渉相手が提示してきた内容以外の最適な代替案を持っておくことは、交渉を有利に進めることができる可能性を高めるのです。

    2. BATNAを持つ3つのメリット

    BATNAを交渉の前に持っておくことは、3つのメリットがあります。

    ・メリット1:精神的に余裕が持てる

    BATNAを持っておけば、「交渉がうまくいかなくても大丈夫だ」と心に余裕を持つことができます。

    例えば、就職活動において、保持している内定は、他社の面接を受ける際に心の余裕を持たせてくれますね。

    ・メリット2:有利なポジションを取れる

    最適な代替案を保持していれば、それ以上不利な交渉をしなくても良くなります。つまり、交渉相手にプレッシャーをかけることが可能です。

    ・メリット3:契約しない選択肢を持てる

    交渉は、必ずしも決着するとは限りません。

    このことを、No Deal(結論なし)とも言いますね。

    最適な代替案を保持していれば、交渉を破断にすることもできます。これは、メリット1や2とも密接に関わってきますね。

    3. BATNAを活用する

    BATNAを活用するために、以下の質問は交渉の前に準備しておきましょう。

    • あなたにとってのBATNAは何か?
    • これより下の条件になったら、交渉をやめるという基準は?
    • 交渉相手のBATNAは何と想定するか?
    • 互いにとって、この交渉はどのくらい、どのように大切なのか?
    • 交渉によって、私たちはWin-Winになれるか?
    • 交渉によって、私たちは新しい価値を想像できるか?
    • この交渉がもたらす将来への影響は何か?
    • No Dealの場合の副作用やリスクはあるか?

    これらの質問を事前に準備して交渉するだけでも、自身を有利なポジションに置くことができる可能性を高めてくれます。

    4. おわりに

    いかがでしたでしょうか。

    BATNAの具体的な部分にまで踏み込んで考えてみました。

    交渉は、日々のビジネスシーンでよく起こり得ます。

    特に、営業パーソンや購買担当者などは、交渉を日々しているのではないでしょうか。

    ぜひ、BATNAを活かして有利な交渉をしていきましょう。

    ~イギリスであったこんなこと㉓~

    イギリスは地震がほとんどない国のためか、レンガ作りの家が多く、しかもかなりの築年数です。200-300年というのもあります。

    こうなると、問題になるのが水回りです。あらゆるところで工事が絶えないのは、築年数が影響しているのでしょう。

    石井 健博

    ブランドマネージャーとして、マーケティングを担当。
    営業・リベラルアーツ・マネジメントなどのコラムを発信中。
    趣味は、読書・英語学習・ラグビー。5歳息子のパパ。

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