ALVAS JOURNAL

オペレーション戦略で意識すべき5つのポイント

こんにちは、石井です。

私は、2017年より株式会社アルヴァスデザインにジョインしたメンバーで、営業・教育コンテンツ開発・講師登壇、そしてマーケティングなど幅広く仕事をしていきました。

現在は、イギリスにあるリーズ大学のビジネススクールのMBAコースに留学しています。留学期間は、2022年9月から約1年間です。

こちらの留学レポートは、不定期に更新し、イギリス現地のMBAコースでの学びや、国際交流などを配信していく予定です。

 

目次

    1. オペレーションズマネジメントとは?

    「オペレーションズマネジメント」とは、最終消費者に至るまでの全工程に関わるリソースやプロセスをマネジメントし、付加価値の高い商品やサービスを提供することを指します。

    例えば、私たちが日常的に使用しているスマートフォンを考えてみましょう。

    このケースの最終消費者は、私たちユーザです。

    その私たちがスマートフォンを手にするまでには、

    • デザインをはじめ開発に関わる工程
    • 部品の調達や組み立ての工程
    • ショップでの販売の工程など…

    さまざまな工程があります。

    これらの全工程をマネジメントすることをオペレーションズマネジメントと呼んでいます。

    2. オペレーション戦略での5つのポイント

    オペレーション戦略を遂行する上で、大切なポイントが5つあります。

    1つずつ見ていきましょう。

    ・その1:品質

    最終消費者であるお客様にとって、商品やサービスが高い品質であることは重要です。この要素は、満足度と言い換えても良いかもしれません。

    教授から教えてもらったことは、「ただ、品質が高いだけではダメ」ということです。

    では、何が大切か?

    それは、「一貫した品質の高さ」です。

    時に品質が高くお客様から最高の満足度を獲得できたとしても、時に大きく品質を損なった商品やサービスを提供すれば、お客様は離れていってしまうかもしれませんね。

    ・その2:スピード

    ビジネスは時間との戦いでもあります。

    どのビジネスにも旬があり、旬が過ぎ去ったビジネスは衰退していくことが明示的な事実です。

    そのため、最終消費者の元にスピード感を持って商品やサービスを提供することが大切です。

    ただ、ここでも教授からの一言があります。

    「ただ、速いだけではダメ」とのことでした。

    では、何が大切か?

    それは、最終消費者が想定した時間よりもスピード感を持って届けることが大切だということです。要するに、「思っていたより速かった。」という声を引き出せれば成功です。

    ※材料や加工品などの納品は、倉庫や置き場の関係でオンタイムが良い(速すぎると困る)ケースもあります。

    ・その3:コスト

    ビジネスの収益は、売上からコストを引いた額ですね。つまり、収益を高めたければ1つの選択肢として、コストを下げれば良いわけです。

    ビジネスの大きさの程度にもよりますが、何か1つのコストカットに成功すれば、年間で多大なる収益インパクトを及ぼします。

    ただ、忘れてはならないことは、「コストカット」と「品質の低下」は、トレードオフの関係になりやすいということです。

    コストカットをする際には、それは生産的であると言えるのか?という問いを投げかけてみましょう。

    ・その4:柔軟性

    オペレーション戦略が全てうまくいくとは限りません。

    時には、柔軟に戦略を変更していくことが求められます。

    グローバルな物流をする場合は、国際関係はもちろん影響しますし、天変地異にも左右されますね。そのため、柔軟性が大切です。

    ただ、柔軟性が高まることで、戦略に一貫性が出ないことは問題になりえます。

    柔軟性を高める目的は、あくまでオペレーション戦略を達成するためであるということを忘れないようにしましょう。

    ・その5:信頼

    最後の1つが、信頼です。英語では、Dependabilityという単語でした。聞きなれない単語ですが、Depend(頼る)から派生した名詞ですね。

    意味合いとしては、最終消費者からの信頼を獲得するということですが、その背景には「約束を守る」があります。

    時間通り(On time)に納品することももちろんですし、品質の高い納品をすることも必要です。つまり、その1~その4を全て達成することが信頼獲得の第一歩と言えますね。

    3. おわりに

    いかがでしたでしょうか。

    本日は、オペレーション戦略における5つのポイントをご紹介しました。

    世の中にある会社は、例外なくお客様がいます。

    そのため、どの会社においてもオペレーション戦略は必要です。お客様と直接の接点がないという方は、次工程をお客様と想定してみましょう。

    5つのポイントをリフレクションするだけでも、ご自身の仕事を見直すことが可能ではないでしょうか。

    ~留学に際して、やって良かったこと・買ってよかったもの③~

    Twitterです。時を同じくしてイギリスに留学している日本人の友達が、北はスコットランドから、南はブライトンまでいます。

    もちろん、ロンドンにもいます。ロンドンに行くときは、ロンドン大学の学生寮に泊まらせてもらっています。笑

     

    過去の記事はこちらです。

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    寮の様子を公開しています。
    「MBAでどのように学ぶのか」を学ぶ:その1
    「MBAでどのように学ぶのか」を学ぶ:その2
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    キャリアを考える②:今の時代、履歴書はAIでチェックされると思いなさい。
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    石井 健博

    ブランドマネージャーとして、マーケティングを担当。
    営業・リベラルアーツ・マネジメントなどのコラムを発信中。
    趣味は、読書・英語学習・ラグビー。5歳息子のパパ。

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