戦略的人材マネジメントの2つのアプローチ
こんにちは、石井です。
私は、2017年より株式会社アルヴァスデザインにジョインしたメンバーで、営業・教育コンテンツ開発・講師登壇、そしてマーケティングなど幅広く仕事をしていきました。
現在は、イギリスにあるリーズ大学のビジネススクールのMBAコースに留学しています。留学期間は、2022年9月から約1年間です。
こちらの留学レポートは、不定期に更新し、イギリス現地のMBAコースでの学びや、国際交流などを配信していく予定です。
目次
1. HRMとは?(再掲載)
セメスター2(二学期)から、戦略的人材マネジメントとタレントマネジメントというモジュールがスタートしました。
本モジュールでは、HRMという用語が頻繁に扱われており、日本でもなじみの深い言葉なので意味を確認します。
HRMとは、Human Resource Managementの略語であり、人材マネジメントを指します。意味はとても広義であり、採用・育成・配置・評価などさまざまな分野に渡ります。
HRMに力を入れる最終的な目的は、企業が競争優位性を獲得することに他なりません。
ここでいう競争優位性とは、人材を育成することによる他社との差別化や、優れた人材を活かした事業展開による模倣困難性の確立などがあげられます。
2. 人材を獲得することが難しい時代
現在は、優秀な人材を獲得することが非常に難しい時代と言われています。
前回のコラムでも、The War of Talent(タレントの獲得をめぐる戦争)についてお話しました。
企業は、優秀な人材を獲得し、保持し続けるためにも戦略的に人材マネジメントを実行していかなければならないのです。
3. 人材マネジメントの2つのアプローチ
戦略的に人材マネジメントを実行していく上で、大きく2つにアプローチを分解することができます。
・その1:Best Practice(BP)
仕事の内容や業種、自社の戦略に依存することなく一貫した人材マネジメントを実行することです。
世の中にある数多くの人材マネジメントの戦略を模倣するため、再現性が高いというメリットがあります。
例えば、マネージャーがメンバーをコーチングする手法は、ある一定の型があります。これを正しく実践することで、企業としてはメンバーの強みや働くモチベーションを高めることが可能と言えます。
一方で、どの企業も同じような手法を実践するため、他社から模倣されて自社ならではのメンバーが育たない可能性もあるでしょう。
・その2:Best Fit(BF)
自社の戦略や外的な環境に合わせて、都度人材マネジメントを変更することです。
変化への対応は優れていますが、人材マネジメントを不定期に見直す必要があり、企業としても労力がかかります。
例えば、競合の状況、採用数や失業数、時には労働組合とも相談をしながら人材マネジメントを構築していく考え方です。
外部環境の変化に対して、臨機応変に対応するため、その時代にあった優れたメンバーを育てることができるでしょう。
一方で、その都度人材マネジメントのやり方を吟味しなければならないため、マネージャーの負荷が大きいと言えます。
上記の2つのアプローチは、いたって単純な選別ですが、企業で働くメンバーにこれらのどちらのアプローチを選択するかをトップマネージャーが示すことは大切です。
なぜならば、自社の人材マネジメントへの理解が深まり、これによって戦略の遂行がスムーズになる可能性があるからです。
加えて、人材マネジメントのアプローチの背景を知ることは、企業情報の透明化を意味し、組織内のわだかまりやコンフリクトを防ぐ効果もあります。
4. おわりに
いかがでしたでしょうか。
本日は、人材マネジメントのアプローチをご紹介しました。
普遍的な人材マネジメントを遂行していくか、それとも外的な変化に対応して人材マネジメントも変えていくのかはトップマネージャーに求められる意思決定の1つです。
人材マネジメントは、これをやったら正解というものがなく、パフォーマンスにどの程度影響しているのも測ることが大変難しい分野です。
しかし、人材マネジメントなしに、企業の運営はうまくいきません。
正解がない人材マネジメントを考える、ヒントの1つになれば嬉しく思います。
~リーズ大学のココが魅力的⑤~
治安が良いところです。
リーズは学生街であり、リーズ大学も含めて3つの大学が隣接しています。その影響もあり、住んでいる人の多くが学生であり、結果として治安が良いです。
しかし、金曜日の夜のパブは学生が踊りまくっているので注意が必要です。笑
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石井 健博
ブランドマネージャーとして、マーケティングを担当。
営業・リベラルアーツ・マネジメントなどのコラムを発信中。
趣味は、読書・英語学習・ラグビー。5歳息子のパパ。