ALVAS JOURNAL

3つの経済モデルと環境

こんにちは、石井です。

私は、2017年より株式会社アルヴァスデザインにジョインしたメンバーで、営業・教育コンテンツ開発・講師登壇、そしてマーケティングなど幅広く仕事をしていきました。

現在は、イギリスにあるリーズ大学のビジネススクールのMBAコースに留学しています。留学期間は、2022年9月から約1年間です。

こちらの留学レポートは、不定期に更新し、イギリス現地のMBAコースでの学びや、国際交流などを配信していく予定です。

 

目次

    1. 環境問題

    「ビジネス」と「環境」は、いまや切っても切り離すことができません。

    多くの会社が環境問題に取り組み、ESG投資(Environment:環境・Social:社会・Governance:ガバナンス)やSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)という言葉もよく耳にしますね。

    「企業がモノを作る」

    「企業がモノを売る」

    「消費者がモノを購買する」

    「消費者がモノを使用する」

    「消費者がモノを廃棄する」

    このような流れが、シンプルなモノが作られてから廃棄されるまでのモデルです。

    最後の「廃棄」において、モノが二度と使用されない状況になることは環境に良いとは言えないことがわかると思います。

    2. 環境への悪影響の責任は?

    では、「廃棄」をする消費者だけが環境に対して責任を取るべきなのか?という問いには、間違いなくNoですね!

    なぜならば、「廃棄」をするモノを作った企業側にも一定の責任があるからです。

    ただ、責任の所在が企業にあるのか?それとも、消費者にあるのか?という議論だけを続けていても、いっこうに環境に対しての大規模な貢献はできません。

    たとえ、強い責任を感じた一定の企業や消費者が環境問題に取り組んだとしても、世界全体から見れば環境への貢献度は非常に小さいものだからです。

    (※この貢献を過小評価しているわけでも、否定しているわけでもありません。)

    3. 経済モデルとして環境を考える

    では、環境に対してどのように取り組んでいけば良いのでしょうか。

    その1つのヒントとなるのが、企業や消費者よりももっと大きな規模で環境問題に取り組む経済モデルに目を向けることです。

    経済モデルを動かすためには、企業や消費者だけではなく、政府や企業を束ねる団体の力も必要になってきますね。

    では、経済モデルにはどのようなものがあるのでしょうか。

    ・その1:Linear Economy(直線型経済orリニアエコノミー)

    使用されたモノが、そのまま廃棄される経済です。

    最も環境への負荷が高いことがわかります。イメージとしては、使用されたペットボトルがそのまま廃棄され、以後別の用途でも活用されることのない状況です。

    平易な言葉では、ペットボトルがゴミとして捨てられる状態です。

    ・その2:Recycling Economy(リサイクリングエコノミー)

    使用されたモノが何かしらに形を変えたり、違う場所で使われたりする経済です。

    直線型経済(リニアエコノミー)よりも、環境負荷が軽減されるイメージが持てます。

    例えば、ペットボトルが回収された後に、加工され洋服の一部に使用されるという流れを聞いたことがあると思います。

    「この洋服は使用済のペットボトルから作られています。」というようなキャッチコピーを見たことがある方も多いと思います。

    ・その3:Circular Economy(循環型経済orサーキュラーエコノミー)

    循環型経済(サーキュラーエコノミー)とは、使用されたモノが半永久的に再利用され続けることを指します。

    つまり、一切のゴミを出しません。最も環境に優しい(エコフレンドリー)な経済モデルです。例えば、株式会社JEPLANでは特殊な技術により、ペットボトルをそのまま新しいペットボトルに生まれ変わらせることができます。

    3つの経済モデルを見ると、明らかに目指したいものは循環型経済(サーキュラーエコノミー)だとわかりますね。

    確かに、全てのモノを今すぐに循環型経済(サーキュラーエコノミー)にすることは難しくても、企業にはこの経済モデルを遂行することを求める声が増えてきていることを知っておく必要はあるでしょう。

    4. おわりに

    いかがでしたでしょうか。

    本日は、環境問題をベースに3つの経済モデルを解説しました。

    地球温暖化をはじめ、さまざまな環境に関する問題が取り上げられています。そのような中で、私たちにできることは何でしょうか。

    循環型経済(サーキュラーエコノミー)について学び、今できることを考えてみるのも良いかもしれません。

    ~リーズ大学のココが魅力的⑨~

    地元企業とビジネススクールがつながっていることです。

    ビジネススクールの学生は、地元企業に対してリアルにコンサルティングをしたり、プロジェクトをマネジメントしたりする経験を積むことができますよ。

     

    ▼過去の記事はこちら!

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    石井 健博

    ブランドマネージャーとして、マーケティングを担当。
    営業・リベラルアーツ・マネジメントなどのコラムを発信中。
    趣味は、読書・英語学習・ラグビー。5歳息子のパパ。

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