ALVAS JOURNAL

グローバル化と、その歴史

こんにちは、石井です。

私は、2017年より株式会社アルヴァスデザインにジョインしたメンバーで、営業・教育コンテンツ開発・講師登壇、そしてマーケティングなど幅広く仕事をしていきました。

現在は、イギリスにあるリーズ大学のビジネススクールのMBAコースに留学しています。留学期間は、2022年9月から約1年間です。

こちらの留学レポートは、不定期に更新し、イギリス現地のMBAコースでの学びや、国際交流などを配信していく予定です。

 

目次

    1. グローバル化とは?

    現代ビジネスは、1つの国や地域で完結することなく、世界でつながり合っている要素が多いと言えます。このような状態をグローバル化と呼びます。

    ややかたい表現を使うと、グローバル化とは「世界の経済がより結びつき、より相互依存する状態や傾向」を指します。

    また、「人や材の移動障壁が減少し、それらが行き来している状況」とも言うことができるでしょう。

    2. グローバル化の歴史

    グローバル化を語る上で重要となる、3つの歴史的事実を確認していきましょう。

    ・その1:1870年に起きたグローバル化の波

    皆さんは、WTOをご存じでしょうか。

    WTOとは、World Trade Organizationの頭文字をとった組織の名称であり、世界の貿易を円滑にすることを目的としています。

    この前身となる組織が発足したのがこの時期であり、一気にグローバル化が起きます。

    具体的には、政策の緩和によって自由な貿易が活発化し、テクノロジーの進化によって国や地域を超えた富の移動も活発化したと言われています。

    ・その2:第二次世界大戦後のグローバル化の再熱

    戦争中は、一部の同盟国内で材や物資の移動が行われるものの、世界的な視点では経済活動が停滞していると言えます。

    しかし、その中で大きな勢いで進化するものがあります。それは、テクノロジーです。戦争は、テクノロジーの進化には大きく影響を与えるのです。

    このような背景から、第二次世界大戦後は進化したテクノロジーによって、経済が一気に流通したと言われています。

    ・その3:現在のグローバル化の停滞

    現在は、グローバル化が一時的に停滞していると言われています。

    その背景には、さまざまな要因があります。1つの要因は、アメリカによる保護貿易の推進です。

    これにより、アメリカは自国優位な貿易のみを実施し、政府が補助金や関税の施策をとっています。つまり、他国から見ると有利な貿易を実施できず、世界的に経済が停滞していると言われています。

    その他の要因としては、米中の貿易戦争もあるでしょう。

    また、新型コロナウイルスの影響によって、世界的に物資の輸送が困難になり、サプライチェーン問題が起きていると言われました。

    3. グローバル化が意味するもの

    グローバル化が進むことは、皆さんによって良いことでしょうか。それとも、悪いことでしょうか。

    これは、皆さんのビジネスの形態にも大きく依存しているはずです。

    ただ、マーケットを大きな視点で見た場合、グローバル化をすることは「市場が増える」という意味では明らかにポジティブな要因です。

    もちろん、その市場を獲得するためには、競争に勝たなければなりませんが、この過程によって企業は成長することができます。

    一方で、単なるビジネスの拡大は、互いの国や地域にとっての文化を損傷する可能性があります。これを防ぐために、政府は関税を課したり、自国の企業に補助金を拠出したりします。

    ただし、これらの政策は自由な貿易自体を弱める働きもあるため、すべての分野に積極的に実施すべきではないという意見もあります。トレードオフの関係であるため、慎重な政治的判断が求められます。

    実際に、1929年に起きた世界恐慌の原因の1つは、政府による過度な経済への介入だと言われています。

    自国のビジネスを優位に進めるために、政府がとった政策により貿易が抑制され、経済がまわらなくなってしまったのです。

    そして、現在はまたこの時と同じように自国のビジネスに優位な政策をとり始める国や地域が増えています。

    確かに、これらの政策を実行する政治家は、自国の投票によって選出されるため、一定の自国に優位な政策がマニュフェストに掲げられ、実施されることは否定できない事実です。

    このまま進むことは、世界にとって良いことでしょうか?

    この問いは政治家だけではなく、世界の経済を引っ張っていくリーダーも考えるべきではないでしょうか。

    4. おわりに

    いかがでしたでしょうか。

    今回は、グローバル化について考えてみました。世界はどのようにグローバルな社会になってきたのかを歴史的な事実から紐解いていきました。

    現在は、グローバル化がやや鈍化していると言えます。このような状況で、ビジネスリーダーがすべきことは何でしょうか。次回もまた、グローバル化について考えていきます。

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    過去の記事はこちらです。

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    石井 健博

    ブランドマネージャーとして、マーケティングを担当。
    営業・リベラルアーツ・マネジメントなどのコラムを発信中。
    趣味は、読書・英語学習・ラグビー。5歳息子のパパ。

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